いよいよ目前に迫ってきた麻雀最強戦ファイナル。出場する選手の方に、直前の意気込みなどを語っていただいた!

★本番まであと3週間。ファイナルへ向けて、最近の心境は?
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猿川「今回の予選A卓のメンバーが、比較的攻撃型でないタイプが多いじゃないですか。だから、逆にそこを意識しちゃうと、自分がオリる局が多くなりそう。だから、あまり相手を意識しないように打ちたいと思っています。あとは普段通りですね。一回勝負ですから、正直どうなるか分からないですよ。出たとこ勝負です

★一昨年は決勝進出するも敗退。自分なりの敗因はあるか?
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猿川「あります。ですが、それがなくても優勝は厳しかったかなとは思いますが。東ラスの親番、沢崎さんから3900をアガった次局、1鳴きのpai_s_hatsu.jpgポンのほうが良かったな、と思いました」

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猿川プロは上の形から、直後に魚谷プロから出たpai_s_hatsu.jpgをスルーした。

猿川「結果的に、このpai_s_hatsu.jpgを鳴かなかった直後、リーチをかけられてしまったんです。『もう1ステップ、仕掛けで攻めるべきだったかな』と思いました。鳴いたとして、この手がアガれているかどうかは分からないですけど。敗着があるとすれば、このpai_s_hatsu.jpgの見送りだったかなと考えています。鳴けばその後の展開も変わっていたでしょうし。この決勝は、ラス親を引いたことが悪い方に出たかなとも思いました」

★と、いいますと?
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猿川「『ラス親を引いたから点棒がなくても最後マクれる』ではなく、それなりの点数を維持したままラス親を迎えて、そこでラス親の特権を生かす、みたいに構えるべきでした。どこか丁寧に行こうという思いがあったことで、このpai_s_hatsu.jpgも動けなかったのだと思います。普段、この形から僕は鳴かないことのほうが多いのですが、最強戦のような一発勝負の特殊状況であれば、また違った選択もあったかなと」

★猿川プロの麻雀で、ここが他の人と違うという特徴的な部分はどこでしょう?
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猿川「難しいですね。打っている時期によっても、ぶれるというか、場況という意味ではなく『どこに重きを置くか』もその時その時で違いますし。昔は態勢的なことを意識する傾向が強かったですけど…。ただまぁ、最強戦に関して言うと、ちょっと違う戦い方が必要と思っているので。どこだろう? 『途切れない攻め』って言うんですかね。だから、凄いオカルトですけど、枯れない攻めができるのがベストです。放銃は恐れない。でも、放銃した後に手が入らなかったらダメです。ま、攻めるから手が入る、と思っているわけではないのですが、若干気持ち的な部分もしっかりしなきゃいけない。放銃することは、点棒だけじゃなく気持ちも追い込まれますよね。でも、それがあるから怖がって打つべき牌を打てないのはダメですよね。最強戦の戦いはそこが一番大事だと思うんですよ」

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猿川「まぁ、自分の麻雀で特徴的といえるのは、調子が上がってきたなと思ったときに字牌の切り順が変わることでしょうか? 序盤から字牌を連打して、将来的には不要になりそうでも中張牌を抱えていっぱいに手を拡げる打ち方になります。最初に切った字牌を鳴かれたとしても、それは自分にとってプラスになるパターンが多い、と思っています。今回の代表決定戦決勝のオーラスのカンpai_s_3m.jpgの局、あれも普通に打っていればpai_s_7m.jpgが残っていないので、普段なら(カンpai_s_3m.jpgのリーチがかからず、その後のツモによって)pai_s_2m.jpgpai_s_5m.jpgpai_s_8p.jpg(かカンpai_s_7p.jpg)待ちになりそうなんですよ」

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目いっぱいに数牌を残して字牌を連打する猿川プロ

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pai_s_7m.jpgを残したことで、カンpai_s_3m.jpgテンパイとなり追っかけリーチをかける猿川プロ

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pai_s_7m.jpgを先に捨てていれば、このpai_s_2m.jpgpai_s_2m.jpgpai_s_5m.jpgpai_s_8p.jpg(かカンpai_s_7p.jpg)待ちのリーチとなっていた。

結果は、金子プロがpai_s_3m.jpgを掴み、猿川プロの満貫のアガリで優勝となった。
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猿川「調子が上がってきたと感じたときは、この局のように序盤から字牌の連打になる、というのは僕の特徴の1つだと思います。この局も、のちのち放銃になる可能性もあるpai_s_7m.jpgをずっと置く打ち手は少ないのではないでしょうか」

★ところで、普段はどういう活動をしていらっしゃるんですか?
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猿川「雀荘勤務が半分ぐらいですかね。後は、撮影・配信のお仕事がぼちぼち、というところで。実際、休みの日はほとんどないです。月に2~3日ぐらい。で、その時にファイトクラブとかロン2を打ってます。全く何もしないのが月に1日あるかないかですね」

★ちなみに、何か趣味はありますか?
猿川「趣味は将棋ですね。ゲームで指したり、職域団体対抗将棋大会という団体戦の棋戦に『日本プロ麻雀連盟』チームで年に2回ほど出場したりしてます。チームメイトには、羽山プロ、福光プロ(麻雀最強戦2011全日本プロ代表決定戦優勝者)、清原プロ(現・王位)、あと藤崎プロ(前・鳳凰位)などですね

★本番前夜はどういう過ごし方をされるのですか?
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猿川「前日は夕方まで仕事に入りますけど、その後は何するだろう? まぁ、半身浴とか。何か、対局前に何かをしてもしなくても、勝ったり負けたりでどっちの結果もあるので。何が良いかがよく分からないんですよ。なので、あまり考えないようにするために仕事を入れたということもあります。休みを取ろうと思ったら取れないこともなかったんですけど。当日も、少し早く起きるぐらいですかね。麻雀の映像や牌譜を見ることはしないと思います」

★今回の対戦メンバー(前田直哉 押川雲太朗 石井あや)では、やはり前田プロの麻雀が一番よく知っている感じですか?
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猿川「いや~、たしかにこの3人でいえば前田さんですけど、実際それほど対戦もしていなくて。あの人の麻雀は結構掴みづらいんですよね。あの人の麻雀は、連盟のAルールに特化していて凄くマッチしていると思うのですが、短期戦だとそれがマイナスになるパターンもあるでしょうし。ただ、石井プロもそうですが、2人とも押し退きが分かりやすい打ち手なので、そういう意味では僕が若干有利かなという気もします。でも、そこを意識すると負けそうなので、あまり考えないようにします」