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第244回 未経験な世の中のあれこれのウラガワ(1)
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第244回 未経験な世の中のあれこれのウラガワ(1)

2020-04-27 20:15

    オンナのウラガワ ~名器大作戦~
    第244回 未経験な世の中のあれこれのウラガワ(1)

    ◆もくじ◆

    ・未経験な世の中のあれこれのウラガワ(1)

    ・最近の志麻子さん 
     『凶鳴怪談』が竹書房から発売
     『業苦 忌まわ昔(弐)』が角川ホラー文庫から6月に発売予定
     「オメ★コボシ49」は延期になりました
     TV「有吉反省会」にヒョウ姿でひきつづき出演中

     「岩井志麻子のおんな欲」連載中
     カドカワ・ミニッツブック版「オンナのウラガワ」配信中
     MXTV「5時に夢中!」レギュラー出演中

    ・著者プロフィール

    ===

    すんなりいかないことがあっても、四月は始まりの季節。
    未経験のことに飛び込むことも多いのでは。
    岩井さんが「今もって経験していない」ことの一つがSNS。
    ネット上、SNS上のトラブルの話は、自ら経験していなくても、知り合いなどから話を聞くことも。
    テレビ制作会社に勤める女性は、家族ぐるみで付き合う友人が居る。
    あるとき、ツイッターで絡んできた相手が、どうやらその付き合いのことを知っているようで……。

    バックナンバーはこちらから↓
    http://ch.nicovideo.jp/iwaishimako/blomaga

    2014年11月~18年12月のバックナンバーは、「月別アーカイブ」の欄からご覧ください。
    2019年1月「去年に縁があったあれこれのウラガワ
    2月「台湾で初めて会った人たちのウラガワ
    3月「胸に引っかかる人を思う春のウラガワ
    4月「こういう人いるよねという出会いのウラガワ
    5月「働くということについて考えたウラガワ
    6月「私なりのプロファイリングをしてみたウラガワ
    7月「芸事業界の人たちの願いごとのウラガワ
    8月「怖さひかえめな怖い話のウラガワ
    9月「まだ挽回できるかどうか気になるウラガワ
    10月「なぜか惹かれる未解決事件のウラガワ
    11月「今頃になってわかってきた出来事のウラガワ
    12月「とりあえず終えたかな、というウラガワ
    2020年1月「愛しい南国の怖い話のウラガワ
    2月「ひきつづき東南アジアの怖い話のウラガワ
    3月「どこか心残りの別れのウラガワ


    ※2014年10月以前のバックナンバーをご購入希望の方は、本メルマガ下部記載の担当者までお知らせください。リストは下記です。

    2013年7月~12月 名器手術のウラガワ/エロ界の“あきらめの悪さ”のウラガワ/エロとホラーと風俗嬢のウラガワ/風俗店のパーティーで聞いたウラガワ/エロ話のつもりが怖い話なウラガワ/風俗店の決起集会のウラガワ
    2014年1月~10月 ベトナムはホーチミンでのウラガワ/ベトナムの愛人のウラガワ/永遠のつかの間のウラガワ ~韓国の夫、ベトナムの愛人~/浮気夫を追いかけて行ったソウルでのウラガワ/韓国の絶倫男とのウラガワ​/ソウルの新愛人のウラガワ​/風俗嬢の順位競争のウラガワ​/夏本番! 怪談エピソードの数々のウラガワ​/「大人の夏休みの日記」なウラガワ​/その道のプロな男たちのウラガワ​

    ===

     もはや私どころか子どもも、新たな学校や会社に入ることはないようだけれど。やっぱり四月は始まりの季節と感じる。私も、今もって経験してないことはたくさんある。

     月旅行だのオリンピック出場だの、とうてい無理なことじゃなく、その気になればできる、という分野で。今月はそんな、まだ経験してないあれこれがテーマだ。例によって全編に渡って個人を特定されないようすべて仮名にし、背景にも少々の脚色を加えてある。

                        ※

     以前にもたびたび書いてきたが、私は今もって不特定多数の人に見られ交流できるSNSをやってない。親しい人達とのLINE、メールだけだ。
     酔った勢いとか、ついカッとなってとかで、大きな失敗をやらかしそうな不安と予感がある。あと、やり始めたら寝食も仕事も忘れ、没頭してしまう恐れもある。

     さて、テレビ制作会社に勤める四十路の冬子は、常に冷静で穏やかな女性だ。大手テレビ局勤務の夫がいて、子どもはいないが犬を可愛がっていて家庭も円満だった。

     近所の公園や遊歩道で犬の散歩をさせているとき知り合い、親しくなった夫婦もいた。いつしか冬子の旦那さんも加わり、まさに家族ぐるみの付き合いになった。

     その村山夫妻は冬子達より一回りほど年上だったが、旦那さんは出版社勤務。同じマスコミ業界なので、友人知人がつながったりもしていた。テレビ業界に憧れる可憐な女子大生のお嬢さんがいて、冬子夫婦は就職相談にも乗ってあげていた。 

     そんな冬子がなんとなくツイッターを始め、ほとんど私生活は出さず好きな映画やドラマ、本について語り、趣味を同じくする人達とゆるゆる交流していた。
     一番好きな花の白百合をハンドルネームにし、アイコンも白百合の花にした。

     もともと冬子は、そこまで強く社会的なこと、政治的なことに興味はなかったが、ある政治家の発言をめぐって思わぬ論争になってしまった。驚くほどリツイートや拡散があり、賛同、反論、単なるやじ馬、嫌がらせ、ちょっとした炎上案件と化した。

     次第に収束していったものの、特にしつこいというより粘着質だったのが、アヤと名乗る女だった。もはや元の論争を離れ、いちいち揚げ足取りに来ていちゃもんをつけ、朝から晩まで絡んできた。そんなアヤと縁を切りたくて、

     
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