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視覚イリュージョンの中にはちょっとしたスキルがないと出来ないものが多いですよね。例えば、螺旋を書いたりとか、正しい色を使わなきゃならなかったりとか、はたまた、互いに向かい合うふたつの横顔を描いて真ん中に壺があるように見せるようなのとか...。でも、そんな難しそうなことをしなくても、超簡単に作れちゃうイルージョンもあるんです。 視覚イリュージョンは、見れば見るほど眼と脳の不完全さを感じさせるもの。これからお見せするふたつの視覚イリュージョンは、シンプルながらもまさにそれを感じさせてくれます。「ヘルマン・イリュージョン」と「シンティレイティング・イリュージョン」、このふたつの視覚イリュージョンは、格子模様があればできちゃうんです。 詳細は以下より。
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「ヘルマン・イリュージョン」は、ただの黒い背景に、白い線が縦横に走っているだけですが、線が交差する所に黒っぽいモノが見えてきます。 お風呂場のタイルなどでも起きることがあるかもしれません。線が交差する所に浮かび上がる黒っぽいものを、カビと勘違いしてゴシゴシやっちゃったり...。では「シンティレイティング・イリュージョン」ならどうでしょう?
「シンティレイティング・イリュージョン」(Scintillating Illusion、「Scintillating」は「キラキラ」するなどの意)では、線が交差する所により白っぽい色を配色することで、「ヘルマン・イリュージョン」を打ち消すことができます。とはいってもこれで眼と脳が完全にダマされないのが面白いところ。視点を動かすたびに、線の交差点に真っ黒な丸が浮かび上がります。 このふたつの視覚イリュージョンは、「どのようにして目が情報を比較するのか」で説明できます。 明るい色を暗いところの横に置くと、その色はより明るく見えますが、同じ色をより明るい所に置けば暗く見える、といった具合です。「ヘルマン・イリュージョン」の場合、交差点は四つの明るい線が交わるところにあるために、より暗く見えるのです。 この説明は間違っていると考える人も居ます。例えば、頭を45度傾けて「シンティレイティング・イリュージョン」を見ると、色の配置は変わらないにも関わらず、イリュージョンの効果は減るからです。io9コメンターのdjublonskopfさんによれば、「水平、垂直の線を処理する細胞の方が斜線を処理する細胞より多いから」だそうとか。また、線がカーブしていたりすると、どちらのイリュージョンも消えてしまいます。 どちらも簡単なイリュージョンですが、マジシャンが使う基本トリックの1つでもあるそうです。例えば体を宙に浮かせるマジックでは、支えを隠すために周囲を明るくしたり、きらめく金属質のモノで囲ったりするんだとか。 是非皆さんもこれらの視覚イリュージョンをマスターして、風呂場のカビをイリュージョンで誤魔化したりとかに挑戦してみてくださいね!
Top Image:Michael Phillips [Via Psylux and Wolfram Mathworld via io9] (abcxyz)
RSSブログ情報:http://www.kotaku.jp/2012/10/simple_illusions_that_you_can_sketch_with_a_checker_board.html