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オンナのウラガワ ~名器大作戦~

◆もくじ◆

・前から知っている人だけど新たに知るウラガワ(3)

・最近の志麻子さん 
 『岡山女』新装版、単行本『煉獄蝶々』発売中
 『5分で読める! ぞぞぞっとする怖いはなし』に寄稿
 『週刊大衆』で「熟成肉女 召し上がれ」連載中
 「カクヨム」で田原総一朗・二次創作小説を発表
 『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より発売中

 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

===

前回にひきつづき、岡山でのエピソード。

久しぶりに実家近くのホームセンターに行ったら、中学の同級生だったミチ子を見かけて驚いた。
仲良しというほどではなかったのだが、遊んだ記憶はある。
しかし見た瞬間、異界に迷い込んだかと錯覚した。


※担当者の不調により更新が長く滞り大変申し訳ございませんでした。
順次記事公開いたします。

バックナンバーはこちらから↓
http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

2014年11月~20年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ
2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ
3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ
4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ
5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ
6月「ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ
7月「ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ
8月「夏といえばの怖い話・奇妙な話のウラガワ
9月「歳を取れば大人になれるわけではないウラガワ
10月「この歳になって初めて知ることもあるウラガワ
11月「「どこで逸れたんだろう」と考えてしまうウラガワ
12月「人生そのものがお楽しみ会のウラガワ
2022年1月「まだ楽観視できない未来を思うウラガワ
2月「記憶が混乱するアレコレのウラガワ
3月「どうしても心残りなウラガワ
4月「心残りな事件の男たちのウラガワ
5月「好きと心地よいは違う、温度差を感じるウラガワ
6月「ドライなのかウェットなのかわからないウラガワ
7月「「もう」と「まだ」の間のあれこれのウラガワ
8月「志麻子周辺のホラー特集なウラガワ
9月「身近な少し怖い話をまだまだなウラガワ
10月「二年半ぶりのシンガポール滞在記のウラガワ
11月「記憶の落ち葉のように殺人事件に思うウラガワ

※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 私は誕生日が十二月にあるので、新年といわれる一月になっても、さあ今月がスタートだという気分がイマイチ薄い。一年の大半を消化してしまった十二月になって、「さぁ、何かが始まる。何か出会いもある」という気分になってしまう。

 それらも、まっさらなお初のことより、「ずっと待っててやっと会えた」というのが多い。それらを書き終えたら、新年のまっさらな出会いにも期待をしてみようじゃないか。

                    ※

 前回も書いたが、岡山の実家にいる親がすっかり老人になってしまったので、ちょいちょい帰省している。その際、思いがけないなつかしい故郷の旧知の人に再会し、これまた思いがけない昔話を聞かされる。

 それは、「私としては今知ったので、私には新鮮な話」となり、「私が知らなかっただけで、当時から周りの人はけっこう知っていたのね。今さら知ってよかったのか、このままずっと知らないままでよかったのか、謎の話」となる。

 久しぶりに実家近くのホームセンターに行ったら、中学の同級生だったミチ子を見かけて驚いた。仲良しというほどでもなかったが、同じクラスにもなったはずだ。あれこれしゃべったり、遊んだ記憶もある。

 色黒で不器量で勉強もあまりできなかったし、きつい物言いをするときがあってミチ子を苦手という子も何人かいたが、まあまあ普通に付き合える子だった。

 

オンナのウラガワ ~名器大作戦~

◆もくじ◆

・前から知っている人だけど新たに知るウラガワ(2)

・最近の志麻子さん 
 『岡山女』新装版、単行本『煉獄蝶々』発売中
 『5分で読める! ぞぞぞっとする怖いはなし』に寄稿
 『週刊大衆』で「熟成肉女 召し上がれ」連載中
 「カクヨム」で田原総一朗・二次創作小説を発表
 『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より発売中

 カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
 MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

・著者プロフィール

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12月は何かに新たを知る、扉を開ける月なのだ。
以前から気になっていたものが、やっと巡ってきたという感じ。

おかげさまで両親は岡山の田舎町の実家でのんびり暮らしており、年に2度は帰省するようにしている。
先日帰ったら、父の友達から、幼なじみの名前が出てきた。
聞けば、お母さんはわりと早くに亡くなっていたそうなのだが、つづけてさらさらっととんでもない思い出話が始まった。

※担当者の不調により更新が長く滞り大変申し訳ございませんでした。
順次記事公開いたします。

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2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ
2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ
3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ
4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ
5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ
6月「ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ
7月「ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ
8月「夏といえばの怖い話・奇妙な話のウラガワ
9月「歳を取れば大人になれるわけではないウラガワ
10月「この歳になって初めて知ることもあるウラガワ
11月「「どこで逸れたんだろう」と考えてしまうウラガワ
12月「人生そのものがお楽しみ会のウラガワ
2022年1月「まだ楽観視できない未来を思うウラガワ
2月「記憶が混乱するアレコレのウラガワ
3月「どうしても心残りなウラガワ
4月「心残りな事件の男たちのウラガワ
5月「好きと心地よいは違う、温度差を感じるウラガワ
6月「ドライなのかウェットなのかわからないウラガワ
7月「「もう」と「まだ」の間のあれこれのウラガワ
8月「志麻子周辺のホラー特集なウラガワ
9月「身近な少し怖い話をまだまだなウラガワ
10月「二年半ぶりのシンガポール滞在記のウラガワ
11月「記憶の落ち葉のように殺人事件に思うウラガワ

※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 十二月は誕生日があるので、私にとっては一年の終わり、一年を締め括る月というより、何かを新たに知る、扉を開ける月なのだ。ただ、まったくの未知なるもの、初めての経験ではなく、以前から気になっていたものが、やっと巡ってきたという感じ。

 人との出会いも、何の縁もなかった人ではなく、実は前から気になっていた人にやっと会えた、というのが多い。そんなこんなを書いている、今月。

                    ※

 おかげさまでうちの老親は今年八十五歳になるが、健在だ。岡山の田舎町の実家でのんびり二人、暮らしている。普段は車で一時間ほどの岡山市に住む妹が、ちょくちょく見に行ってくれているが、私も年に二度は帰省するようにしていた。

 先日も帰ったら、近所に住む父の友達もやって来た。以下、父の友達を略して父友としておく。私も幼い頃から、父友さんを知っていた。以下、登場人物はすべて仮名だ。

「サツキちゃんのお父さんが、こないだ亡くなってなぁ」
 不意に父友さん、私の幼なじみだったサツキちゃんの名前を出した。小学校中学校と一緒だったが、高校は別になったので、そこから付き合いは途絶えてしまっていた。

 別にケンカしたわけでもなく、ただなんとなく疎遠になっていった。なかなか意地悪で嫌味なところがあり、正直ちょっぴり苦手でもあったが、結婚した、子どもができた、みたいな噂を聞けば、なつかしいなとは思っていた。

 確か、サツキちゃんのお母さんはわりと早くに亡くなっていた。ぽっちゃりした愛嬌あるサツキちゃんのお母さんの顔は、ぼんやり記憶の隅にある。

 サツキちゃんのお父さんは、町内会や運動会などで何度も会っていた。普通の会社員だったが、どこかちょっと崩れた雰囲気があった。冗談もよくいうしおもしろいお父さんなのに、少し怖いとも感じていた。

 そうか、あのサツキちゃんのお父さんも亡くなったか。しみじみしていると、父友さんはさらさらっと、とんでもない思い出話を始めた。

 

オンナのウラガワ ~名器大作戦~

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・最近の志麻子さん 
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 『5分で読める! ぞぞぞっとする怖いはなし』に寄稿
 『週刊大衆』で「熟成肉女 召し上がれ」連載中
 「カクヨム」で田原総一朗・二次創作小説を発表
 『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より発売中

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・著者プロフィール

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12月は誕生日がある月だ。
だからか、今から始まる、これから出会うという雰囲気を大いに感じる。
だが、まったく初めて会う人ということよりも、
以前から知っていた人の思いがけない側面や裏側を始めて見る、といったものが多い。

もう7年も前のことだが、ある銀座の高級クラブのママに、「客のふりをしているけれど客ではない男」の話を聞いた。
普段何をしているのか不思議に思っていたら、逮捕されてニュースになって判明した。

※担当者の不調により更新が長く滞り大変申し訳ございませんでした。
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2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ
3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ
4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ
5月「子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ
6月「ドライになり切れないウェットな物事のウラガワ
7月「ホラーの夏なので怖い怪談実話なウラガワ
8月「夏といえばの怖い話・奇妙な話のウラガワ
9月「歳を取れば大人になれるわけではないウラガワ
10月「この歳になって初めて知ることもあるウラガワ
11月「「どこで逸れたんだろう」と考えてしまうウラガワ
12月「人生そのものがお楽しみ会のウラガワ
2022年1月「まだ楽観視できない未来を思うウラガワ
2月「記憶が混乱するアレコレのウラガワ
3月「どうしても心残りなウラガワ
4月「心残りな事件の男たちのウラガワ
5月「好きと心地よいは違う、温度差を感じるウラガワ
6月「ドライなのかウェットなのかわからないウラガワ
7月「「もう」と「まだ」の間のあれこれのウラガワ
8月「志麻子周辺のホラー特集なウラガワ
9月「身近な少し怖い話をまだまだなウラガワ
10月「二年半ぶりのシンガポール滞在記のウラガワ
11月「記憶の落ち葉のように殺人事件に思うウラガワ

※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

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 私にとって十二月は、誕生日がある月だ。一年の最後の月に、歳を取る。
 なので、あれもこれも片づけて来年に備える、今年の締め括りをして悔いのない一年の終わりを迎える、という気分や空気より、今から何かが始まる、これから誰かと出会う、といった雰囲気を大いに感じる。

 とはいえそれらって、まったく未知のもの、今まで見たことも聞いたこともなかったこと、接点が全然なかった人、初めて会う人、というのではない。

 以前から知っていたけど、なかなか実行できなかったことをついにやる、とか。知っていたはずの人の思いがけない側面や裏側を初めて見る、といったものが多い。

 今月はそういった出来事、人をテーマにしたい。全編に渡り、著名人や有名な固有名詞を除き登場人物はすべて仮名か匿名、背景なども脚色してあるのをご了承ください。

                    ※

 もう七年も前のことになるが、ある銀座の高級クラブのママに、「客のふりをしているけれど客ではない男」の話を聞いた。仮にここでは、黒川としておく。

 黒川は金持ちオッサン達に取り入り、彼らのお供というか金持ちグループに紛れ込んでは、銀座の高級クラブでタダ酒飲むのを生き甲斐にしていた。

 黒川、普段は何をしているのかとみんな不思議に思っていたら、逮捕されてニュースになって判明した。連続食パン詐欺師、だったのだ。字面はマヌケだが、やったことはもちろん犯罪だし、被害者がいるので笑ってばかりはいられない。

 黒川、コンビニやスーパーでパンを買い、いったん帰宅してから

 
岩井志麻子「オンナのウラガワ ~名器大作戦~」

山本周五郎賞や婦人公論文芸賞受賞の実力派小説家でありながら、「エロくて変なオバチャン」キャラとして多くのメディアで活躍、その爆笑エロ談話には定評がある岩井志麻子。彼女が、名器手術など自らの身体を張った体験を赤裸々につづり、男と女の“プロ”の世界の奥深さをルポするエッセイ。

著者イメージ

岩井志麻子

1964年、岡山県生まれ。少女小説家を経て、99年「ぼっけえ、きょうてえ」で日本ホラー小説大賞を受賞する。2000年に同タイトルの作品集で山本周五郎賞を受賞。02年『チャイ・コイ』で婦人公論文芸賞、『自由戀愛』で島清恋愛文学賞を受賞。ほかの著書に『嘘つき王国の豚姫』『出口のない楽園』『あの女(オンナ)』など多数。

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