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▼ 2015.7.1号
▼ 『FOREST 島人通信』
▼ FOREST ISLAND
▼ http://ch.nicovideo.jp/morishimachannel
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▼ご挨拶
みなさま、いつもFOREST ISLANDをお楽しみいただきありがとうございます。
本当は昨晩更新の予定でしたが、遅くなりました。
申し訳ありません。
今週の土曜日は、レギュラー出演中の牛抱せん夏さんが、落語家の真打・三遊亭歌橘師匠と共に、古典怪談の傑作「番町皿屋敷」に挑みます!
落語と怪談、ふたつの「皿屋敷」を楽しめる公演が、WEB上ではFOREST ISLANDのみの独占公開です!
どうぞお楽しみに!
【ライブ完全生中継!】三遊亭歌橘・牛抱せん夏 二人会 番町皿屋敷合戦
日時:2015年7月4日(土) 放送開始15:00 開演 15:30
http://live.nicovideo.jp/watch/lv226163241
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▼FOREST ISLAND近況報告
そして昨晩(30日ですが)も生放送でした。
ご覧くださった皆様ありがとうございました!
この放送では一人でパソコンとカメラと照明を持ち、昨夜は雨でしたので傘も差して、心霊スポットを巡るわけです。
「昨晩」と言っても夜10時に開始して、終わったのは明け方の4時半頃でしたので、空は明るくなり、雀がちゅんちゅん鳴き始めていたのですが(笑)。
放送枠が残っていたので朝の5時まで車載トーク配信を続けたのは良いものの、終えたと同時にさすがに疲れがどっと出たのか猛烈な睡魔に襲われ、このまま運転するのは危険と判断して高速道路のサービスエリアに転がり込みました。
ちょっとの仮眠……と思うもそんなので済むはずもなく、気づけば3時間爆睡!
すっきりしてさあ出発しようとキーを回すも、エンジンはウンともスンとも言わない……あれっ?
もう一回……カチャ……し~~ん……。
これは……嫌な予感が……。あっ、ライトが……。
しまった~~!!
ライトを点けっぱなしで3時間眠ってしまった!
バッテリーはしっかり上がり切ってしまい、エンジンがかからなくなっちゃったのです。
だが! しかし!
慌てるな! 確か入っていた保険でバッテリー上がり1回無料で対処してくれるはず!
案の定、連絡してみると、無料でサービスを使うことが出来ました。
良かった! 業者が来るまで1時間ほど時間をロスしたけど、これでまた走ればバッテリーに充電されて何も問題なくなるはず……ですよね? 業者さん?
「いや、これ、バッテリーもう替えた方がいいですね。交換時期たぶん過ぎてて、充電されなくなってますよ」
ええ~~っ??
そういわれれば仕方ない。
近所の車屋さんに電話してみるも、エンジニアさん不在ということで今度はオートバ○クスにTEL。
3980円から14000円のバッテリーまでいろいろありますと言われ、迷わず即答で最安値のバッテリーに決定(いいのか?)。
加えて気になっていたエンジンオイルを調べてもらったところ、やっぱり汚れまくっていたのでそれも新しくしてもらい、合わせて10000円弱の出費となってしまいました。
オイルは仕方ないし……自分のミスだからしょうがないけど……厳しい……。
結局交換作業に半日使ってしまったし……。
まあ、なんだかんだ言ってこの車、去年の8月に中古で買って10ヶ月で16000キロも走っているので、けっこう酷使している。
これからも日本中の心霊スポットに連れて行ってもらわないといけないので、メンテはしっかりしとかんと……。
とはいえ、バッテリーを上げるマヌケはもうこりごりなんですが……。
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★ FOREST ISLANDホラー劇場『山小屋の学生たち』⑤
「何をやってるんだ!?」
非難めいた口調で、北原は我に返った。
気がつくと地面に横たわり、森を見上げている。
奇妙なことに、昼であった。刺すように強い太陽が、木々の合間から北原を見下ろしている。
「刺さっているのか。どうしたんだ?」
北原を見下ろしていた二人組の男の一人が尋ねた。捜索に来たという雰囲気ではない。二人とも猟銃を持っている。どうやらハンターらしい。
「あいつらが……」
必死になって訴えるも、男たちはきょとんとしている。
北原は状況がつかめず、ただ辺りを見回した。
すぐ脇に、大きな穴が口を開けている。
とっさに上半身を持ち上げ、中をのぞき込んだ。
穴は2メートルほどの深さで、かなり広い。間違いなく、北原が隠れていたのはこの穴に違いなかった。
だが、学生たちの姿はどこにもなかった。
「こんなところで何をしていたんだ?」
再び、男の一人が尋ねた。
「俺は……怪我をして、学生たちに助けられて……そこの山小屋に……」
北原は混乱していた。何とか状況を説明しようと言葉を並べるが、男たちはますます困ったような表情を浮かべていた。
「山小屋って……そこか?」
男の一人が体をずらす。すぐ後ろにあったのは、小屋、と言うよりは、その残骸であった。原形をとどめているのはその土台ばかりで、後から浸食してきた木々にもたれかかるようにして、人工のものと思える材木のいくつかが絡みついているばかりであった。
「ここは……どこなんだ?」
言葉に困り、とっさに口をついて出た。
男たちは少しの間、沈黙するも、口々にまくし立てた。
「どこって……、あの事件の現場だよ」
「あの事件っつっても、この兄ちゃん若えから分かんねえだろう」
「どうかな。兄ちゃん、ずっと前の学生のリンチ事件て知ってるか?」
ちらりと記憶の片隅に、そんな事件の名前を聞いたことがあるような気もするが、北原はかぶりを振った。
「もう40年くらい前の話だ。学生運動の連中が何人も、仲間割れして殺しちまって、埋めちまったんだ」
なんとなく聞いたことがある。仲間割れと言うよりも、確か自己批判とか反省だとかそういう言い方で、仲間をリンチして殺した事件だったはずだ。
「その学生たちが埋められていたのが、この穴だ。ほら、見てみろ」
一人が指さした方を見ると、供え物だろうか、干からびてぺしゃんこになった花束と、汚れた酒瓶やたばこの箱が転がっている。
北原は言葉を失い、それらをただ黙って見つめるばかりだった。
「俺、ガキの頃だったけど、よく覚えているよ。大騒ぎになったもんな。死体が埋められてるって話になったのが、ちょうどこないだみたいなの嵐の夜でよ。大人たちが何人も出たり入ったりで、大変だったよ」
「兄ちゃん、この辺には“出る”って話があるんだが、まさか本当に見たのか?」
北原は答えられなかった。代わりに頭をよぎるのは、昨晩からの数々の疑問に対する答えであった。
新しい割に古びた印象を与える山小屋……。誰一人として携帯電話を持たない学生たち……。時代遅れの彼らの服装……。
ふと思い出して、北原は自分の体に突き刺さっている枝を指さして尋ねた。
「これ……医者に行かずに、治るか?」
男たちは顔を見合わせた。
「バカ言うな。死にたくなけりゃあ、すぐに病院へ行け」
「そんだけ元気なのが奇跡だ。内臓やられてりゃあ、今頃生きてはいねえ」
「でも、あいつらが……、ここまで元気なら大丈夫だって……」
言いながら、しかし北原は背筋が寒くなるのを感じていた。
岩瀬がかたくなに隠れることを主張した理由が、ようやく分かってきた。
「……連れてこうとしたのかも知れねえな……」
一人が、ぼそりと口にした。
「さあ、降りよう。立てるか?」
「ここで寝てろ。消防に連絡して、助けを呼ぼう」
「それがいい。動かない方がいいな」
男たちが何かを振り払うように、口々に言う。
だが、北原はもう一時もそこに留まりたくはなかった。
「少し……歩きたい……離れたい。手を貸してくれ」
男たちの方につかまり、改めて襲ってきた痛みを堪えながら、北原は歩き始めた。
その背中に、何人もの視線が集まっているような気が、北原にはした。
<終わり>
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全てにおいてご期待に添えない場合もありますので、あらかじめご容赦願います。
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2015.7.1号
発行 FOREST ISLAND
発行者: FOREST ISLAND
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エンジンオイルは低年式なら3000キロ毎に交換しましょう^^;
一度死んだバッテリーは交換して正解です♪
だってあのファンカーゴが壊れると生放送楽しめなくなるから‥
生きてるの?