2/28(水)11:00よりニコニコ生放送およびFRESH!の「麻雀スリアロチャンネル」にて放送された、The All Star League2018 第6節の様子をお届けします。
レポートは、鈴木聡一郎(最高位戦日本プロ麻雀協会)がお送りします。
【1回戦:順風の木原にたろう反撃の結果は・・・】
今節終了時に下位4チームが敗退となるため、下位チームは絶対に負けられない。
しかし、先制したのは敗退の心配がない首位の『おじまご』木原。
ドラ8pで何切る?
チートイツも残す6m?
真っすぐ進める2p?2s?
それとも少しひねって3m?
はい、なんと何を切ってもアガリです。
打2pを選択した木原は2pを3枚並べてしまうも、マンズが伸びてリカバリー。すぐにたろうから2sで5200を打ち取った。
正に順風。
一方、当然黙ってやられるわけにはいかないのはマイナス勢の3者。
たろうがアガリ可能性の薄いテンパイを取らず、赤5p切りリーチにいくと、ハネマンを引いて木原に並んだ。
すると、たろうが勢いそのままにオヤ番でも先制リーチをかけていくのだが・・・
アンパイを切っていた木原がテンパイ打牌の4pだけきっちり押し、北ドラ3の8000をたろうから直撃してトップ。さらにプラスを重ねた。
【2回戦:河野高志のチーム愛!課金アイテムを着た松嶋の追い上げ】
対局前、『チームMKHY』のリーダー河野は言った。
「チームメイトの柚花さんと松ヶ瀬をもっと世に出していきたいんですよね。そのために途中敗退するわけにはいかないので、ぼくは今日絶対に負けません」
ちょっと待て。
河野高志とは、麻雀強い陽気なおじさんじゃなかったのか。
これは、キャラに反してかっこよすぎるだろう。
そして、そんなセリフからの4000オール2連発。
東場で早くも6万点に乗せてしまう。
さすがにこれはかっこよすぎである。
しかし、ここに松嶋が立ちはだかった。
松嶋「私、オカルトとか信じないんですけど、この服を着たときに4半荘打って4回ともトップで、まだトップしか取ってないんですよね」
ちょっと待て。
そんな課金アイテムありなの!?
とはいえ、河野とは4万点以上の差。さすがにスーパーレアアイテムの「トップしか取らないワンピース」をもってしても、これをまくるのは大仕事に映った。
その松嶋のオヤ番。
ジュンチャン三色ドラ1のターツが足りた好配牌をもらうと、2巡目には望外のドラアンコ。
9pや9sがポンできたときに上家から鳴きやすそうなピンズを残し、松嶋は打2sとした。
すると、ここから愚形をすべて払って両面リーチ。あっという間の6000オールとなる。
とはいえ、河野とはまだ2万点ほどの差。
その差はやはりなかなか詰まらず、松嶋南場のオヤを迎えた。
すると、もう後がない多井が少々強引にカン3mでリーチ。1半荘80分という制限時間も迫っているため、自身のオヤを持ってくるためにもさっとアガりたいところ。
しかし、アガったのは松嶋。
イーシャンテンからきっちり押して追いかけリーチをかけると、多井の6pを捕まえて12000。
なんと、河野とわずか1200点差で制限時間80分を迎え、最終局に進んだ。
最終局では冨本が3着を決めるこのアガリ。
この3900を打ったのは、なんと河野。
ということは・・・松嶋のトップである。
なんなんだ、松嶋がトップになるべくしてなったようなこの展開は!?
当然松嶋がきっちり打った結果なのだが、それにしてもできすぎではないか。
松嶋さん、そのワンピース、ぼくもほしいです!
どこで売ってるのか教えてください!
【3回戦:足木、第3の選択とチームミーティング】
さて、何を切ろうか。
思うに、この手牌には基本的に1つしか選択肢がない。
打9sである。
対局後、『チーム感覚派☆』のチーム反省会を近くで聞いていたとき、堀が言った。
「これは基本的に9sしかないと思う。高目234の三色で両面×2の好形。仮に8sを引いても、1sを切って234、345両方の三色が追える形になる」
その通りだと思う。
堀は続けた。
「百歩譲って、ピンズかマンズどちらかを払うとしても、払うのはマンズじゃない?場に安いピンズを残した方がいいと思う」
これも正しいように思う。実際に私もそのように解説した。
では、足木は何を切ったのかというと、4pだったのである。
足木が言うにはこうだ。
「6s3枚見えで8sがいいからカン8sは残したい。マンズは、下家の金さんに鳴かれたら嫌だなと思った。1枚目のマンズを鳴かれて、2枚目で当たる可能性まであると思っていた」
これだけの好材料をもらいながら守備を考えるのは、なかなかに独特の感覚だろう。
この第3の選択肢に、私は最初何が起きたのかわからなかったが、確かに言われてみれば面白い。
そして、8sを引き入れてリーチをかけると、基成がテンパイから5mを掴んで足木の12000。
なんとこの間に5枚残りの2p5pが顔を見せないのだから、足木の感覚には恐れ入る。
すると、足木。1本場でも独特の選択。
ダブ東をポンして2mを切れば7700テンパイなのだが、テンパイ取らずの打8pとしたのである。
そして、4000オール。
おそらく多くのプレイヤーがアガれないと思われる4000オールでトップ目に立つのだが、これをまくっていったのは金。
2枚切れの發をツモって3000・6000。
トータル上位の金・足木ワンツーフィニッシュで、りんの・基成はチームとして追い込まれた。
そんな中、たった今基成のラスで14位の敗退圏内に入ってしまった『シンデレラwith B』の石井にトイレで遭遇した。
石井「ちょっと来ない間にすげえ負けててビビった(笑)」
確かに、チームは前節と合わせて250以上負けている。
石井「まあ、なんとかするしかないね」
最終戦を打つ石井。トップ条件という厳しい関門なのだが、緊張の色は全くない。
いつも通りに笑っていた。
【4回戦:内閣総辞職か?Ogawa no owariか?通過できるイスは1つだけ】
最終戦放送卓の中でほぼ1チームが敗退となる。
最もその確率が高いのは、『第二次大平内閣』だ。
少なくとも連対条件。できればトップがいいが、2着の場合でも『逆襲のファンタジスタ』をラスに沈めて18900点差をつけるとほぼ確実に残ることができそう。
逆に、3着以下なら内閣総辞職決定である。
その直対相手となる『逆襲のファンタジスタ』。
勝ち残り条件は・・・
綱川・鈴木「小川さん・・・ラスだけは絶対にダメですよ。ラスだけは!(笑)」
昨年度、チーム『Ogawa no owari』でいきなり敗退となった悪夢がよみがえる小川と浅見。
チーム名通り、今年は逆襲できるのか!?
いきなり鋭い仕掛けを見せたのは小林。
オヤでこのピンフかタンヤオの好形リャンシャンテンを8mポンから入り、さっそく門前を壊していく。
そして、電光石火の2900。
連対条件とはいえ、できればトップがほしいこの状況でこれをあっさり仕掛けられるのはやはりすごい。
すると、東2局に早くも運命の分岐点。
日向が早々にマンガンのポンテンを入れる。
ここに、2mが浮いていた小林と小川がピンチを迎えた。
まず小林。
マンズが濃い日向に対し、機能の高くない2mを先に打っておくことは十分考えられる。
これは危ない!
危なーーーーい!
しかし、小林、いったん打南で凌ぐ。
次は小川。
これも、雀頭候補として置いていた機能の高くない2mであるため、やはり先打ちしておくことが十分に考えられる。
これも危ない!
危なーーーーい!
昨年度、敗退時に滝行にいった小川と浅見。
滝行でも足りないというのなら、それはあまりに厳しくないだろうか。
このマンガン放銃で、小川が絶対に引いてはいけないラスを引いてしまう。
トップはというと・・・
お分かりいただけただろうか。
光太専門家の綱川によると、「おっ!龍が出ましたね。小さめの龍ですけど、出ましたね」とのこと。
みなさん、ぜひこの場面、もう1度動画でチェックしてみてください!
ついに、龍を出した光太がウラも乗ったこの6000オールでトップを取った。
小林は2着で小川との2着順18900点差もクリアし、卓内トータル3位。
敗退は免れた可能性が極めて高いだろう。
逆に、ほぼ敗退が決まったのは『逆襲のファンタジスタ』小川。
今年も小川の夏が終わった。
さて、あとは集計結果を待つばかり。
条件をクリアして満足げな小林というサイボーグが非常にかわいい。
しかし・・・
集計結果が出てみると、『第二次大平内閣』が敗退となっているのである。
原因は、さきほどトイレで笑っていた石井と、この男。
『オタ!オタ!オコ!』多井、なんとマイナス140ポイントからの6万点トップで奇跡の生還を果たした。
ついに4チームが敗退となったところで残りは3節。
決勝進出チーム決定の瞬間を見逃すな!
第7節は、3/7(水)11:00よりニコニコ生放送およびFRESH!の「麻雀スリアロチャンネル」にて放送予定!
FRESH!→ https://freshlive.tv/threearrows-ch/191218
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