段々と蒸し暑くなってきました。怖い話で涼みましょうか...。
「目が覚めた時、私は氷がたくさん入ったバスタブの中に居た。腹には縫合のあと。腎臓が片方抜かれていた」という都市伝説。Snopesによれば、これは1991年頃から出回っている、比較的有名なお話です。
そんな「臓器摘出」モノの都市伝説ですが、韓国にはこの都市伝説のタクシーバージョンがインターネット上で流行っているとのこと。「タクシーで客が薬を盛られ、起きた時には腎臓がひとつなくなっている」というこの話は、数多くのサイトやニュース番組で取り上げられています。なんでも、ソーシャルネットワークサイトで爆発的に広がっているんだとか。
以下は先週からFacebookを賑わせている、カカオトークのスクリーンショットです。
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米KotakuにSangさんによって垂れ込まれたこのスクリーンショット。以下の様なことが書かれています。
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左:市庁舎辺りのタクシーには乗っちゃダメ。私の友達の知り合いが昨日手術しなきゃいけなかったんだ、腎臓を盗られたせいで。
右:えー!
左:彼、酔ってタクシーに乗ったんだって。
右:腎臓を? 信じられない
左:誰かに首に針を刺されて、意識を失って抵抗できなかったって。目が覚めたら農場にいて、腹部から血が出てたみたい。病院に運ばれたら、腎臓がひとつなくなってるって言われたんだって。
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この都市伝説にはいくらかのバリエーションがあり、「タクシーに乗ったら、ドアハンドルに麻酔薬が塗ってあって......」という話も流れているようです。
韓国のCNBC支局の報道によれば、上記のカカオトークでの会話のスクリーンショットはFacebookで7000程の「いいね!」を得たんだとか。そのFacebookでの投稿タイトルは光州広域市に関連した物となっており、警察はこれが市の評判を傷つけないか心配している模様。もちろん市内のタクシー業者達への影響も少なくないでしょう。
どの国のどんな都市伝説だって、それをただのホラだと言う人がいる一方で、それを信じこんでしまう人もいます。同じくSangさんが垂れ込んでくれたJoin MSNの情報によれば、45歳の男性が酔ってタクシーに乗った際に、妻からメールを受け取った話が紹介されています。妻の送ったメールは「臓器盗難には気をつけてね」といった内容のもので、驚いた男は走っているタクシーから飛び降りて腕の骨を折ったそうです。
警察のスポークスパーソンは「都市伝説は夏が来る頃に流行りだしますが、これは一時的な流行にしか過ぎません」と語り、臓器盗難とタクシーの話は信じないように、と人々に伝えています。
警察も事件がないか調べてみたようですが、そんな事件は見つからなかったようです。また、これまでに根拠のない噂を流した人々を逮捕する可能性もあるとのこと。もしかしたら、あまり加熱し過ぎると逮捕者が出るかもしれませんね。
韓国のネット上では、この都市伝説と、2002年のパク・チャヌク監督作品で闇の移植臓器提供組織が出てくる『復讐者に憐れみを』の関連性を指摘する声もあります。また、米コメント欄でもこんな鋭い指摘も。
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khemphoud:腹部? 腎臓の摘出は脇(少なくとも背中側)からするものだと思うが。
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※私が知人の現役看護師に確認をとったところ、確かに腎臓摘出は脇側からするとのこと。
Joins MSNによれば、今回の「腎臓泥棒タクシー運転手」の都市伝説は昨年秋から続いている話のようです。しかし、臓器摘出モノの都市伝説の話は韓国のオンライン上に数年前から出回っているとか。そして多くの都市伝説と同じく、話の出処は「友達の友達に起こったコト」として語り始められます。
韓国でも夏は怖い話が人気で、ホラー映画の公開時期も大抵が夏です。学校にある像が夜台座から動いて歩き出したり、写真が動いたりといった話も。今回の都市伝説も、暑い夏を恐怖で乗り切るために自然に生まれた話なのかもしれませんね。
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[via Kotaku]
(abcxyz)
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