CIAにメン・イン・ブラックも絡む、ゲーマーを恐怖に陥れる都市伝説とは......?
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インターネットが存在するよりも前、恐怖のゲーム都市伝説がありました。それがアーケードゲーム機「ポリビウス」(Polybius)です。
ポリビウス(Polybius)
この話には他の都市伝説同様、様々なバージョンが存在しますが、大抵は1980年代始め、アメリカのポートランドを舞台に始まります。
ポートランドのアーケードゲーマーたちの間で伝えられていった話の中では、多くのゲーマーたちがポリビウスを遊ぶことで中毒になり、病み、悪夢に侵されてしまいます。語り手によっては、ポリビウスが人々の記憶を消し去るとか、プレイヤーを自殺に追い込むといった話も加えられます。
でもそんなのはまだ序の口。ポリビウスはCIAが作った説やCIAがアタリと一緒に作った説、「Sinneslöschen」という会社が作り、その裏にはドイツ政府もしくはアメリカ政府がいる説なども、まことしやかに語られています。
他にも、「黒服の男達/メン・イン・ブラック」がポリビウスの筐体からデータを回収しているといった話も。そのデータにはプレイヤーの成績だけでなく、スクリーンに現れる「致死的な副作用のある」サブリミナルメッセージの情報も含まれているとのこと。
冗談みたいな話ですが、これぞ都市伝説。バカバカしいと考えるのは簡単ですが、それが存在しなかったという証拠もないのがミソです。そしてポリビウスの話は生き続け、今日でも信じている人は存在します。
ポリビウスはシューティングゲームであることから、実話説の根拠になっているのは、1980年にリリースされたアタリのシューティングゲーム『テンペスト』(Tempest)だと考えられているそうです。『テンペスト』のロケーションテスト中に、故障した筐体で誰かが遊んでおり、光過敏性発作(光の刺激による発作)を起こして――と。
ウィキペディアの光過敏性発作に関するページには「ベクタースキャン」という表示方法のアーケード機でも、このような症状を起こす人がいたと記されています。『テンペスト』はベクタースキャンによる表示方法をとっていたので、真実味は確かに増します。
全てが根も葉もないうわさ話とは言い切れないものの、ポリビウス関連の話には嘘や作り話も当然多いです。英語版ウィキペディアの解説も地雷原ですし、ポリビウスがまるで本当のように聞こえる(もしくは半分本当の)ように書かれた話にも、嘘が混ざっているのだとか。
それでもポリビウスの世界に足を踏み入れたい方は、bitparadeの投稿(英語)やファンによって「作り直された」とされる(完全なる創作かもしれませんが)以下のポリビウスの動画などをご覧ください。健康な人であっても、気分が悪くなったり発作を起こしたりするかもしれないので、動画を視聴の際はくれぐれもお気をつけて......。
おまけの豆知識1:2006年放送の『ザ・シンプソンズ』のエピソードで「米国政府所有物」と書かれたポリビウス筐体が登場しています。
おまけの豆知識2:「Polybius」は古代ギリシアの歴史家の名前でもあります。
Photo by Shutterstock
[via Kotaku]
Polybius (video game)[Wikipedia, the free encyclopedia]
光過敏性発作[Wikipedia]
Simpsons' Polybius Placement[YouTube]
Polybius[Wikisimpsons, the Simpsons Wiki]
ポリュビオス[Wikipedia]
(abcxyz)
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