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2/14(水)11:00よりニコニコ生放送およびFRESH!の「麻雀スリアロチャンネル」にて放送された、The All Star League 2018 第4節の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
【1回戦:浅井怒りのトップ!卓上の凩・竹内の最速とは?】
現在16チーム中15位という崖っぷち「バリ3」の竹内。
チームの低迷は誰の責任?という質問に、「安達さんじゃないですかね」としれっと即答した。
では、ここで個人成績を見てみよう。
お前じゃねえか!!(#゚Д゚)
そんな個人最下位竹内の巻き返しが始まる。
浅井にドラポンが入った瞬間に、テンポよく3sをチーして9s片アガリのテンパイを組むと、浅井のテンパイと同時にさっとアガり切った。
竹内の持ち味は、なんといっても鋭い仕掛け。
特に今回のように誰かにチャンス手が入っている状況で、かわし手をきっちり入れてくるところが竹内の成績を支えている。
「凩」(こがらし)
初冬に吹くあの木枯らしである。竹内は、木枯らしの如くさっとアガり、他家のチャンス手を枯らしてしまうイメージだ。
一方、冒頭のインタビューから今日もキレていた「日本一キレやすい雀士」こと浅井。
麻雀の方もキレキレで、この2600オール直後に4000オールも放ち、怒りのトップを決めた。
そんな状況下でも竹内は冷静に凩を吹かせ続ける。
手順でいえばイーシャンテン取りの打4mだ。
東風戦を主戦場とする竹内も、当然にその選択をするものだと思っていた。
しかし、竹内は打8sといく。
リャンシャンテン戻しである。
確かに、この段階でソウズの上は場に高いし、ペン3p残りのこの手牌では仕掛けが前提になる。
それなら、カン7sには目をつぶり、場に安いマンズの多面張と1s4sを活かした方が、真に最速なのではないか。
すると、望外の5mが先にポンできてこの形。
ここまでくれば一直線。
リーチをかわしてマンガンツモとした。
この半荘は2着で終わるが、なんと竹内はこの後3連勝。
個人成績、チーム成績をともにプラスまで持っていった。
この3連勝中、他チームには辛い時間だったに違いない。
竹内の3連勝は、こういう仕掛けてのアガリが連発したものになりやすいからだ。
対戦相手の手牌だけでなく、闘争心も枯らす。
それが凩・竹内元太の真骨頂だ。
【2回戦:村上、的確な臆病さで接戦を制す】
村上の手順が丁寧だった。
オヤ番の中盤ということを考えると、4mを切って目一杯に構えたくなるところだが、村上はここから丁寧に7mをツモ切る。
2枚切れのカン2pを外すことがほぼ決まっているため、5p6p6p7pの中ブクレ形以外にも、ドラそばの4mを残してターツ候補にした方が有利との判断である。
これがズバリ的中。
4mにドラがくっついてリーチをかけると、追いかけリーチの水巻から5mで12000。
トップをまくっていった。
しかし、2着目の柚花も黙っていない。
村上から受けたオヤリーチの一発目にここからドラを切って追いかけ、待ちを村上の現物・中に合わせると、オヤリーチ対策のアンパイとして中を抱えていた水巻から一発で打ち取って8000。
柚花がトップ目に立つ。
すると、追いかける村上が面白い選択を見せる。
村上は、ここから西や1pではなく、5sを放った。
5sからの横伸びを拒否してまでアンパイ候補の西を抱えたのである。
村上「アンパイを常に1枚持っていたかったという前提なので、5sにくっつけてどうにかするという2手必要なプランは考えていなかった。それより、アンパイを残しながらいかに1手でリーチできるかを考えた」
ドラもないこの手牌では、真っすぐぶつけるには心もとないということだ。
思考はわかるが、競っている相手のオヤ番でそれをやり通せることがすごい。
一歩間違えばただの臆病者である。
結果、誰もが切る西単騎ならとリーチをかけ、一発ツモの1000・2000。
これで柚花を再びまくると、オーラスもテンパイ流局で逃げ切った。
一見、アンパイを1枚抱える臆病な構えに見えるが、村上のアンパイ持ちは押し返しまで考えてのものであることが多い。
村上の臆病は、反撃への準備なのである。
【3回戦:4000オールは十分なリード】
東1局、發ポンテンを組んだASAPINと、下石のリーチを受けてテンパイを果たしたオヤの小川。
ダマテンでもマンガンで、リーチの現物待ちだがどうするか。
赤が入って平均打点が上昇しているこのルールでは、東1局の4000オールぐらいでは逃げ切れないことが多いため、リーチにいく打ち手も多いと思われる。
しかし、小川はダマテンを選択した。
これは面白い。
現物が5mの方ならばわかる。2mも出やすく、現物待ちであることの価値が高いからだ。
ところが、今回の現物は2枚切れの2mのみ。
小川がこの状況でもダマテンにしたのは、12000が一発決まれば、守備力で成績をまとめる自信があるからだ。
そして、4000オールを決めると、持ち前の守備力できっちり逃げ切った。
守備が得意な小川にとって、4000オールは十分なリードである。
【4回戦:園田、テンパイ料で8000点詰めて最後に一刺し】
今期好調な渋川。
開局と同時に、發、1s、6m とポンした3フーロノーテンを見せる。
チーム名の「カテナチオ」からすると、これ三味線じゃない?(笑)
やはり効果はてきめんで、こんな仕掛けとは全く思わない他家が対応しているうちに、渋川がテンパイを果たした。
魔神の裸(単騎)を期待していた私にとっては残念だが、周りを抑え込んだ見事なテンパイである。
そして、リーチの堀とのめくり合いに勝利し、東でマンガンを召し取った。
すると、オヤ番でもこの4000オール。
これでかなり抜け出し、渋川はここからかなり引き気味に構えた。
これを見逃さなかったのが園田。
上記点数状況から、渋川の1人ノーテン、園田1人テンパイと2局連続で、カギをかけたはずの点箱を渋川に開けさせ、アガらずに8000点を詰めてしまった。
そしてオーラス、園田が6本場を活かし、ダブ南ポンの3900は5700に供託を2本加えてトップ逆転。
この日、大きくマイナスしていた「カテナチオ」。せめて最終戦でトップを取っておきたかったが、厳しい2着転落となった。
この日、「バリ3」竹内が個人成績でなんと36人抜きを達成!
チーム成績でも「バリ3」が10チーム抜きで上位に迫った。
第5節は、2/21(水)11:00よりニコニコ生放送およびFRESH!の「麻雀スリアロチャンネル」にて放送予定!
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