数々の名作アニメの作画監督として活躍している黄瀬和哉さんを総監督に、シリーズ構成・脚本は『天地明察』や『シュピーゲル』シリーズの作家・冲方丁さん、音楽に小山田圭吾さんことコーネリアス......と豪華な布陣で制作が発表された『攻殻機動隊ARISE』。
その内容はまだ不明ですが(2/12に製作発表会を開催予定)、新たなシリーズのスタートを記念して、YouTubeの公式チャンネルで『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』が全話無料配信中です。すでに見ている方は新作への期待を高めるため、そしてまだ見ていないと言う方はこの機会に一気視聴のチャンス!
神山健治監督の『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』は2002年にスカパーで放映された作品(全26話)。情報密度が高くて濃厚な士郎正宗さんの原作マンガとも、哲学的で詩的な押井守監督の劇場版アニメともまた違う、TVシリーズならではの「近未来電脳刑事ドラマ」的なアクションエンターテインメントとしての側面を強調した作品です。
正体不明の超天才ハッカー「笑い男」が過去に起こした電脳テロとその真相を縦軸に、高度にネットワーク化された社会が生み出す新たな犯罪に立ち向かう公安9課の活躍を描く『攻殻機動隊S.A.C.』。前述のとおりストレートなエンタメとしても楽しめますが、そこで描かれるテクノロジーや社会のありようは、2013年の今見るとより理解しやすいのではないかと思います。物語のキーワードである「STAND ALONE COMPLEX」などはソーシャルネットワークサービスが発達した現在では多くの人が(良い意味でも悪い意味でも)実感していることでしょう。
もうちょっと具体的な例では、第9話「ネットの闇に棲む男」で描かれる、バーチャル空間でのネット評論家同士の討論風景に、リアルタイムで視聴者のコメントログが被さるシーンなんて、完全にニコニコ生放送です。
というように、今見ても、いや今見るからこそ新たな発見がある『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』。2/20(水)までの期間限定公開ですので、ぜひご覧ください。そして『ARISE』への期待をガンガンに高めましょう!
(C) 士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊ARISE」製作委員会
『攻殻機動隊ARISE』Channel[YouTube]
(マコ小林)
関連記事
- Keyブランドの名作に触れられるポータルサイト『VAAP』(ビジュアルアーツアプリポータル)がオープン
- ガーゴイルの変わりにグレムリン、エイリアン、グレンダイザーのいるフランスのチャペル
- さらにできるようになりました。相模屋「ズゴック鍋コンテスト」の選考作品がとてもジャブロー