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  • 第207回 胸に引っかかる人を思う春のウラガワ(3)

    2019-03-31 21:00
    190pt

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第207回 
    胸に引っかかる人を思う春のウラガワ(3)

    ◆もくじ◆

    胸に引っかかる人を思う春のウラガワ(3)

    ・最近の志麻子さん 
     4/23(火)「平山夢明と岩井志麻子の大阪艶話」開催
     5/12(日)「オメ★コボシ45」開催

     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    新しい出会いにときめく以上に、過ぎ去った人たちのことを思い返してしまう春。
    今回は、直接は関係も面識もないのだけれど、妙にふっと思い出しては哀しくなってしまう人たちのエピソードをお届け。

    海外で殺害されてしまった日本人女性の経歴に思うところがあって……。
    散弾銃の免許を所有していて、銃仲間と射撃場に通う岩井さんだが……。
    テレビ出演が多い岩井さんには、紹介して・出演させてという声も多く……。


    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~17年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2018年1月「命や生きることについて考えたウラガワ
    2月「人はなかなか変わらないのウラガワ
    3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ
    4月「新たな出会いの不気味なウラガワ
    5月「良い季節でも人は病むウラガワ
    6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ
    7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ
    8月「嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ
    9月「大人になりきれない人達のウラガワ
    10月「ベトナム旅行チン道中のウラガワ
    11月「しみじみしんみりな出来事のウラガワ
    12月「来年まで引きずりそうなアノ人のウラガワ
    2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ
    2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===


     子どもの頃から、春は物悲しい季節だった。出会いもあるけれど、別れもある。そう、新しい出会いにときめく以上に、別れた人達のことを思い返してしまう。

     いつ気づいたのだろう。今年もまた桜が咲いたというけれど、実はこの桜は去年の桜ではない。去年の桜は、すでにない。あっという間に散ってしまったではないか。

     これは、今年だけの桜なのだ。来年にはまた、違う桜が咲く。なのに、永遠に同じ桜が咲いているようにも錯覚してしまうのだ。

     今月は、一回目と二回目はそれほど深い仲ではないにしても、何度も会っている人を取り上げた。今月ラストの三回目は、直接は関係も面識もない人達を取りあげる。

     会ってもいないし、今後も決して会わない人達なのに、何かの折りにふっと思い出しては哀しくなるに違いない人達だ。

                        ※

     去年の秋、南米のある町で日本人女性が殺害された。彼女はある宗教の熱心な信者で、布教活動のためにその治安の悪さで知られた国に赴いていたのだった。

     うら若き美女が、そんな町の一軒家に住んでいたなんて。事件そのものの残酷さもだが、彼女とその周囲の人の無防備さ無謀さ、そして無邪気さに吃驚した。
     
  • 第206回 胸に引っかかる人を思う春のウラガワ(2)

    2019-03-31 18:15
    190pt

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第206回 
    胸に引っかかる人を思う春のウラガワ(2)

    ◆もくじ◆

    胸に引っかかる人を思う春のウラガワ(2)

    ・最近の志麻子さん 
     4/23(火)「平山夢明と岩井志麻子の大阪艶話」開催
     5/12(日)「オメ★コボシ45」開催

     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    春になると、過ぎ去った冬の向こうの人やもの、どうしようもない昔を思い出してしまう岩井さん。
    そんな人たちについてのエピソードをお届け。

    女優の雪菜(仮名)とは以前からときどき共演する仲。
    彼女には同世代の男性マネージャーが付いていたのだが、あるとき雪菜がブチ切れてしまい、交替したのだそうだ。
    彼は実はもともとは芸人で……。

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    2月「人はなかなか変わらないのウラガワ
    3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ
    4月「新たな出会いの不気味なウラガワ
    5月「良い季節でも人は病むウラガワ
    6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ
    7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ
    8月「嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ
    9月「大人になりきれない人達のウラガワ
    10月「ベトナム旅行チン道中のウラガワ
    11月「しみじみしんみりな出来事のウラガワ
    12月「来年まで引きずりそうなアノ人のウラガワ
    2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ
    2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ


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    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     物心ついた頃から、春になると新学期や新しい環境にときめくのではなく、不安になるのでもなく、過ぎ去った冬の向こうの人やもの、どうにもならない昔を思い出して悲しみに浸っていた。他の季節には、あまりそういうふうにはならないのに。

     ある種の木の芽時、なのか。わかりやすい心身の不調はないが、私にとっては春の病か。そんなわけで今月は、過ぎ去ったのに引っかかったままの人達を書いている。

                        ※

     女優の雪菜とは以前から、ときどき思い出したようにどこかの番組で共演していた。一回りほど年下の美熟女で、さっぱりしたいい女だ。芸人を多く擁する中堅事務所に所属しているが、彼女が稼ぎ頭といっていい。

     雪菜と初めて仕事の場で会ったのは数年前になるが、彼女と同世代の男性マネージャーがついていた。大阪の食い倒れ人形を巨大にしたような見た目だが、どっしり落ち着いた雰囲気で、仕事はできそうだった。雪菜と普通に仲も良さげだった。

     私は彼とは挨拶するくらいで、それ以上の会話をしたことはない。あくまでも雪菜のマネージャー、ただの仕事関係者でしかなく、現場以外で彼について思い出すこともなく、考えたこともなかった。

     雪菜とも私は仕事の場でしか会わず、私的な会話もしたことがなく、当然ながら連絡先も知らなかった。それが去年の暮れ、やはりたまたま同じ番組に出たとき、
    「ねえねえ、この後ちょっと二人で飲みに行かない?」
     などと誘われた。そうして初めて雪菜と二人きりになり、私的な話をした。

    「志麻子さん、私のマネージャーが替わっているのに気がつきましたか」
     乾杯の後、まずは雪菜はそういった。あ、そうだっけ。しばし、きょとんとしてしまった。いわれてみれば、今日はあの巨大な食い倒れ人形は見てないかもしれない。
     でも、もともと何の興味もない人だったので、いたかいなかったか本当に覚えてないのだった。わかんなかった、と正直に答えたら。
    「あれ、ついに私がブチ切れてしまいました」
     と眉をひそめた。彼は仮に長江としておくが、元芸人、いや、今も芸人なのだそうだ。

    「芸人としてうちの事務所に所属したんですが、全っ然、芽が出なくて」
     
  • 第205回 胸に引っかかる人を思う春のウラガワ(1)

    2019-03-29 22:45
    190pt

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第205回 
    胸に引っかかる人を思う春のウラガワ(1)

    ◆もくじ◆

    胸に引っかかる人を思う春のウラガワ(1)

    ・最近の志麻子さん 
     4/23(火)「平山夢明と岩井志麻子の大阪艶話」開催
     5/12(日)「オメ★コボシ45」開催

     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中
     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    またこの季節が来たなあ……としみじみしてしまう春。
    どうしても取り返しのつかないエピソードを持つ人たちのことをあれこれ考えてしまうのです。

    豊田社長(仮名)は、非の打ちどころのないエリートの坊ちゃん。
    そして優しく真面目な性格だが、なぜかびっくりするほどモテない。
    いや、その理由は明らかなのだ……。

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    2月「人はなかなか変わらないのウラガワ
    3月「きれいに卒業できない女たちのウラガワ
    4月「新たな出会いの不気味なウラガワ
    5月「良い季節でも人は病むウラガワ
    6月「『有名な男の女』だった二人のウラガワ
    7月「怪談の季節! ゾッとする実話なウラガワ
    8月「嘘と本当のあわいの怖い話のウラガワ
    9月「大人になりきれない人達のウラガワ
    10月「ベトナム旅行チン道中のウラガワ
    11月「しみじみしんみりな出来事のウラガワ
    12月「来年まで引きずりそうなアノ人のウラガワ
    2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ
    2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ


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    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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     また春が廻ってきたなぁ……。そりゃ夏も秋も冬も、またこの季節が来たなぁとは思うけど、なぜこんなに春先は特別にしみじみさせるのか。

     入学式に入社式、自分には直接の関係はなくなっても、人生の転機となることが多い時候だからか。凍てついた季節が終わり、いろいろと萌えるようになるからか。

     木の芽時という言葉があるほどで、心身ともにバランスをくずしやすくなる時節でもある。そして新しいあれこれに期待し未来に希望を抱くより、過ぎ去った季節のもはやどうしようもないことを物悲しく思い出しもする。

     希望の季節なのに、過ぎ去ったものを惜しむ。新しいことが始まる予感にときめく季節なのに、取り戻せない過去を悔やむ。それが今月、三月のテーマだ。例によって全編に渡り、登場人物はすべて仮名。背景にも多少の脚色を加えてある。

                        ※

     豊田社長は家柄、経歴、資産、非の打ちどころのないエリートの坊っちゃんだ。特にイケメンではないが、誰からも好感と安心感を持たれる優しそうで真面目そうな雰囲気を醸し出し、実際にその通りの性格でもある。

     だったらモテモテだろう、いや、すでに五十歳を過ぎているとのことなので、これまた美しく教養のある、絵に描いたような良妻賢母の奥様がいるのだろうと……スペックだけを聞けばみんなそう思う。

     ところが豊田社長、びっくりするほどモテない。今まで一度も結婚どころか、ちゃんと交際した女性がいない。じゃあ男が好きなのか、それとも異性にも同性にもあまり性的な興味がない性向人なのか、というと、そうでもない。

     気にいった女性はけっこう積極的に誘いもするし、結婚願望もあるといい、見合いもしている。ああいうのがタイプだと、女優の名前を挙げたりもする。

     ちょっと変わっているかもしれない、というのは、金と地位があるのだから銀座の高級クラブで美人ホステスをはべらせるとか、いろんなコネも使えるので、ちょっとしたアイドルや女優と合コンなどもできるのに、まったくそれはしないことだ。

     豊田社長が好み、それこそいろんなコネやツテを使って会いたがるのは作家、漫画家、編集者、イラストレーター、といった文化人といわれるジャンルの女性なのだった。