ソーシャルメディアマーケティングの一線級で利用され続けるFacebook・Twitter。
多くの企業がFacebookやTwitterを活用したキャンペーンやプロモーションを行っていますが、まだまだ個性的で大胆な事例が存在し、私たちに刺激を与えてくれます。
今回は、思いも付かなかった斬新なソーシャルメディア活用事例8選として、海外の工夫を凝らしたプロモーション事例(Facebook×7+Twitter×1)をご紹介します。キャンペーンなどの企画やアイデアに行き詰った時に、是非ご参考ください!
目次
1.リアルの乾杯とFacebookを連動する/バドワイザー
2.思わず参加したくなるようなユニークな企画/Nutcase
3.意外なコラボで人々を楽しませる/hp
4.Facebook上のソーシャル要素を形にする/KLM航空
5.ブランドのコンセプトと一致する大がかりな企画/Robbins Brothers
6.ユーザー参加型の”賭け事”その1(Facebook)/Solo
7.ユーザー参加型の”賭け事”その2(Twitter)/7up
8.いいね!で試供品をゲットできる/ペプシ
今回は「AdGang」さんとのコラボレーション特集です。AdGangさんの中で紹介されている事例の中から、ラボで選定した事例を8個ご紹介します。
今回の記事と合わせて、以下の3記事も参考になさって下さい。
- Facebookプロモーション事例10選[海外編]と企画で押さえるべき3ポイント
- 発想が参考になるtwitterプロモーション事例10選[海外編]
- キャンペーン企画に行き詰まった時に刺激を貰える、海外Fbキャンペーン事例8選+国内事例2選まとめ
1.リアルの乾杯とFacebookを連動する/バドワイザー
乾杯するだけで友達になれる!?
ビールブランドのバドワイザーは、「乾杯するとFacebookで友達になれる」という特殊なカップ“Buddy Cup”をブラジルでローンチしました。
このBuddy Cupは、チップとLED認証装置が装着されていて、カップの底にあるQRコードをスキャンする事で自身のFacebookとリンクされる、という物です。
リンクさせた後は、同じカップを持った人と乾杯するだけで、お互いのタイムラインに『Buddy Cupで○○さんと友達になりました』と投稿され、実際に友達になれるという仕組みです。
日常のちょっとした願いをヒントにする
「バーで会って意気投合したあの人にもう一度会いたい…!」なんて経験、あるのではないでしょうか?
このキャンペーンは、そういったありふれた日常の中の願いを、ソーシャルメディアを活用することで叶えるというアイデアに注目したいです。リアルからソーシャルに導く、とても面白いキャンペーンですね。
バドワイザーさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
2.思わず参加したくなるようなユニークな企画/Nutcase
突如街に現れた奇抜なオブジェ
デンマークのヘルメットブランド「Nutcase」は、上の画像のような電柱にめり込んだヘルメットのオブジェを、街中に設置しました。
実はこれはFacebookと連動したキャンペーンで、このヘルメットを被った状態で写真を撮り、Facebookに投稿すると新品のヘルメットが当たるキャンペーンに参加できる、という仕組みです。
“ヘルメットの屋外試着室”とでも言いましょうか、「格好悪いからといってヘルメットを着用したがらない今時の若者」に、ヘルメット着用に対する認識を少しでも改めてもらいたくて行った企画だそうです。
一目見ただけで好奇心に触れるアイデア
まるで漫画のように綺麗に電柱にめり込んだヘルメット。こんなのを街で見かけたら、ついつい被りたくなってしまうのが人情という物でしょう。
ただオブジェを作っただけでなく、「被りたくなる」という人々の好奇心を巧みにかきたて、キャンペーン参加への行動につなげたところが秀逸です。
ソーシャルメディアに投稿される写真はバイラルに広がるので、ブランド認知度上昇も間違いなしですね。
Nutcaseさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
意外なコラボで人々を楽しませる/hp
プリンターとコンサートという組み合わせ
プリンターメーカーのhpが、夏フェスを舞台に行った大がかりなキャンペーンをご紹介しましょう。
この企画は、客席に投げ込まれる巨大バルーンにHDカメラを搭載し、盛り上がっている観客をバウンドするバルーンから撮影するというもの。
バルーンにはwifiも搭載されており、リアルタイムで写真が続々とFacebookページに投稿され、同時にその映像がステージのスクリーンにリアルタイムで流される、という仕掛けです。
肝心の自社商品、プリンターが登場するのはコンサートの後で、観客は自分たちが写っている写真を会場内の特殊ブースで同社のプリンターでプリントアウトしてもらえる、という企画でした。
レアなシチュエーションで人々を楽しませる
まず、プリンターとコンサートを結び付けるという発想の柔軟さに筆者は驚きます。
観客はライブ中に自分たちの姿がスクリーンに映されるだけでなく、「通常ではありえない角度」で撮影された写真までもらえるという、ひと夏の思い出をレアなシチュエーションで残せる魅力的な企画となっています。
観客(=潜在顧客)をとにかく楽しませたい!というコンセプトが伝わるこの企画。オンラインで300万人以上の人に視聴されたそうで、ブランド好感度の上昇にも大きく貢献したのではないでしょうか。
hpさんの今回の事例の詳細はこちらの記事からもご覧ください。
4.Facebook上のソーシャル要素を形にする/KLM航空
Facebookが創る「世界でただ一つの地図」
ラボの事例紹介シリーズでもお馴染みのオランダのKLM航空。今回もまたソーシャルメディアを活用した斬新なキャンペーンを実施しました。
Must See Map(必見の地図)と名付けられたこのキャンペーンは、ソーシャルメディアを通じて友達にお勧めされた場所が示された地図を、実際の地図として上質の紙に印刷し、自宅まで郵送してくれるという企画です。
こちらの地図は、キャンペーンサイトにアクセスして、旅行したい土地を選び自分の名前を入力した後に、その土地を訪れた事がある友達をTwitterやFacebookで募り、お勧めスポットとしてマップに投稿してもらう、という流れで作成する事ができます。
こうして完成した地図は、約3週間後に印刷され自宅に届けられます。
ソーシャルグラフとリアルを連携させ自分だけの情報を作れる
Facebookの「付近の情報機能」が、そのまま物理的な地図になったようなこの企画。気軽にネットが使えない土地に訪れる場合に、非常に役立つものだと思います。
「自分だけの地図」というコンセプトも、レア感があって嬉しいですね。
KLM航空さんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
5.ブランドのコンセプトと一致する大胆な企画/Robbins Brothers
なんと高速道路の電光掲示板でプロポーズ!
アメリカの婚約指輪販売店「Robbins Brothers」が行った、「Share the love」という企画をご紹介しましょう。
この企画は、Robbins BrothersのFacebookページをいいね!したユーザーが専用のページに投稿した『ラブレター』(75文字以内)を、カリフォルニアの高速道路に設置されているデジタル看板に表示する、というものです。
この企画を使って、高速道路を走る赤の他人に自分の愛する人への「愛情の大きさ」をアピールする事ができます。
更にそのラブレターが看板に表示されている写真はFacebookページにアップロードされるので、愛する人にシェアして『(巨大なデジタル看板のように)大きな愛を示してください!』というブランドの願いが込められています。
婚約指輪・プロポーズにマッチした発想
Facebookに投稿した愛の言葉が巨大な看板に表示されるという大胆な発想を、婚約指輪に関連させたロマンチックな企画ですね。
また、Robbins BrothersのFacebookページでは過去のラブレターも確認する事が出来るので、見ているだけで幸せな気分になれますし、今後のプロポーズの言葉の参考に使えるかも知れません。
Robbins Brothersさんの今回の事例詳細はこちらの記事もご覧ください。
6.ユーザー参加型の”賭け事”(Facebook)/Solo
航海を楽しんでお宝ゲット!
ノルウェーのオレンジジュースブランドSoloは、大量の手紙と自社のジュースを載せた巨大メッセージボトルを海に放流する『世界一大きなメッセージボトル』というプロモーションを行いました。
ユーザーは最終的にボトルが漂着する予想地点をFacebookアプリの地図上にマーキングすることができ、最も近い予想をした参加者は行程の海里×500mlのジュースがもらえるという企画です。
さらにボトルにはカスタムカメラが搭載されていて、ボトルからの航海中の写真もWebサイトに投稿されるようになっています。
参加しがいのある楽しみを
現在もボトルの航海が続いているこのキャンペーン、公式サイトによると6月4日現在で報酬はなんと1729ボトルにまで増えているようです。
ウェブカメラのおかげで、画面上でちょっとした航海が楽しめるところも良いですね。
Soloさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
7.ユーザー参加型の”賭け事”(Twitter)/7up
キンキンに冷えたジュースが無料で楽しめる!
炭酸飲料7upは、真夏のアルゼンチン・ブエノスアイレスの街中に、7Upを多数埋め込んで制作した氷の自販機“Melting Machine”を設置する、というキャンペーンを行いました。
こちらのユニークな氷の自販機はなんと、日差しで溶けて取り出し可能になったジュースは無料で持っていっていい、という太っ腹仕様。
さらに、ユーザーは「全ての7Upが取り出せるようになる時刻」を予想してTwitterに投稿することができ、的中したユーザーには7Up6本パック×1がプレゼントされる、というおまけ付きです。
二重に”おいしい”プロモーションで参加率を上げる
真夏に冷たい7Upを無料で楽しめるだけでなく、溶ける時間の予想を的中できたらさらに1セットもらえるという、メリットを複数用意してユーザーの参加率を伸ばすこの企画。
一つ前のSoloの事例と同じく、様々な方面からユーザーを楽しませることも出来る面白い事例ですね。
7upさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
8.いいね!で試供品をゲットできる/ペプシ
自動販売機ならぬ「自動サンプリングマシーン」
ペプシはベルギーで、Facebookのいいね!に反応して試供品の缶を提供する「自動サンプリングマシーン」を制作しました。
このマシーンは、スマホでペプシのFacebookページにいいね!をして好きなペプシ缶を選ぶと、すぐさま試供品を提供してくれる、という優れもの。
スマホを持っていない人も、マシーンのタッチスクリーンからFacebookページを開いていいね!することで、試供品を貰えます。
サンプリングもできてファンも獲得できる仕組み
人件費をかけずにサンプリングを行い、且つ新規いいね!を効率的に獲得できるという独自のプロモーションです。
ペプシさんの今回の事例の詳細はこちらの記事もご覧ください。
最後に
上記でご紹介した事例含む、昨今のソーシャルメディア活用事例を見ていくと、リアルとソーシャルメディアを連動させることは当たり前になりつつあります。
そういった中でも、今回はより個性的なキャンペーンを紹介しましたが、特に二重三重にユーザーや顧客が楽しめる仕掛けが施されている事例(バドワイザー・Nutcase・hp・Solo・7Up)が目立っているように感じます。
ソーシャルメディアを活用し、ユーザーを様々な側面からより多く楽しませるという視点を、アイデアの参考にしてみてはいかがでしょう。
以上、『これは思い付かなかった!あなたの発想を豊かにするFacebook・Twitterプロモーション術【海外事例8選】』でした。
※元記事 :http://gaiax-socialmedialab.jp/facebook/228
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