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オレはオレ#008 ガキでいるのも楽じゃねえ - Kダブシャインの正真正銘 vol.20
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オレはオレ#008 ガキでいるのも楽じゃねえ - Kダブシャインの正真正銘 vol.20

2015-11-19 18:00
    【今週の目次】
    1.オレはオレ#008
    2.今後のスケジュール
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    【1.オレはオレ#008

    さぁ、今回はまたオレの中学時代のことを書こうと思う。題して、
    「ガキでいるのも楽じゃねえ」
    第四回でも書いたけど、渋谷区立松濤中学に入ったオレは、小学校のときの無邪気な生活からは一転して、いわゆる「いじめ」ってやつに遭うことになるんだ。

    最初のいじめは、1個上の先輩からのいじめ。こっちがオレにとっては辛かった。そのゴロツキのような上級生は5~6人でつるんでいて、学校でオレを見つけたらとにかく些細な攻撃をしかけてくるんだよ。

    その嫌がらせがまた地味でさ、ヘッドロックしてきたり、カンチョーしてきたり。こういうのって笑って済ませらているうちに向こうが飽きてくれれば良いんだけど、飽きずにしつこく繰り返されていると、次第にこっちのストレスが半端じゃなくなってきて、本当に滅入ってくるんだ。

    それで結局、オレは十二指腸潰瘍を患ってしまう。


    小学生のころはあんなに大好きだった学校に行きたくなくなってしまうくらいに、オレにとってこの雑魚な先輩の執拗な嫌がらせには辟易していたんだよね。


    とにかく腹が痛くてさ、医者に言ったら「君、中学生だよね?この十二指腸潰瘍って病気は、ストレスでサラリーマンがかかるような病気なんだよ?」って首をひねるわけ。いや、自分でも笑っちゃうけど、本当にナイーブな男なんだよ、オレは!


    でも不思議だよね、人間の順応性っていうのは、次第に避け方もうまくなっていくんだよ。あとリーダー格の先輩が、「後輩、いじめてんじゃねえよ」みたいなことを言ってくれて、少しずつ減っていったんだよね。


    そのゴロツキ先輩が死滅(笑)したのは、そのゴロツキ集団はオレ以外にも後輩をいじめていたみたいで、そのいじめられてたヤツが先生にチクって、先生から呼び出し食らったりしたみたい。当時はまだ先生が生徒にビンタとか平気でするような時代だったからね。さすがのゴロツキもそのなりを潜めるようになっていった。

    こういった経験でオレが学んだのは、こういう社会のクズと出会うことによって、大人になっていくんだなってこと。良かれ悪しかれだけどね。

    次のいじめ(って変な言い方だけど)は仲間からの「シカト」という名のいじめ。

    これはおそらく先輩ともよく一緒につるんでいたから、同学年の中では浮いた存在になってしまっていたことが原因だったと思う。

    ただこれはさ、もしかしたらこれを読んでる君も経験があるかも知れないけど、順番で回ってくる“シカトゲーム”的ないじめなんだよ。

    時期が来れば、「次はあいつをシカトしようぜ?」みたいなね。

    だからオレもその後に中心になって、「オレをシカトしようっていったヤツをシカトしようぜ!」なんてやり返した。中学という小さい社会で経験する、人間関係。でもさ、バカだよね、まったく。シカトなんて陰湿ないじめなんて絶対しちゃいけないよ。それなら対面で言いたいことを言って貶し合うほうが(その後、殴り合いになっても)まだマシだと思う。

    仲間からのシカトも、5~6人の先輩からのいじめもさ、結局、大勢で一人をいじめるっていうことなんだけど、結局これって、首謀者的存在がさ自分をボスなんだって、認めさせるためにやってるんだよね。もうなんていうか社会の縮図じゃん?

    自分の気に入らないものを思い通りに排除することで自分を偉く見せたいとか、威張りたいとか、最高で最悪に幼稚な心理なんだよね。きっとさ、人を傷つけているなんて思いもせずに「人の心っていうのはどこまで掌握できるのか」って試すことに夢中になってるんだよ。愚かだよね。いまの日本も近いかもね。

    だからね、オレはいまけっこう声を大にして言いたいのはね、もっと教師たちがさ、教育として子どもたちに「自分の残酷さをコントロール」できるように教育しなくちゃいけないってこと。

    それっていわゆる“成熟度”ってことなのかも知れないけど、いまはさ、子どもが接するメディアやインターネットなんかで、他人の弱みを笑いものにしたり、暴力を肯定していると受け取られるような行為を許容したり、異質な他者を差別したりといったことを大人がやってたりする。それって子どもにもバレバレってことだよ?子どもが見てないわけがないんだよね。

    って書くと「だって!」って反論の声もでるかな。その気持もちわかるよ。大人だっていじめられるもんね。会社で、子ども時代よりももっとひどいいじめに遭ってる大人がいることも知ってる。もしかしたら学校で子どもたちに「いじめをなくそう!」って言ってる先生が職員室ではいじめに遭ってるのかもしれない。

    もっと言うと、あなたが、いま誰かをいじめているのかも知れない。

    だとしたらあなたもすぐにそんな卑怯なことはやめよう。あなたはきっと弱くて寂しがり屋なだけだから。そんなもので得られる優越感は人間を下げるだけだよ。

    とにかく「いじめ」を黙認してしまうような大人がいくら「いじめは絶対に許されない」、「いじめは卑怯な行為である」なんて言っても、リアリティはないよね。だからさ、オレたち大人がもっと“成熟”しなければいけない。「オレはあいつより上の人間」なんて考え方はないんだから。

    こういうことって、とくに“教育的エリート”に生きていた大人が鈍感なんだよね。エリートになればなるほど、自分だけは上に上にって、偉くなれば幸せみたいなね。ここにも不幸の原因があるような気がする。競争社会を否定するわけじゃないけどさ。

    オレは大人たちが「いじめはどの子供にも、どの学校でも、起こりうる」との意識を持ってさ、「卑怯なことをするな」って教育をさ、もっとしっかりしてほしいよ。だってどれだけできていないんだろうって思うんだよね。オレが中学生の頃よりもかなりタチが悪い訳じゃない?いまの世の中のほうが。先にも書いたけど、いまの子どものほうがよっぽど思ってると思うよ。

    「ガキでいるもの楽じゃねえ」って。

    カッコイイ大人でいようぜ!みんな!!って書きつつ、こんな感じでいじめられて、十二指腸潰瘍を患って、オレの中学校生活は始まったわけです。その反動からなのか、オレはどんどん荒れていくことになる。まさに無気力のかたまり。

    一番の原因は学校やその制度への反発だった……のかな?

    それについては次に書くね。今日は「いじめ」について書けて良かったと思ってる。ぜひみんなの感想も聞かせてくれると嬉しい。今日も読んでくれてありがとう。


    【2.今後のスケジュール】

    11/20(金)19:00〜
    目黒FM「吉田・木村の漢塾」
    MC:吉田正樹、木村祐一 音楽セレクター:Kダブシャイン
    ゲスト:箭内道彦
    http://nico.ms/lv241016617

    11/26(木)20:00~だいたい1時間
    「コッチャンネル #011」 今度こそ、映画「Straight Outta Compton」の感想とN.W.A.について http://nico.ms/lv241751304

    12/22(火・祝)19:00〜
    「K DUB SHINE presents Da Basement 」@表参道GROUND
    ゲスト:Zeebra, DJ OASIS, あばれる君 他(順次発表)

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