「藤田さんとは必ずもう1回やってみたい。もうちょっと経ってからやんなきゃいけない」

 


――先に入場して、あとから来る藤田選手の太々しい顔は観ていました?

大地 途中まで後ろを向いていたのでわかんないです。あ、(藤田さんの)リングインの時は見てましたよ。

――笑っていたように見えましたよ。

大地 ホントですか。

――とりあえず終わって、次にどうしますかね?

大地 何も決めてないです。今は、どちらかっていったら高橋(コーチ)さんにお任せしている感じです。

――今回、久しぶりに小川直也選手と会場ですれ違ったりする場面があったかと思うんです。

大地 はい。

――挨拶したりしたと思うんですけど、どんな感じだったのかなーと。

大地 いや、別に普通です。あっちも何も言って来ないし。

――ちなみに小川選手が、「藤田は『破壊王』(橋本真也)の強い時と同じくらい強い」って言ってましたけど、そういう視点で考えると、どう思いますか?

大地 向こうに100%を出させてないですからね。僕は100%で行っても、あっちが来てないからまだわかんないけど、これだけの力の差を見せられてるから、まだまだ遠いんだなっていうのはわかるし、100%を出させる日っていうのがいつか絶対にあると思うんです。

――それでも、高橋コーチの下で修行していけば、強くなっていける予感というか実感はあるでしょう?

大地 はい。高橋さんは凄いです。

――大地選手としては藤田戦はもっと短く終わるかもしれない、という気持ちはありました?

大地 いや、これだけだったら十分でしょう。2分と少し。絶対に145秒以内では終わらせたくなかったんです。

――145秒っていうのは?

大地 鈴木(秀樹)さんとの藤田さんの試合(※20131026日、TDCホール)がその時間だって聞いて。一番最下位にはなりたくなかったから。

――なるほど(※最短記録は、20121019日、TDCホールでの『GENOME23』で行なわれた澤田敦士戦の1分19秒)。

大地 だからこの人(藤田)と当たって、自分がどれだけIGFのリング上で生きて行けるか。隙があったならば絶対に勝ちを取りに行くけど。その点、結構早い時点で隙が来たんですけど、あれは隙じゃなく、あの人がワザと受けたんでしょうけどね。

――あえて受けて立っていた感じでしたね。

大地 それでも倒れなかったから。ヒザすら着かなかったイメージがある。ケンカキックしても、顔面に2発入れても。その後のニールキックは落とされるし。

――よく出しましたよね、ニールキックを。

大地 でも落とされましたからね。だから今度はもうちょっと考えて。

――藤田選手には、全部受けてやるっていうオーラはありましたよね。

大地 だから今度やった時には、「これは受けちゃヤバい」って思わせないといけない。

――確かに。

大地 いつかはわからないですよ。

――あの調子でやってたら、藤田和之のほうが先にリングからいなくなってしまうかもしれない。

大地 だけど、藤田さんとは必ずもう1回やってみたいです。明日とかって言ったら無理ですけど(笑)。

――そんな早くは望まないです(笑)。

大地 もうちょっと日を置いて。日っていうか年月っていうか。もうちょっと経ってからやんなきゃいけないです。

――藤田選手は、大地選手の好きな漫画のひとつである『ドラゴンボール』に例えると、(最強キャラクターの一人の)魔人ブウみたいなもんでしょうからね。

大地 魔人ブウかなー………。

――ベジータとか?

大地 うん、魔人ブウかなー。強敵だもん。

――では、近いうちまた話を聞かせてください。今日はお疲れ様でした。

大地 お疲れ様でした。ありがとうございます。

713日、福岡市のホテルにて収録/聞き手◎“Show”大谷泰顕】