プレイしていた作品はありますか?
今回は、マリオやソニックの影に隠れてしまい、目立たなかったけど実は良作だった90年代のアクションゲーム8タイトルをご紹介します。
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『スーパーマリオワールド』や『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』、『クラッシュ・バンディクー』に『バンジョーとカズーイの大冒険』など、コミカルで愛らしいキャラクターが主役となって大暴れするゲームが流行した時代...それが90年代でした。
8ビットの頃に比べ、スーパーファミコンやニンテンドー64、初代プレイステーションなど、家庭用ゲーム機の処理能力やグラフィックが格段に良くなったこともあり、キャラクターがかなり自由に操作できるようになったのも、黄金時代を築いた一因ではないかと思われます。
そんな中でちょっと埋もれてしまった印象のある良作を米Kotakuがまとめています。
■『プロック』(1993年):スーパーファミコン
手足を全部飛ばすとダルマ状態になる主人公
日本でもリリースされましたが、元々は『バイオニックコマンドー』や『ダブルドラゴン』を開発した、イギリスのソフトウェア・クリエーションズ社のゲーム。
最初は任天堂に販売をと紹介されたものの、当時の宮本茂さんは『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』の開発で大忙しだったため、強い興味は示したものの、日本のローカライズ化には至りませんでした。それは『ヨッシーアイランド』とこの『プロック』が似たテイストのゲームであることもかなり関係しているとのこと。
『プロック』のゲーム中に通過する「アクリリック」というステージでは、工芸ツールが多く登場するそうなのですが、そのテイスト及び主人公が乗る車や火炎放射器やジェットパックといった装備アイテム(一人用プレイでは出て来ない)など、様々な面でその後の任天堂ゲームに影響を与えたのだそうです。
■『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』(1993年):ゲームボーイ
ドラキュラくんは1万9歳
『悪魔城ドラキュラ』のスピンオフとして、普段であれば恐怖の象徴として描かれるドラキュラ伯爵が可愛らしいお子様になって登場するこの作品。GB版は、ファミコン版の続編であり、欧米ではそのGBしかリリースされなかったのだとか。
自社作品をコミカルにパロディー化したゲームは数あれど、『パロディウス』シリーズを作っていたコナミならではという印象の一作です。
■『パルスマン』(1994年):メガドライブ
セガ版の『ロックマン』的な作品?
『ポケットモンスター』シリーズの開発を手掛けたゲームフリーク社は、かつてセガにもこのようなゲームを作っていたのです。
動きや技が多彩な主人公パルスマンは、人間とCG生命体との間に産まれたハーフ。なので、彼はコンピューターのメモリの中やテレビとテレビの間を行き来でき、さらには3次元の世界にも飛び出すことができます。
彼の持つ「ボルテッカー」という技は、『ポケモン』のピチュー、ピカチュウ、ライチュウの専用技としても受け継がれているだけでなく、他にもレディアン、コマタナ、キリキザン、ロトムといったポケモンたちも、このパルスマンを参考に作られたのだそうです。
今では『Wii』のバーチャルコンソールでもプレイ出来るので、ご存知の方もいるかもしれません。
■『ダイナマイトヘッディー』(1994年):メガドライブ
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『ガンスターヒーローズ』に『ガーディアンヒーローズ』、そして『斑鳩』を開発したトレジャー社が作ったのがこちら。
自分の頭を飛ばして敵にぶつける武器にし、17種類のパワーアップヘッドを駆使して戦う人形が主人公です。バラエティー豊かな攻撃方法と、プレイするのが楽しくなる世界観、そして操作性など、総合的に考えて、今の時代でも愛されるべき名作と言えるでしょう。
■『バーチャルボーイワリオランド アワゾンの秘宝』(1995年):バーチャルボーイ
場所によっては背景に向かってジャンプもできる
まさか(?)のバーチャルボーイからの選出。このゲームは出荷数が少なくけっこうレアなソフトのようなので、プレイしたことのある人は少ないかもしれません。
今でこそ、ニンテンドー3DSでの『New スーパーマリオブラザーズ 2』の立体視や、『ドンキーコング リターンズ』での画面の奥・手前移動といった、飛び出すマリオのゲームはあるものの、その起源はこの『バーチャルボーイワリオランド アワゾンの秘宝』と言っても過言ではないそうです。
■『ゆけゆけ!!トラブルメーカーズ』(1997年):ニンテンドー64
掴んで投げるアクションが特徴的
『ダイナマイトヘッディー』を開発したトレジャー社が、初めてニンテンドー64用に作ったのがこちら。しかしスティック操作は不要で、十字キーとA、B、Cボタンのみでコントロールするという、珍しい作品でした。
攻撃方法は打撃などではなく、あらゆるものを掴んで降ってブン投げるというもの。そのアクションは敵の武器を掴んで投げ返したり、奪ったロケットランチャーを撃ちまくったりもできますが、空中に浮かんだねんどろ星人の顔(『スーパーマリオ』のブロック扱い)を掴んで自分をその裏側に移動させたりも出来るため、進行上なくてはならないアクションでもあるのです。
主人公のマリナがロボットメイドだということもあってなのか、未だにカルトな人気のある作品だそうです。
■『オレっ!トンバ』(1997年)&『トンバ!ザ・ワイルドアドベンチャー』(1999年):プレイステーション
ワイルドだけど原始人ではない模様
『ストリートファイターII』のブランカのような風貌の、短パン一丁の野生児トンバが今で言うところの「クエスト」をこなしながら、ストーリーを進めていくアクションゲーム。
同じ1997年にリリースされた『風のクロノア door to phantomile』のほうが有名でかつ評価も高いですが、どうして『トンバ』は『風のクロノア』ほど盛り上がらなかったのでしょうか...?
『風のクロノア』は2008年にリメイクされ、『トンバ』はグレイテスト・ヒッツ入りし、2作目が出来るくらいには売れたものの、その後、開発のウーピーキャンプ社は閉鎖してしまいました。
画面奥にも行ける横スクロール型アクションの1作目と、パワーアップしてもっと立体的な動きができるようになった2作目は、どちらも良作だったというファンの声が多いものの、実は2作目は1作目ほど売れなかったのだそうです。
米Kotakuのバートリ記者は、「せめて『プレイステーション オールスター・バトルロイヤル』に、あのピンク髪の野生児が戻ってきてくれたらなぁ...」と言っています。
■『ロケット:ロボット・オン・ウィールズ』(1999年):『Nintendo 64』
一輪車に乗ったロボット
後に『インファマス』シリーズで当たりを飛ばした、サッカー・パンチ・プロダクションズ社が手掛けた作品で、販売はユービーアイソフト社。ロムカセットが赤くてユニークでしたが、残念ながら日本では未発売となったようです。
ちなみに、本来は「スプロケット」という名前が考えられていたこのキャラクターですが、もう他所で使われていたため、「ロケット」に改名させられたのだとか。
アイテムを集めてパズルを解き明かし、次のステージへと進む...までは普通のゲームですが、何が凄いかって、家庭用ゲーム機史上初めてリアルな物理演算エンジンが採用されたところ。
カートゥーン調のグラフィックからはそれがイマイチわからないかもしれませんが、動画をご覧ください。
以上、良作なのに過小評価されていてもったいない、隠れた名作8選でした。知る人ぞ知る、でも知らない人も多いであろう作品というのは、どんなジャンルにもつきものです。
米Kotakuのコメント欄には『PC原人』や『ニュージーランドストーリー』、『クロックワークナイト~ペパルーチョの大冒険・上巻~』、『輝水晶伝説アスタル』、『妖怪バスター ルカの大冒険』などを推す声も挙がっています。読者の皆さんも「90年代ならこれはどうだ!」というタイトルが閃いたら、ぜひとも教えてください!
The Most Unappreciated Platformers of the '90s[Kotaku]
(岡本玄介)
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