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OTAQUEST掲載「Keeping The Game Alive」イケダ店長インタビュー翻訳版(後編)
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OTAQUEST掲載「Keeping The Game Alive」イケダ店長インタビュー翻訳版(後編)

2019-12-25 12:00

     日本のポップ&カルチャーを紹介する海外サイト「OTAQUEST」にて、イケダ店長のインタビューが公開されました!

    ・Keeping The Game Alive: Interview With MIKADO Game Center
    https://www.otaquest.com/mikado-interview/

     「英語で書かれてて読めねぇ!」「日本語でおk」という方に向けて、当ブロマガでは特別に翻訳版を掲載いたします。※前編はこちら

    ■ミカドでは海外から訪れるアーケードゲームファンをどう見ている?
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    OTAQUEST:ミカドは海外のアーケードゲームファンにも広く名前を知られています。海外からのお客さんは増えていますか?

    池田:YouTubeなどで動画配信が広まって以来、外国人のお客さんは増えています。今、高田馬場店を訪れるお客さんは平日で平均300人ぐらい。週末は1000人から3000人くらいですが、そのうち10%ほどは海外のお客さんだと思います。海外勢のおかげですごく売り上げが上がったりはしていませんが、お土産にミカドのグッズを買ってくれる方もいますし、ありがたいですよ。

    OTAQUEST:訪れる方の国籍に傾向はありますか。

    池田:国籍の偏りはありませんが、来る目的は地域ごとの傾向を感じます。ヨーロッパの人はレトロゲームのカルチャーが好きで『ダライアス』や『グラディウス』が実際に動いているのを見て喜んでいる人が多い。アメリカの人は格闘技的な対戦が来店のモチベーションで『ストリートファイター』や『Guilty Gear』の上手いやつがいるから挑戦したい、みたいな感じ。アジアの人は基本的には対戦目的なんですが、よりストライクゾーンが狭く『THE KING OF FIGHTERS』や『燃えろ!ジャスティス学園』といったタイトルを目当てに来ている印象です。

    OTAQUEST:いわゆる「遠征」と呼ばれる、道場破り的な気持ちで来る方も多いんですね。

    池田:そういった、よそのゲームセンターに腕試しに行く遠征の文化も『ストII』が本格的に広めたものですよね。ネットのない時代は遠征を通して広まったテクニックもあり、実際、僕も隣の町に行って戦い、次の駅でまた降りて戦い、「次は大阪に行ってみよう」とかやっていましたからね。『ストII』は本当にいろんなところにプレイヤーを連れて行ってくれるゲームでした。

    ■ゲームセンター文化を存続させるため、新たなビジネスも推進中
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    OTAQUEST:現在、日本のゲームセンターの格闘ゲームはどうなっているのでしょう。

    池田:ビデオゲームの新作が圧倒的に減っています。特に対戦型ゲームはここ数年『鉄拳』と『機動戦士ガンダム エクストリームバーサス』しかない出ていないような状況で、新しいゲームのコミュニティなども生まれにくくなっています。『ストリートファイターV』のアーケード版も出ましたが、家庭用のオンラインのコミュニティとアーケードのコミュニティとはまた違う気がしますね。

    OTAQUEST:ゲームセンターを運営する側としては、やはり新作が出てほしいですよね。

    池田:もちろん! お客さんだってゲームセンターに来たときに新鮮味を欲しいだろうし、ジャンルを問わず新作が出てほしいです。でも、メーカーさんにとってなかなか難しいというのもわかるんですよね。昔はゲームセンターを含む娯楽場が今のコンビニと同じぐらいあって、売り先が多いからメーカー側も20万円もしないくらいの値段で基板を販売できた。今はそのバランスが破綻しているようにも思える状況です。

    OTAQUEST:海外もアーケード系のゲームはかなり厳しいと聞きますね。

    池田:ゲームセンターの形態の店となると、ヨーロッパはほぼ全滅。アメリカではBARCADEというスポーツバーにゲーム筐体があるようなスタイルの店が増えてきたそうですね。ただ、お店はなくてもコレクターがすごい数の日本製アーケードゲームや筐体を持っているケースがあります。たまにそれがイベントで公開されたりするんですが、ゲームセンターを経営している僕より筐体を持ってるんじゃないかと思う人もいるくらいです(笑)。ビデオゲームに対する愛着も強いし、古いものを守ろうという気持ちはもしかしたら海外のマニアのほうが強いかもしれませんね。

    OTAQUEST:今後、ミカドを核に新しいことをする予定はあるんでしょうか。

    池田:個人的な予測ですが、今後日本のゲームセンターがビデオゲームを盛り上げていくには、大会やイベントがこれまで以上に欠かせなくなっていくと思います。そこでミカドでは「コラボ店」という形で、既存のゲームセンターの一角にミカドコーナーを作らせてもらう事業を始めています。今年の9月からは広島の「アミパラ広島店」でミカドコーナーを作らせてもらい、僕らが足を運んでイベントをやらせてもらっています。アーケードゲーム専門のメディアがほぼなくなった今、ビデオゲームを盛り上げ、広めるための情報発信の役割は個々のゲームセンターの店舗自身がやっていかなければならなくなっている。そのために僕らも、努力や勉強をしながら必死でやっているんですよ。

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    プロフィール
    池田稔(いけだ・みのる):INH代表取締役。少年時代からビデオゲームに親しみ、ゲームセンターの運営を行う企業への勤務を経て独立。2006年にビデオゲームを主力にした新宿ゲーセンミカドをオープンし、現在は「高田馬場ゲーセンミカド IN オアシスプラザ」「池袋ゲーセンミカド IN ランブルプラザ」の2店を運営する。ミカドの運営に加え、ゲームミュージックバンド「HEAVY METAL RAIDEN」のギタリストとしてライブ活動などにも精力的に参加している。
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