「嫉妬」を打ち込むと2千万以上のヒット。英語の「jealous」では、何と1億2千万以上もの検索結果が出てきます。男性であれ女性であれ、他人を妬むことの原因はどうやら山ほどあるようす。様々ないざこざの種となる「嫉妬」ですが、嫉妬深い人間を見分ける方法はあるのでしょうか? 「願い・希望」を表した、隠れた深層心理

他人の物・行動を随一チェックする、自信のなさをオーラとしてまとった嫉妬深い人。そんな人の見分け方を、シンガポール工科大学のチームが発見、「消費者心理学ジャーナル」に発表しました。嫉妬深い人間は、じつは自分の存在を脅かす人におびえる人。そのため嫉妬対象よりもはるかに多くの注目をあびることに力を注ぐ傾向があるといいます。

行った実験は全部で5種類。そのうちの一つとして、例えば自分の彼が知らない女性と一緒にカフェテリアに座っているところを目撃したとします。モヤモヤした気分を晴らそうとショッピングに出かけると、人は変わった消費行動を見せるのだとか。通常よりも大きな柄やロゴの入ったバッグ、また派手な色のコート、ユニークなデザインのサングラスなどを手に取りやすいのだそう。そしてこれは恋愛関係における嫉妬に限らず、母親の愛情を兄弟にとられそうな小さな子ども、また職場の人間に嫉妬するなど、様々な形の嫉妬でも同じ結果を見せたのだとか。

もちろんだからといって、変わった柄の服を着ていたり、大きなアクセサリーをしている人が嫉妬深い人かというと、いつも必ずしもそうとは言いません。しかしながら大勢の中でも目立つようなものをあえて身に着けるということは、自分の存在意義を主張することなのかもしれません。自分だって大切にされたい、すごい人だと思われたい。みんなと違うね、って言ってもらいたい......。そんな「潜在意識」を心の奥底に押し込めれば押し込めただけ「嫉妬」として跳ね返ってくるのです。

「良い嫉妬」をうまく生かそう

嫉妬をしない人などこの世にいません。どんな年齢であれ、どの人生ステージにいたとしても、少なからず嫉妬はやってくるもの。こころが弱ければ自分の気持ちをだまし、自己否定へと持ってゆく。そのことでひどい苦しみを味わうことはもとより、時として周りにも大きな迷惑をかけてしまう人だっています。良い嫉妬に変え、自分を成長させてくれるモチベーションにすることも可能なのだと、精神科医のボルフガング・クルーガー博士は言います。

「嫉妬は良いもの。人間関係をより良くするため、見直すチャンスを与えてくれるからです。」

(「Freundin」より引用翻訳)

心の防衛本能ともいえる嫉妬。まずは素直に向き合っていく必要がありそうです。

ELSEVIER,Freundin

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