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第30回 あなたの「光と音のツープラトン攻撃」は是か非か?

年末。黄昏の中を私は営業車を制限速度ギリギリで走らせていた。会議の時間が迫っていた。焦りは禁物。事故の元だ。私は余裕あるよと言わんばかりに「ベイビーユーキャンドライブマイカ~」とビートルズを口ずさみ、会社のある商店街に車を滑り込ませた。すると前方に車道を塞ぐように横並びになって歩くオバハン三人組。話に夢中になっていて背後から接近する私の車に気付かない。私は寛大だ。人生の大半、端を歩き、重箱の隅をつつくような生き方をしてきた彼女たちとて広義でみれば人生の先輩。リスペクトは忘れない。クラクションを鳴らすような野暮な真似はしたくない。私はオバハンの常識と良心を信じて、その三つの背中をナメクジのようにノロノロとついていった。

ナメクジになって数分が経過した。着実に迫る会議。おばはんは一向に端に寄らない。そしてビートルズの「ヘルプ!」を口ず