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3/1(水)11:00よりニコニコ生放送およびFRESH!の「麻雀スリアロチャンネル」にて放送された、The All Star League 第6節の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
現在の成績はこちら↓
今節終了時に下位4チームが敗退となる。
【1回戦:蒼い炎は静かに燃える!】
燃え盛る情熱を内に秘めていることから、佐藤聖誠は蒼い炎と言われる。
もう後がない「暴れん坊SHOW軍」の雑賀が、東1局に12000を新津からアガると、東2局でも2000・4000をアガってダントツとなる。
しかし、このときも、蒼い炎は確実に燃えていた。
次局、大平が先制リーチ。
これに対する佐藤は、オヤ番ながら戦える形ではなかった。
この形からでは、いずれオリになるため、迷わず2巡で3p、9pと払っていくことになりそうなのだが、佐藤はここで長考した。
佐藤が注目したのは、ピンズの形3p5p5p6p7p7p9p。
3pと9pはどちらも安牌であるため、4pが入ったときと8pが入ったときの比較になる。
ドラ受けが残るため、打3pとして9pを残してしまいそうだが、佐藤はここで打9pとした。
佐藤の長考は、「4pと8pどちらを引いたときのほうがうれしいか」という観点ではなく、「5pと7pで打ち出すなら嫌なのはどちらか」という観点だったそうだ。
宣言牌3pで、2p5pが多く見えているため、5pを打つほうが嫌だったため、打9p。
大平の待ちが実際に2p5pであることを踏まえると、実に鋭い嗅覚である。
しかし、このとき誰もが思っただろう。
「とはいえ、この手は結局5pも7pも打ち出されずにオリになる」
すると、佐藤は、この1打が正しかったことを自らの手で証明する。
次巡、6pも通ったところで、1pを引いて手を止めた佐藤は、フリテンのカン2pを残して無スジの9sを打ち出した。
続いて、さらに無スジの9m。
そして、最後には、佐藤が想定した通り、7pを打ち出す形になり、追いついてしまったのである。
これをダマテンにすると、ツモって2600オール。
この超ファインプレーにも、佐藤は、「2人がオリてるのがわかったから、この巡目でリーチしようと思ったんだけどね。7p切ったらテンパイ確実だし、即リーチだったかな」と、何やら煮え切らない表情を浮かべた。
なんといっても、この向上心が蒼い炎の燃料である。
ちなみに、この手順、佐藤に言わせると「別に普通じゃない?」とのこと。
いや、このアガリはなかなか取れないと思うぞ。
そう言うと、佐藤は「あっ、それより次局のほうがすごくない?」と無邪気に話しを移した。
次局、トップ目雑賀のリーチを受けて、今度は戦えそうなこの形。
ここから、直後に新津が切った4mをポンせず、上家からの6mをチーしたのである。
佐藤「3m6mはなんとかなると思ってたから、4mポンして2900はもったないと思った。高目三色になるなら渋々チーかなと思って、6mはテンパイ取ったんだよね」
この感覚が見事にはまり、トップ目の雑賀から高目6sを打ち取り、5800直撃でトップを逆転してしまった。
静かに燃える佐藤のトップで、「きむきよにゃん」がプラスを100近くまで乗せて上位に近づいている。
【2回戦:多井、土壇場の踏ん張り!】
今回参加チームはどこも強豪ぞろいだが、その中でも特に輝きを放っているのが「麻雀エンジョイ勢」だろう。
昨年度ナンバーワンの活躍で、現在最強とも言われる多井隆晴。
雀王3連覇の怪物、鈴木たろう。
女流雀王3期の実力者、現女流雀王・朝倉ゆかり。
このチームが、現在敗退ラインにいるのだから、いかに厳しい戦いかおわかりいただけるだろう。
ここでマイナスすると、今節での敗退に大きく近づいてしまう。
そんな中、満を持して登場した多井だったが、東1局で冨本のマンズ仕掛けと、小川のリーチに挟まれた。
ここから打7pとすると、なんとこれが一発放銃。
ウラも2枚乗って、絶対にマイナスできない半荘で、いきなり12000の負債を負ってしまう。
ところが、そこは百戦錬磨の多井。
小川のリーチに対して、仕掛けて反撃すると、3900を取り返した。
すると、次局にはついに勝負手のリーチ。
ツモる手に力が入るが、引けないまま逢川、小川から追いかけリーチが入り、小川が逢川から12000をアガった。
多井としては、このリーチでも加点できないのかと、がっくりくるところ。
それでも、次局に続けてリーチを放つと、同じく大きなトップがほしい小川が前に出て7mで多井に放銃。
ついにトップ目から8000を直撃することに成功した。
すると、次局のオヤ番では、2巡目に1枚目の北から仕掛けていく。
あまり多井のバリエーションにない仕掛けのように思われるが、この平たい点数状況と赤入りということを考えれば、全員がそれなりに前に出てくる想定も成り立つ。
その想定通り中もポンできると、4mを打ったところで裏目の赤5mを引いた。
4mが2枚切れのため、おそらくツモ切るのが一般的だが、多井は打8m。フリテンターツを残していく。
フリテンチーおよび鳴けなかったときに自力でなんとかできる選択である。
すると、4mを引いてテンパイ。シャンポンではなくペンチャンに受けると、小川から7mを打ち取った。
6mとのスライドを意識させる9m切りで、直前に通った7m待ち。ホンイツを否定することはできないが、生牌同士のシャンポンよりはマシで、待ち牌へのマークを極限まで薄めた手順だった。
これでトップ目まで突き抜けた多井がトップを奪取。
「麻雀エンジョイ勢」が、なんとか勝ち抜けに1歩前進した。
【3回戦:2連勝条件の小林、トップなるか!?】
今節開始時には、かなり厳しい最下位となっていた「食いしん坊」だが、現在、勝ち残りボーダーまで130程度に近づいた。
すなわち、2連勝条件である。
この崖っぷちの2戦を任されたのは、やはりこの男、小林剛。
その小林が、南3局に蔵から8000をアガってトップ。
なんとか最終戦に望みをつないだ・・・
・・・かに見えたが、ボーダーが急上昇。ほぼ敗退が決まってしまった。
【4回戦:運命の最終戦!田内、意地のトップ!】
下位4チームが敗退となる今節最終戦、生き残りをかけた「親子でどーん!」の田内が登場。
最低でも7万点以上はほしいという厳しい条件に向けて奮闘するも、南3局のハネマンでトップをまくるのが精一杯。
次期Aリーガーの意地を見せるも、敗退となってしまった。
もう1つの生き残り争い「大平内閣」と「暴れん坊SHOW軍」の同卓着順勝負を制したのは「大平内閣」の河野高志!
「麻雀エンジョイ勢」の鈴木たろうも、トップの後を小さな3着でまとめ、なんとか次節に駒を進めている。
鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)
第7節は、3/8(水)11:00よりニコニコ生放送およびFRESH!の「麻雀スリアロチャンネル」にて放送予定!
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