
猿川「今回の予選A卓のメンバーが、比較的攻撃型でないタイプが多いじゃないですか。だから、逆にそこを意識しちゃうと、自分がオリる局が多くなりそう。だから、あまり相手を意識しないように打ちたいと思っています。あとは普段通りですね。一回勝負ですから、正直どうなるか分からないですよ。出たとこ勝負です」

ポンのほうが良かったな、と思いました」
猿川プロは上の形から、直後に魚谷プロから出た
をスルーした。猿川「結果的に、この
を鳴かなかった直後、リーチをかけられてしまったんです。『もう1ステップ、仕掛けで攻めるべきだったかな』と思いました。鳴いたとして、この手がアガれているかどうかは分からないですけど。敗着があるとすれば、この
の見送りだったかなと考えています。鳴けばその後の展開も変わっていたでしょうし。この決勝は、ラス親を引いたことが悪い方に出たかなとも思いました」
も動けなかったのだと思います。普段、この形から僕は鳴かないことのほうが多いのですが、最強戦のような一発勝負の特殊状況であれば、また違った選択もあったかなと」

猿川「まぁ、自分の麻雀で特徴的といえるのは、調子が上がってきたなと思ったときに字牌の切り順が変わることでしょうか? 序盤から字牌を連打して、将来的には不要になりそうでも中張牌を抱えていっぱいに手を拡げる打ち方になります。最初に切った字牌を鳴かれたとしても、それは自分にとってプラスになるパターンが多い、と思っています。今回の代表決定戦決勝のオーラスのカン
の局、あれも普通に打っていれば
が残っていないので、普段なら(カン
のリーチがかからず、その後のツモによって)

(かカン
)待ちになりそうなんですよ」
目いっぱいに数牌を残して字牌を連打する猿川プロ

を残したことで、カン
テンパイとなり追っかけリーチをかける猿川プロ
を先に捨てていれば、この
で

(かカン
)待ちのリーチとなっていた。結果は、金子プロが
を掴み、猿川プロの満貫のアガリで優勝となった。
猿川「調子が上がってきたと感じたときは、この局のように序盤から字牌の連打になる、というのは僕の特徴の1つだと思います。この局も、のちのち放銃になる可能性もある
をずっと置く打ち手は少ないのではないでしょうか」
猿川「趣味は将棋ですね。ゲームで指したり、職域団体対抗将棋大会という団体戦の棋戦に『日本プロ麻雀連盟』チームで年に2回ほど出場したりしてます。チームメイトには、羽山プロ、福光プロ(麻雀最強戦2011全日本プロ代表決定戦優勝者)、清原プロ(現・王位)、あと藤崎プロ(前・鳳凰位)などですね」

猿川「前日は夕方まで仕事に入りますけど、その後は何するだろう? まぁ、半身浴とか。何か、対局前に何かをしてもしなくても、勝ったり負けたりでどっちの結果もあるので。何が良いかがよく分からないんですよ。なので、あまり考えないようにするために仕事を入れたということもあります。休みを取ろうと思ったら取れないこともなかったんですけど。当日も、少し早く起きるぐらいですかね。麻雀の映像や牌譜を見ることはしないと思います」
