エイリアンvs戦艦という男の子心を熱くする2012年最強の軍艦映画『バトルシップ』。私の心の中のアカデミー賞で『戦艦がカッコイイで賞』、『最優秀ブリトー映画賞』の受賞が確実視されている今作ですが、なんと毎年最低の映画を表彰する「ゴールデンラズベリー賞(ラジー賞)」の6部門でノミネート。
これは、遺憾の意を示さざるを得ない、由々しき事態。そこで今回はバトルシップがいかにいい映画であったのか、改めて振り返りたいと思います。詳細は以下より。
まずはじめに今のノミネート状況をご紹介しておきます。バトルシップが受賞しているのは『最低作品賞』、『最低助演男優賞』、『最低助演女優賞』、『最低監督賞』、『最低脚本賞』、『最低スクリーンアンサンブル賞』の6部門(助演女優2人がダブルノミネートしているのでノミネート数合計は7)。他作品のノミネート状況はこちらにまとまっています。
表を見て頂くとわかると思いますが、人間とヴァンパイアと狼男の三角関係を描いてたと思ったら、ヴァンパイア・バトル映画になっていた『トワイライト』シリーズ最終章『トワイライト・サーガ/ブレイキング・ドーン Part 2』と争っている様相です。こちらのノミネートされっぷりも凄い。ちなみに、このサントラCDのジャケットから伝わってくるすごい勢いは必見。
ちなみに、「ラジー賞」の過去の受賞作はこちらの一覧をご覧ください。『デス・リベンジ』等でお馴染み(?)ウーヴェ・ヴォルや『バトルフィールド・アース』などのマジな感じのもいる一方で、Kotakuでもすっかりおなじみのヴァン・ダムやスタローンなども受賞。さらにはスチームパンク映画としては素晴らしい『ワイルド・ワイルド・ウエスト』等も受賞しています。
というわけで、必ずしも全部が全部最低映画ではないのです。ですが、それでも『バトルシップ』が単純な最低映画扱いをされてしまうのは誠に遺憾。それでは、私、傭兵ペンギンが考える『バトルシップ』の良かったところをまとめてみます。まず先に予告で全体の雰囲気を感じた後、まとめを御覧ください。
■軍艦が大活躍
この映画はタイトルの通り、軍艦(戦艦)が大活躍する作品。大砲やらミサイルをとにかく撃ちまくる、ド派手なVFXをてんこ盛りにした作品です。ネタバレになるのでやめておきますが、戦艦ファンがぐっとくる熱い演出・展開も有り。とにかく戦う船が好きな人は観るべき映画ッ!
■協力すればなんでも出来る
地球を侵略しにきたエイリアンを倒すため、国籍や人種や年齢などなど、様々な垣根を超えた共同戦線が展開され、一丸となって戦う様は、もはや人間賛歌と言っても過言ではないかもしれない。最終的にはエイリアンとも仲良くなれば超銀河級の平和映画になったのだが...それは2以降に期待しましょう。
■頭空っぽのほうが夢詰め込める
見た人はわかると思いますが、ブリトー窃盗(詳しくは次の項で)で捕まった主人公が軍隊に入ったと思ったら、いきなり士官になっててたりするちょっと無茶のある、頭が空っぽな感じの脚本は見方によっては『最低脚本賞』かもしれません。
しかし、私はこの映画は凄まじいVFXやご都合主義だけど見ていて安心する、夢いっぱいの展開を楽しむために作られたの思います。面倒な事は抜きにして、この映画はポップコーンやブリトーを食いながら皆で楽しく見るように作られています。そういう目線で見れば、しっかりと作られた脚本です...それでもちょっと...いや、これはこれで、いいんです。いいんですってば!
■チキンブリトー
この映画を語る上では欠かせない「チキンブリトー」。映画のストーリーはろくに仕事もせずふらついていた主人公が、バーで出会った女性の気を引くために彼女が欲しがったチキンブリトーを手に入れようと、閉店したコンビニに忍び込みブリトーを盗んだところで逮捕されるというところから始まります。
そんな奴がどうして軍隊に入るのかというところは映画のキー(?)なので、語らないでおきますが、とにかくチキンブリトーに始まりチキンブリトーに終わる映画です。見た後はきっとチキンブリトーが食べたくなるので、事前に確保しておくといいでしょう。
他にも、『96時間』シリーズでお馴染みの『最強親父』リーアム・ニーソンがヒロインの父親役で出ていたり、原作となったボードゲーム「レーダー作戦ゲーム」を再現した熱いシーン等の注目すべき点があるのですが、長くなりすぎてしまうのでこの辺で。
ちなみに、Twitter上ではバトルシップファン=バトルシッパーが今回発表されたのノミネートに関して、むしろ喜んでいると言ってもいいほど盛り上がっています(まとめはこちら)。こうして見ると、本当に愛すべき作品だということがわかりますよね。後はぜひ一度、『バトルシップ』を実際に見て、本当に最低映画かなのかどうか確かめてみてください。
ラジー賞の授賞式は、アカデミー賞授賞式の前日、2月24日(現地時間)に開催されます。果たして『バトルシップ』はどれだけの数の賞を受賞するのか。そして、制作陣や出演者は授賞式の壇上に登場するのか(過去には俺達のバーホーベン監督やハル・ベリーさんが登場しています!)。授賞式に注目しておきましょう!
© 2011 - Universal Pictures
[ラジー賞公式サイト]
Trailer1[Battleship公式サイト](画像)
Trailer3[Battleship公式サイト](画像)
(傭兵ペンギン)
関連記事
- ドイツの科学力は世界一ィィィ! ドイツの科学者が遠距離照射が可能なレーザータレットを開発
- 【閲覧注意】このグロさ、かなりゾクっときます。独学で特殊メイクをやってみた(動画あり)
- ユービーアイソフトから『パシフィック・リム』へたどり着いたアーティストの旅(ギャラリーあり)