エルム街の悪夢


赤と緑の横縞セーター鉄の爪がトレードマークの殺人鬼、フレディ・クルーガーが主役の『エルム街の悪夢』シリーズは、全部で7作(『フレディvsジェイソン』、リメイクを除く)あります。


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シリーズものの定番ではありますが、作品を重ねるごとにフレディの裏事情が明かされたり、出生の秘密が明かされたりなので、時系列がバラバラです。

そんなシリーズ(リメイクを除く)を5分間で簡潔に、そして時系列順にまとめた動画を、YouTubeチャンネル「Idiomanic」がアップしていたので、ご紹介します。なお、動画のBGMはさまざまなバカな死因をポップに歌う『Dumb Ways To Die』です。

『3』で明らかになった、フレディの悲惨極まりない出生からスタートするこの動画をみると、フレディに対して同情的になるかもしれません。



フレディの母親アマンダ・クルーガーは精神異常者の刑務所の修道女で、ある日、アクシデントで刑務所に閉じ込められてしまい、無慈悲にも囚人たちに数百回レイプされた結果妊娠。1942年9月、フレディは「100人の狂人たちの子」として生まれる

少年時代のフレディはクラスメイトから虐められ、動物虐待を繰り返し、ある日クラスで飼育していたハムスターを殺害。その後、自分を虐待していた母親の再婚相手を殺し、殺人鬼としての第一歩を踏み出す

大人になったフレディはロレッタという女性と結婚。娘キャサリンにも恵まれ、普通の幸せを手に入れたかと思ったが、殺人衝動を抑えられず、1963年から1966年にかけてエルム街の子供達を20人殺害。殺人の証拠を見つけた妻ロレッタを娘の前で殺し、娘の証言もあり、フレディは妻並びにエルムストリートの子供達の殺人で逮捕される。

その後、娘キャサリンはマギーと名前を変え、引き取られていく。1968年、裁判で精神異常が認められてフレディは釈放される。あまりの展開にアマンダは首を吊って自殺するが、死体は見つかっていない。そして、フレディは殺された子供達の親の復讐によって焼き殺されるが、死の間際に3匹の「夢の悪魔」の力で復活する

夢の中で殺人を犯すことのできるモンスターとなったフレディ・クルーガーは、自分を殺したエルム街の住人の子供達をターゲットに攻撃を開始。1984年、ナンシー・トンプソンがフレディに襲われる。ナンシーはかつてフレディを焼き殺した住人の一人であるマージ・トンプソンの娘で、以前フレディが住んでいたエルム街1428の家に住んでいる(この時のドアの色は青)。

ナンシーは自分が夢の中でフレディに攻撃されていると大人に訴えても意味がないと悟り、自らフレディと対峙することを決意。20分でケリをつけるべく、現実の世界に罠をはり、夢から連れ出したフレディを焼いて消滅させる。その後、ナンシーは必死に勉強して大学院まで進み、夢心理学の研究生となる。

トンプソン家が引っ越した後、エルム街1428のドアは赤に塗られる。『2』の主役であるジェシーは押入れからナンシーが書いた日記を発見。フレディは人を殺すために実体が必要であり、ジェシーの体を乗っ取る。しかし、ジェシーのガールフレンドであるキムが「愛の力」でフレディに対抗

1年後、悪夢に悩まされている青年たちが集まる精神病棟に姿を現したのは、あのナンシー・トンプソン(『2』で死んだことになっていたのに......)。ナンシーは「夢の中に人を呼び込むことができる」という能力を持つクリスティンと共に立ち上がり、フレディと再び対決。

時を同じくして、謎の修道女(アマンダの霊)が精神科医のニールの前に現れ、フレディの出生の秘密を明かす。ニールは「フレディを退治するには彼の遺骨を供養しなくては」というアドバイスを信じ、ナンシーと共にフレディの骨を探しに行く。ニールがフレディの墓に聖水を注ぎ、十字架を添えるもナンシーはあえなく絶命。しかも、ナンシーは悪夢にうなされる患者の半数を失うという失態をも犯す。

2年後、『エルム街の悪夢4 ザ・ドリームマスター 最後の反撃』で戻ってきたクリスティン。前作のジョーイとキンケイドも一緒に登場。クリスティンはフレディ復活の嫌な予感を感じ、2人に忠告するもお気楽な男子たちは聞く耳を持たない

こうしてフレディに目をつけられたキンケイドは、夢の中でフレディが埋められている場所へ導き、ペットの犬が炎のオシッコを放射して見事復活。フレディはジョーイ、キンケイド、クリスティンへの復讐を果たし、今度はクリスティンが絶命前に特殊能力を授けたアリスを狙う。アリスは鏡を使ってフレディに攻撃を仕掛け、自分の姿を見たフレディは消滅

その後、アリスは片想いの相手だったダンと恋人関係になり、ジェイコブを妊娠。アリスは夢の中でアマンダ・クルーガーとなり、妊娠、出産に至る。生まれてきたのは赤ん坊のフレディ。この展開で見事に復活を遂げたフレディは、アリスのお腹の赤ん坊が始終眠っていることを利用し、寝ていようが起きていようが所構わず攻撃をしかけることに。

そんなフレディに対抗すべく、アリスは友人のイヴォンヌにアマンダ・クルーガーの遺骨を探して魂を解放するように依頼。塔から解放されたアマンダの魂が夢の中に現れ、フレディに説教する。フレディは赤ん坊に姿を戻し、アマンダの体に吸収されてハッピーエンド(一時的に)

住人が緘口令を敷いたことでフレディは忘れ去られ、スプリングウッドは10年以上平穏に。フレディは自分の存在が忘れ去られてしまったことに悩む。(『フレディvsジェイソン』)主人公のローリーの父親で精神病院に勤めているキャンベル医師は、妻がフレディに殺されて以降、子供達に夢を見ないようにする薬のヒプノシルを与えていた

(シリーズ6作目『ファイナルナイトメア』)幼い頃にマギーと改名したフレディの娘は、大人になり、エルム街からほど遠くない更生施設でカウンセラーとして勤務していた。フレディは我が娘を呼び寄せるために、「自分こそがフレディの子供ではないのか?」と力無く主張する青年ジョン(全くの勘違い)を利用。フレディの思惑通り、ジョンはマギーを連れて、廃れたエルム街のスプリングウッドへ。そこでマギーとフレディの親子が対決する。ナンシー同様、マギーはフレディを夢から引っ張り出し、ダイナマイトで木っ端微塵にして破壊

その後、オリジナルを撮ったウェス・クレイブン監督が再びメガホンをとり、今度はナンシー役を演じたヘザー・ランゲンカンプを本人役で主役にして『リアルナイトメア』を製作(フレディシリーズとしては番外編の扱い)。フレディはオリジナルの残虐性を取り戻し、夢だか現実だか分からない世界でやりたい放題。最後は焼却炉の中で焼かれて爆発。

最後、(『フレディvsジェイソン』)フレディは自分の存在を思い出してもらうきっかけとして、クリスタルレイクの怪物ジェイソン・ボーヒースの夢に入り、彼をエルム街へと引っ張っていく。目覚めたジェイソンはナタで若者をバッサバッサと次々と殺害。その殺戮現場に居合わせたローリー(キャンベル医師の娘であり今回のヒロイン)はあまりの光景に恐れおののく。

同じ頃、かつてフレディと遭遇したため大人の事情で精神病院にて治療を受けていたウィルが脱走。フレディは自分の名声(?)を取り戻して満足し、ジェイソンの活躍を微笑ましく見ているものの、自分が獲物として狙っていた少女がジェイソンに殺されてしまい、激怒する。そこで、ジェイソンを夢の中に引き込み、ジェイソンが苦手とする水で攻撃

ローリーらは、惨事の元凶であるフレディを止めるにはジェイソンの力を借りるしかないと、夢の中でジェイソンの水攻撃によってダメージを食らい、動けなくなってしまったジェイソンを復活させるべく、車を走らせてクリスタルレイクへ移動する。ホームグラウンドで本来の力を取り戻したジェイソンがフレディと頂上対決

ローリーは自ら眠ってフレディを現実世界へ引きずり出す。現実となればジェイソン優勢、と思いきや中々決着はつかない。そこでローリーはガソリンを撒いて足場を爆破させ、火だるまになった怪物2人は湖へ吹っ飛んでいく。ジェイソンとフレディの戦いの決着は、生首になってもウィンクする余裕があるフレディの勝ち......?

最後に、愛すべきサディストの活躍をまとめた、フレディのベスト殺害シーンを動画でお楽しみください。なお、残酷描写、そして後半は虫注意です。



[via The Entire "A Nightmare on Elm Street" Series in Under 5 Minutes
Nightmare On Elm Street Top 10 Death Scenes[YouTube]

中川真知子

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