究極の自由と究極の孤独、その両方が同時にゲットできちゃいます。
コンピューターだけでなく、防犯カメラや監視システムに囲まれた現代社会では、安全性や利便性があって良いのですが...その反面、とても窮屈な気も。でもテクノロジーにドップリと浸かりきってしまった我々にとって、そんな世界から抜け出すのは難しいように思えますよね。
しかし今回は、(理由はイロイロですが)そんな社会を抜けだして、自由きままに生きるロビンソン・クルーソーみたいな人たちをご紹介します。
実はこのニッポンにも、そんなワイルドで人間的な生活を送ってらっしゃる方もいるんですよ。以下でチェックしてみてください。
【大きな画像や動画はこちら】
デイヴィッド・グラシーンさん:リストレーション島、オーストラリア
かつてバリバリのビジネスマンで、1987年に起きた株の大暴落で、1000万円を失ってしまった挙句、奥さんとも離婚してしまったグラシーンさん。世俗から抜けだして、隠遁生活を送っているのはオーストラリアに在るリストレーション・アイランドです。
完全に社会を隔絶したのではなく、2ヶ月に1度くらいの割り合いで、近くの街まで卵やパンなどを買い出しにいきます。また1年に1度は粉ミルクやソース、料理用ハーブやスパイス、紅茶にコーヒーといった食料品を買い込みに、クイーンズランドのケアンズへ行かれます。
お金はあるのかって? 何を隠そうカレは島でビールを醸造しており、街では新鮮な魚などと物々交換しているんだそうです。なるほど原資がビールなら、いい暮らしができそうですね。
(via Brian Cassey)
ブレンドン・グリムショウさん:モイエン島、セイシェル共和国
昔は新聞紙のエディターだったというグリムショウさんは、1962年に約800メートル幅の島を12000ドルで購入。その後1972年から去年他界されるまで住まわれました。当時はまったく何もない島でしたが、イギリスのヨークシャー出身のカレと、地元のレネ・アントアーヌ・ラフォーチュンさんとで、50年に渡り16000本以上の樹木を植林したのだそうです。
そうして造られた環境に、去年の1年で120匹もの巨大カメが島を訪れ、2000羽以上の鳥がやって来たとのこと。人工の自然でもスゴいコトですよね。
どうやら、この島はドキュメンタリー映画としても記録されているようです。トレイラー動画で、グリムショウさんのインタヴューもご覧ください。
(via A Grain Of Sand - The Film and Camera Eye / Flickr)
エマ・オーバックさん:ウェールズ
オックスフォード大学で中国語を勉強されていたという、現在58歳のオーバックさん。土とワラを使って、ご自身で建てた丸い家には電気はきておらず、精霊の土地という意味の「Tir Ysbrydol」という名前が付けられています。
ここに上水道もなければ現代のテクノロジーで作られたモノは一切置いておらず、ウェールズの山の中でひっそりと、『ホビット』のように暮らしています。
飲水は近くを流れる川で汲み、薪は近くの森で、果物類は庭の木から、食べ物はカノジョが飼っている7匹のニワトリと3頭のヤギから摂っている卵やミルク、畑のジャガイモなどなんだそうです。かなりホグワーツの先生っぽい感じがしますが...これは現代の仙女ですね。動画もどうぞ。
(写真はビデオからのスクリーンショット)
トカリクハ村の住人たち:ロシアのトヴェリ地方
モスクワから北西へ真っ直ぐ、約350キロメートルほど行ったトコロにある小さな村。ここには300件の家があるのですが...そこに住まう人たちは、現在たったの4人だけしか暮らしていないんです。
もう何年も前に電気の供給はストップしてしまい、村へ続く道路は何ヶ月も雪で塞がれてしまうんだそうです。これこそまさに陸の孤島といった感じですが、カレらは自分たちで野菜や果物などを栽培し、ミツバチの養蜂も行なっています。なんとか自給自足ができているんですね。
下記リンクからは、その他の写真でカレらの暮らしぶりが判ります。シンプルな生活ながらネコを飼い、いくつもの楽器を奏でるおじさんからは、あまり悲壮感は感じられません。
(via Julia Smorodova/Russia Beyond The Headlines)
長崎真砂弓(まさみ)さん:外離島(そとばなりじま)、日本
77歳になる、素っ裸で暮らす隠者がこの長崎さんです。毎月1回、ご家族から送られてくる1万円を使い、月2回西表島へ行って餅や水などの食料を買うのだそうです。暮らしているのが無人島にカレ独りであるものの、別に完全な自給自足を目指しているワケではないんですね。
ウェブサイトのREUTERSでは、他にも何枚か写真が閲覧できるようになっています。下の動画も合わせて、長崎さんがどのように生活しているかが、少しだけお解りになるでしょう。
この島では服を着ず、ハダカでいることが自然であると感じているようです。あ、さすがに買い出しの時は服を着るそうですが。
(写真はビデオからのスクリーンショット)
地球上で最も隔離されている男:アマゾン、ブラジル
80年代~90年代に開拓が進んだロンドニアという地区で、絶滅しかかっているインディアン部族最後の一人がこの男性です。自分で武器を作り、狩りをして果物を集め、草木で家を造って森の中で暮らしています。
これまでブラジル政府で働くチームが、カレと意思の疎通を図り、保護しようとコンタクトを試みてきましたが...ドレもが失敗に終わっています。
カレの存在が初めて耳に入ってから11年後である2007年には、50キロメートル四方のエリアがカレの安全地帯と定められました。以下の動画では、川口探検隊バリにその男性がチラ見している姿が確認できます。
(via Slate)
ジャングル・ウーマン:カンボジア
1989年、8歳の時にジャングルで行方不明となったローチャムさん。2007年の2月に水牛の群れの中で発見・保護されました。当初は髪の毛が地面につくほど長く、ハダカに四足歩行でカンゼンに森の動物のようだったのだそうですが、子供の頃についたキズ跡が一致したために、ご両親がずっと探し続けきた娘だと確信できたそうです。
野生化したローチャムさんは、「お母さん」「お父さん」「お腹が痛い」くらいしか話せず、お腹が空いた時には指で口を示し、箸を使わせようとすると奇声を発し、お金を渡しても受け取らなかったそうです。
地元の人達は、カノジョが森の悪霊にとり憑かれたものと信じ込み、仏教のお坊さんにお清めまでしてもらったそうですが...結局村の文明には何一つ馴染めず、また森へと帰っていったのだそうです。今カノジョはどうしているのでしょうか?
(AP Photo/Heng Sinith)
ウィリアム・キッチナー・マクドナルドさん:カナダ
グーリー湖の隠者として知られたカレは、第二次世界大戦の時に徴兵から逃れようと軍の列車から飛び降りて逃げ出しました。それから実に60年近くも、湖の側で暮らしていたというからオドロキですね。
ウィキペディアいわく...出生届けによりますと、カレは1916年8月13日にマサチューセッツ州で生まれています。そして最後は2004年まで生きていました。
なのでカナダ政府には、アメリカ人を徴兵するコトはできないという話もあるようですが、真相は2023年まで公式記録が公開されないようになっているので、まだよく判らないようです。
2002年に起こった森林火災により、カレの住居と手造りギター、手記などが燃えて消失してしまいました。その後、アメリカのメイン州に程近い、ノバスコシアのコルチェスター郡がカレのためにキャビンを建てたは良いものの、また森の中に引っ込んでしまい、それから2004年に遺品が見つかったのだそうです。
どういうワケか、マクドナルドさんに捧げるカントリーソングがあるので、お暇な方は再生してみてください。
(via geocaching.com and Youtube/Hermit of Gully Lake)
ウィリアム・ペスターさん:パーム・スプリングス、カリフォルニア州
ドイツ生まれというフレデリック・ウィルヘルム・ペスターさんは、祖国の徴兵を逃れて1906年にアメリカ合衆国に移民してきました。1930年代後半まで、パーム・スプリングスという土地に、椰子の木で小屋を造り住んでいたのですが、1940年から1946年の間は、州内最古(1852年)に建てられたという、有名なサン・クエンティン州立刑務所にいました。
(via Storify, Riverside County History and Drewdotcom)
さて、たまたま訪れた土地が気に入って隠遁生活を始めた人も、現代文化を否定して孤独を選んだ人も、迷子が元で野生化した人も兵役から逃げ出した人たちも、世の中にはイロイロな事情で社会から離れて生きている人たちがいるんですね。
「住めば都」とも言いますが、相棒にミスター・ウィルソン(映画『キャスト・アウェイ』)でもいないと、孤独で気が触れてしまうかもしれませんね。皆さんはこういう生活、憧れますでしょうか?
Modern Day Hermits and Robinson Crusoes [io9]
(岡本玄介)
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自分には真似できないとは思いつつ
やっぱり素敵だよねぇ
一人だけリアルブランカだな。 話の流れもほとんど同じw
人生いろいろ
俺は無理だけどスゴいとは思う
俺、隠居したら無人島で一人で住むんだ!
日本の人はテレビにも出てたな。
でも、「テレビ番組の内容を鵜呑みにするなら」
とても、誉められたような生き方じゃないと思ったよ