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  • 第285回 子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ(3)

    2021-05-31 17:00
    194pt

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第285回 子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ(3)

    ◆もくじ◆

    ・子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ(3)

    ・最近の志麻子さん 
     徳光正行さんとの共著『凶鳴怪談 呪憶』発売中
     『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より6月15日発売
     万年アクリルカレンダー再販中
     【配信版】月刊オメ★コボシ 5月号  アーカイブ配信中
     【配信版】月刊オメ★コボシ 6月号  6/11(金)開催
     2/25発売『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』に作品収録
     映画『遊星王子2021』に出演 8/27公開!
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中

     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    「いつまでも子どもっぽい人」というテーマで、思いがけない漫画家の話を引っ張ってしまった今月。

    昔はかなり人気漫画家だった新州しな乃(仮名)から、生原稿や著作権を買ってと頼まれた眞子(仮)。その内容はほぼ詐欺だったわけだが、なぜ新州先生はそんなに金策に必死なのだろうか。
    昔しな乃と仕事をしていたという男性編集者が話をしにやってきた。

    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~19年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ
    2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ
    3月「どこか心残りの別れのウラガワ
    4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ
    5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ
    6月「アマビエ的なものや人のウラガワ
    7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ
    8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ
    9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ
    10月「いい大人なのに未経験のウラガワ
    11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ
    12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ
    2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ
    2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ
    3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ
    4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     子どもの日は過ぎてしまったが、五月といえば青空に泳ぐ鯉のぼり。子どもの日があるに相応しい、良き季節だ。そもそも子どもとは、何歳をまでを指すのか、みたいなことを調べてみたら、いろんな区分があるのも知ったが。

     いつまでも子どもっぽい人や、子どもなのに大人びた人がいるのは、自身が子どもの頃に気づいていた。といった今月は、思いがけない漫画家の話を引っ張ってしまった。

     今は有閑マダムで元・売れない漫画家の眞子が、昔はかなり人気漫画家だった新州しな乃(完全なる仮名)に生原稿や著作権を買ってと頼まれ、その内容がほぼ詐欺だった。
     なぜ新州先生は、突然そんな金がないと焦って金策?に必死なの、と業界の一部で少し話題になった。眞子はもうこれ以上、憧れの先生に幻滅したくないと連絡を絶ったが、興味あるなら知っていることをお話ししますと、しな乃の担当者が私の元にやってきた。

                        ※

     仮にその男性編集者を、永野としておく。五十過ぎのベテランで、新州しな乃の担当も務め、しな乃が都内で一人暮らしの頃はプライベートで食事などもしていたという。

    「志麻子さんは、会ったことないでしょう。実際に会うと、楽しくていい人なんですよ」
     なんとなく、それは感じる。眞子も実際しな乃に会って、すぐ惹かれたのだから。

    「しな乃先生は南国の生まれで、都内の大学に進学するために出てきたんですが、学業そっちのけで漫画に夢中になってしまった。
     苦労といえばまぁ、してなくはないでしょうが、とんとん拍子に漫画家デビューして売れっ子になって、子どもじみた万能感も捨てきれないんですね」

     考えてみれば眞子も、漫画家としてはあまり売れなかった、苦労もしたといっても、その後に金持ちと結婚し、今は優雅な暮らしをしている。

    「だけどしな乃先生も、計算高い大人の目でも眞子さんを見てますね。元は苦労人、売れなかった時代があった、でも今は裕福、というのも聞き出してるんでしょ。そういう人は、金を貸してくれるのを経験的に知ってますね」

     何を隠そう、隠してないが、私もスケールは小さいがその一派ではある。だからやっぱり、いろんな人達に金貸してといわれ、踏み倒されているじゃないか。

    「ずばり、いいます。しな乃先生って今は旦那さんもいますが、定期的にダメなヒモみたいな男に引っかかって、金むしられてます」

     それもまた、私とドンピシャ一致。いやしかし、自慢じゃないが私は手持ちの金でしか遊ばない。借金して遊んだこと、人をだまして手に入れた金を貢いだことはない。

    「しな乃先生、暇になって突然にネットゲームにハマり、わけわかんないネット上で知り合った男達に夢中になって、金むしられてるんですよ。課金もしまくってるし、見知らぬ男達に送金、振り込みもしてる」

     衝撃の真相、なのか、予想できた展開、なのか。なんとなく、あーあ、やっぱりな、そんなことだろうと思ったよ、みたいな気の抜け方もしてしまう。

    「つい、生活費にまで手を付けてしまった。だから夫や子どもには金がないことをいえず、眞子さんみたいな人達をだまそうと奔走してるんです」

    「あの、永野さん。それじゃ、しな乃さんはゲームをやめない限り、いくら原稿料や印税が入ってもざぶざぶと金は流れ出ていき、毎月のように眞子さんみたいなお人好しの金持ちをだまさなきゃならないんですか」

     
  • 第284回 子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ(2)

    2021-05-30 20:30
    194pt

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第284回 子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ(2)

    ◆もくじ◆

    ・子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ(2)

    ・最近の志麻子さん 
     『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より6月15日発売
     万年アクリルカレンダー再販中
     【配信版】月刊オメ★コボシ 5月号  アーカイブ配信中
     【配信版】月刊オメ★コボシ 6月号  6/11(金)開催
     2/25発売『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』に作品収録
     映画『遊星王子2021』に出演 8/27公開!
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中

     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    実年齢は関係なく、いつまでも子どもっぽい人、逆に子どもの年齢で成熟している人がテーマの今月。

    若いときに三年ほどプロの漫画家をしていたことがある眞子(仮名)に、生活が困窮しているので生原稿を買ってくれと頼んできた、かつての人気漫画家・新州しな乃(仮名)。
    相手は憧れの漫画家だったし、一回きりの金銭的援助のつもりで購入した眞子だが、一か月後にまた連絡が来て……。


    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~19年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ
    2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ
    3月「どこか心残りの別れのウラガワ
    4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ
    5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ
    6月「アマビエ的なものや人のウラガワ
    7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ
    8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ
    9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ
    10月「いい大人なのに未経験のウラガワ
    11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ
    12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ
    2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ
    2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ
    3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ
    4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     五月といえば、子どもの日だが。そもそも子どもとは、何歳までを指すのか。そう考えたとき、いろんな区分はあるが、実年齢は関係なくいつまでも子どもっぽい人、逆に子どもの年齢で成熟している人もいる。それが今月のテーマだ。

     前回の話のあらすじを、ざっと書いておく。四十路の岡谷眞子は今は金持ち奥さんだが、若いとき三年ほど、あまりぱっとしない漫画家だった。

     その頃に人気漫画家だった新州しな乃に会い、いきなり今月とても困窮しているので生原稿を買ってくれと頼まれる。売れば、まとまった金になるからと。

     かつて愛読者だったし、今も好きなので、儲けなど考えず一回きりの金銭的援助のつもりで、眞子は生原稿を三十万で買う。ところがそれから一か月後、また連絡が来た。それはもっと露骨な金の無心で、かなり詐欺的な内容でもあった。

                        ※

     前回は生原稿を買った途端、新州しな乃から連絡が途絶えた。金が入ったら私は用無しか、文字通り現金な人だなぁと眞子も苦笑していたところに、再び電話が来た。

     なんと、今度は生原稿ではなく権利を買え、三十万ではなく五十万だと、内容がエスカレートしていた。前回はアシスタント代が払えないとのことだったが、今回は何に必要なんですかと聞いても、とにかく返済が必要なの、としか答えなかった。

    「お久しぶり。あのね、眞子さんに三十万で売った原稿は、繰り返すけどどのようにでもできます。そのまま、古書店に売ることもできます。
     眞子さんが望むなら、私はいろいろな雑誌にリストを渡して、掲載するとお金が眞子さんに入るようにするわ。今回の××誌に載せる二十作品は、原稿はもう編集部に預けてあるし、編集者が選んで順番に掲載されます。

     
  • 第283回 子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ(1)

    2021-05-05 23:45
    194pt

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第283回 子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ(1)

    ◆もくじ◆

    ・子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のウラガワ(1)

    ・最近の志麻子さん 
     『でえれえ、やっちもねえ』角川ホラー文庫より6月発売予定
     万年アクリルカレンダー再販中
     【配信版】月刊オメ★コボシ 5月号  5/18(火)開催
     2/25発売『再生 角川ホラー文庫ベストセレクション』に作品収録
     映画『遊星王子2021』に出演
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中

     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    5月といえば子どもの日。
    いくつになったら子どもではなくなるのか。周りを見回せば、四十路、五十路を過ぎても子どもみたいな人も。
    今月は、子どもっぽい大人、大人になっても子どもな人のエピソードをお届け。

    現在進行形の話なのだが、三年ほどプロの漫画家をしていたことがある眞子(仮名)がある日、憧れの漫画家と知り合いになることが出来た。
    出会って一か月ほどしたとき、その憧れの相手から驚きの連絡が来たのだが……。



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    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~19年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ
    2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ
    3月「どこか心残りの別れのウラガワ
    4月「未経験な世の中のあれこれのウラガワ
    5月「「あの人実は」「あの人やっぱり」のウラガワ
    6月「アマビエ的なものや人のウラガワ
    7月「怖い話をエンタメとして楽しみたいウラガワ
    8月「どこか楽しめる怖い話のウラガワ
    9月「エンタメとして味わいたい人の怖さのウラガワ
    10月「いい大人なのに未経験のウラガワ
    11月「まだ猶予があるのかもという気分のウラガワ
    12月「私なりに引っかかる物事のウラガワ
    2021年1月「ゆるく共存していくことを考えさせられるウラガワ
    2月「いつの間にか入り込む怖いもののウラガワ
    3月「もはや共存するしかないあれこれのウラガワ
    4月「変わらぬもの、変わりゆくもののウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     五月といえば、アイコンは鯉のぼり。真っ先に思いつく祝日は、子どもの日。しかし子どもとは、いったいいくつまでなのか。

     確か児童というのは、小学校までだ。でも人口統計学では、十五歳未満が子どもらしい。アダルトなものは勤めるのも利用するのも十八歳以上、という規制がある。未成年は十九歳まで。しかし何歳になろうが、親にとって子どもは子ども。 

     周りを見回せば、中学生くらいで心身ともに大人になっている子もいたし、四十路、五十路を過ぎても子どもっぽい、子どもみたいといわれる人もいる。 

     というわけで今月は、子どもっぽい大人、大人になっても子ども、という人々をテーマにしてみる。例によって、全編に渡って登場人物はすべて仮名。職業だの容姿だの、本人を特定できるものには脚色を加え、ときには家族構成や住所、年齢なども変更してある。

                        ※

     この話は現在進行形なので、まだ決着が見えてこないし、来月も続き、もしくは想定外の怒涛の展開を書いている可能性もある。

     岡谷眞子は、三年ほどプロの漫画家だった。家出同然に上京し、いろんなバイトをしながら苦労し、メジャーな少女漫画誌で描けるようにもなり、コミックスもさほど売れなかったが何冊か出た。子どもの頃からの夢がかなったと、三年間は幸せだった。

     しかし、行き詰まりも早くに感じていた。水商売のバイト先で出会った人との結婚を機に、自然と引退状態になった。それを、大人になったから、と表現していた。
     とはいえ夫は有名企業の管理職となり、四十を過ぎた今は実に優雅な有閑マダムだ。子どもはいないが夫との仲もよく、漫画にも未練はなかった。 

     そんな眞子が先日ある都内のレストランで新州しな乃に会い、かなり舞い上がった。今は六十も半ばを過ぎ、こちらも半ば引退状態だが、伝説の漫画家といった位置づけだ。
     眞子が漫画家になった頃は、しな乃はすでに大御所だった。眞子もしな乃の漫画に夢中になり、目標とする漫画家の一人にしていた。

     ほっそり小柄で若く見えるしな乃は夫との間に息子が三人いて、今は都内近郊の街で夫と末息子との三人暮らしだという。憧れの漫画家と会えた眞子は、自分も漫画を描いていたことや、今は主婦だという話などもした。

     しな乃はにこやかに聞いてくれ、自分の話もいろいろしてくれ、意気投合した、と少なくとも眞子は思った。問われるままに、自慢話ではないが夫の社会的地位なども話した。

     いろいろ話すうちに、自分はまだ漫画への未練、というよりやり残した後悔みたいなものがあるのかな、とも感じた。しな乃に、そんな話も聞いてほしかった。

     そんなしな乃の方から連絡先を交換しましょうといわれ、さらに舞い上がった。しかしラインでつながったものの、一か月ほどはほとんど、しな乃からラインは来なかった。

     眞子からのラインも既読にもならないので、お忙しいのか、あるいはさほどラインはお好きじゃないのかとも思い、あまり連続して一方的に送るのもどうかと遠慮していた。

     それが出会ってから一か月ほどして、いきなり息もつかせぬ、口も挟ませぬ、といった怒涛の勢いのラインと電話が入った。

    「はい。私は今、本当に困っているの。生きていればいいことあると信じて、頑張りぬいてきましたが、この年になってここまでピンチになるとは思いませんでした。すべてコロナのせいです。