オーディオテクニカのソリッドベースシリーズ、ソニーのXBシリーズ、モンスターケーブルにBeatsにSOULなどなど。 ここ数年のヘッドフォン&イヤフォンのトレンドを見ていると、スタイリッシュで低域再生能力に磨きをかけたカナル型イヤフォンと、密閉型ヘッドフォン(オーバーヘッド型)に注目が集まっているようです。 ドラムの音圧感が鼓膜から全身の骨に響くあの感じはまさにClubトーンで気持ちいいし、屋外でも音量を上げずともボリューミー。僕自身、街を歩いているときは「MDR-XB1000」と「HD 25 Amperior」のお世話になってるし。「PRO900」も欲しいし。 でもおうちの中で、ダイナミックかつすこやかに音楽を楽しむアイテムとして、軽くてフラットな鳴りの開放型ヘッフォンもあるとGOODですよ。
【大きな画像や動画はこちら】
森の中の別荘や大草原の小さな家といった、アンプのボリュームツマミをぐわっ! と回し、大型スピーカーで音を発して震動の塊を身体で受け止めても大丈夫なおうちに住んでいる方は、ヘッドフォンを使うという選択肢がないかも。 でも。 普通の家屋では、ひそひそ声からオーケストラ・ヒットのような空気を大きく揺るがす音まで、CDなどに録音されている音をすべて聞き取とれる音量でのリスニングはまず不可能です。通報されるからマジやめて!
パワーがっつりかけたウーファーこええ...。 さてスピーカーでは無理でも、ヘッドフォンならそれが可能です(実際には耳を痛めちゃうので、やはりそのボリューム域での再生はオススメできませんが)。さらに開放型ヘッドフォンは音場が広く、大型のオーバーヘッド型は大口径のドライバーユニットを使っているので低域も自然な鳴りをしていて満足度高し。 一人住まいの方が家庭内で使うことを考えると、開放型ならではの音漏れは気にしなくてOK。家族・パートナーと住んでいる方も、自分の部屋があるなら気にしなくていいでしょう。エロゲの「あ」「あ、」「ぅあ」「っあ」「あん」「んあっ」を聞き分けられるヘッドホンでも触れていますが、フラットなエネルギーバランスの開放型は女のコの声がいいんですよ! 特に耳元ささやき系な! というわけでお待たせしました。このエントリーのメインディッシュです。今期のオーディオテクニカがスゴいんです。1万円以下から定価で8万円超えの開放型ヘッドフォン「エアーダイナミック」シリーズ5機を一気にブラッシュアップ。他のメーカーでは絶対にできないであろう驚愕の一手を打ってきました。 オーディオテクニカのインドア機に使われる3Dウイングサポートを装備しつつも重量は235〜265gと軽量。長時間のゲームプレイやアニメ視聴でも頭部への負担は控えめです。
audio-technica AIR ダイナミックヘッドホン ATH-AD500X
オーディオテクニカ
1万円でおつりがくるローエンドモデル「ATH-AD500X」。上位機種の開放感・解像度には及びませんが、開放型オーバーヘッドのテイストは十分に味わえます。テレビ用にもよさそう。
audio-technica AIR ダイナミックヘッドホン ATH-AD700X
オーディオテクニカ
1万4800円のミドルグレード「ATH-AD700X」。中高域を重視したバランス。視聴時に太鼓の達人の「Mulberry」(Vo.茶太)を聞きましたが、女性ボーカルの繊細面で「ATH-AD500X」よりはるかに勝っています。ギャルゲー用ならこれかっ!?
audio-technica AIR ダイナミックヘッドホン ATH-AD900X
オーディオテクニカ
エアーダイナミックシリーズのど真ん中「ATH-AD900X」。密度感のある低域が気持ちいい。やや環境音のある場所での試聴でしたが、低域の音圧感は見事に残ったまま。アクションゲーム/映画に適したバランスと見た!
audio-technica AIR ダイナミックヘッドホン ATH-AD1000X
オーディオテクニカ
うっわ、なんだこりゃ。って思えるくらい音が前後左右に広がります。密閉型がスタジオ、普通の開放型がライブハウスだとしたら、「ATH-AD1000X」の音場はホール。抜け・伸びの良さと相成って、ホール録音のトラックが気持ちよすぎます。低域の密度もありますが、パンチという意味では「ATH-AD900X」のほうが好きかなー。 audio-technica AIR ダイナミックヘッドホン ATH-AD2000X オーディオテクニカ
「ATH-AD2000X」にも圧倒されますなー。音場感は「ATH-AD1000X」と同等と見ましたが、音の伸びやかさが違う。天井を感じさせません。高域にキャラクターを感じるため、そのぶん低域の存在感が薄くなっていますが、量感としてはタメかと。コイツで「あ」「あ、」「ぅあ」「っあ」「あん」「んあっ」を聴いたらどうなっちゃうんでしょうか。
いずれも発売は11月16日。個人的には旧ADシリーズより装着感も向上していると感じましたが、できれば試着・試聴してからのお求めをオススメしますよ。
ATH-AD500X、ATH-AD700X、ATH-AD900X、ATH-AD1000X、ATH-AD2000X[オーディオテクニカ] (武者良太)