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都会の孤独感と優しい音の絶妙さがしみる。
東京は他のどの場所とも似ても似つかない独特な雰囲気をもつ場所。にぎやかでありながら、どこか孤独感のある場所...。
■Spazzkid - 40 winks
「何も言わずに帰ってごめん。待ってて。預けた荷物はあけないで。じゃあ、また...」
スマホ全盛期のこの時代にあえての電話ボックス、出だしから切なさがこみ上げます。彼氏に置いてかれた彼女が都会で一人歩みを進めるシーンは、周りにはたくさんの人がいるのに常に孤独感と背中合わせの都会の雰囲気が彼女の状況とマッチしていますよね。映像自体ちょっとアッシュがかった感じで、キラキラとした雰囲気がなく心にくるものがあります。
こちらのMVは、フィリピン出身・LA在住のアーティストSpazzkidの「40 winks」という楽曲。昨年発表されたアルバム『Desire/願う』に収録されています。アルバムタイトルからもMVからもわかるように、彼の作品には日本的な要素が随所に見られます。例えばこちらのMVなんかもいかがでしょうか。
■Spazzkid - Kokeshi Doll
「コケシドール」というタイトルはかなり直球。昭和的雰囲気にエレクトロってなんだか不思議な感じがしますね。ドラマやCMなどをつないで作られたこちらの映像、サブカル的な日本も人気ですが、海外からの日本らしいイメージって、やはりこのような昭和な部分がまだ残っているんでしょうか。
本人も言うように、彼の音楽は電子音であり本来無機質なものであるはずなのに、どこか有機的で温かみがあり、音、ひとつひとつの使い方が印象的です。例えば、浮遊感があり細かい作り込みが印象的な「Forgiveness」やDaft Punkのカバーである「Something About Us」など。
■Spazzkid - Forgiveness (Live in my bedroom)
音を楽しみながら、生かしている感じがよく伝わってきます。
■Spazzkid - Something About Us (Daft Punk Cover)
■Daft Punk-something about us
本家はどちらかと言えば、エッジーな印象を受けますが、それよりも丸みがあり柔らかいのが印象的。
どの楽曲も注意深く聞けば聞く程、打ち込まれてる音の1つ1つ・エフェクトの作用の仕方が丁寧で繊細。これがSpazzkidらしさであり、日本らしさにつながっている気がします。
YouTube内、Spazzkidのオフィシャルチャンネルでは、アルバムもフルで配信されています。孤独を感じる肌寒い秋の夜にこそ、こんな温かいエレクトロもいいのではないでしょうか。
Spazzkid - 40 winks (Official Video) [YouTube]
spazzkid official channel [YouTube]
(イチカ)
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