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第172回 新たな出会いの不気味なウラガワ(1)
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第172回 新たな出会いの不気味なウラガワ(1)

2018-04-08 23:30

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第172回 新たな出会いの不気味なウラガワ(1)


    ◆もくじ◆

    ・新たな出会いの不気味なウラガワ(1)

    ・最近の志麻子さん 
     河崎実監督映画に出演予定
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    春は新たな出会いの季節。
    だが、出会いがすべて素敵なものとは限らない。
    若いころグラビアアイドルとして活躍した和実。
    結婚後もまた新たな形で、雑誌に登場するようになり人気も出始めたが、謎の「偽者」に悩まされるようになって……。
    このエピソード、けっこうぞっとします!


    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~16年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2017年1月「自分を重ねてしまう若者たちのウラガワ
    2月「冬に聞いた奇妙な怪談のウラガワ
    3月「春のさなかに聞いた怖い話のウラガワ
    4月「木の芽時な人達のウラガワ
    5月「五月だけどさわやかになれない人たちのウラガワ
    6月「面識なしでも喜怒哀楽を喚起する人々のウラガワ
    7月「ほんのり怖い人達のウラガワ
    8月「真夏なのに秋の予感な有名人たちのウラガワ
    9月「私が見たテレビの中の人のウラガワ
    10月「大人だけど枯れるには早い人たちのウラガワ
    11月「年下韓国人夫とのアジア旅のウラガワ
    12月「捨ててもいいじゃないかのウラガワ
    2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ
    2月「人はなかなか変わらないのウラガワ
    3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     今後、私はもう学校に行くこともないし、会社勤めをすることもない。たぶん。それでも四月になれば、仕事関係のテレビ局などで新しい出会いがある。

     しかし残念ながらというか当然というか、うれしい楽しい出会いばかりではない。変な再会もあれば、不気味な縁を感じるものもある。それが今月のテーマだ。全編に渡って登場人物はすべて仮名、背景などにも手を加えてあるのは最初にお断りしておく。

                        ※

     上井和実は若いとき、けっこう人気のセクシー系グラビアアイドルだった。かなりきわどいヌード写真集やDVDも出したが、故郷の幼なじみと結婚して引退した。

     旦那さんはまったく普通の会社員で、和実のこともずっとアイドルではなく元同級生として見ていたし、ヌードも妻の若かりし頃の遠い過去として受け入れていた。
     和実も芸能界に未練などなく、子どもも二人生まれ、平凡で幸せな日々が流れた。

     しかし変わらず若々しくてスタイルのいい美人だし、料理や手芸が得意だったのでブログやインスタで人気が出て、元芸能人として女性誌にも登場するようになった。

     ハイソ系の雑誌でブランドファッションやキラキラな豪邸を見せるのではなく、庶民的な雑誌で安くておいしいお惣菜だの、100円ショップで買った材料でアクセサリー作りだのを披露する、読者モデルに近い扱いだった。

     それでも和実のページは親しみやすさと実用性の高さ、可愛らしいルックスで奥さん達にも人気となった。出演料は家計の足しにもなるしと、楽しんでいたのだが。自身のSNSのフォロワー数がまさに芸能人並みになる頃から、妙な人に悩まされるようになる。
    「私の偽者というのか……謎の私、なんです」

     ただ上井和実と名乗るどころか、そう印字された名刺を持った女があちこちに現れ、元グラビアアイドルで今は人気カリスマ読モであるとして振る舞うのだそうだ。
    「私の偽者、かなり私に似てるみたいなんです」
     和実は半笑いだったが、私はぞくっと寒気がした。

     
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