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明治6年創業の「日光金谷ホテル」は、日本最古のクラシックホテル。ホテルの創業者・金谷善一郎に知遇を与えたのは、宣教師・医者・ヘボン式ローマ字綴りの発案者として知られるアメリカ人・ヘボン博士。金谷氏は自宅の一部を民宿にして、外国人を受け入れるようになるのですが、それは博士が、日光東照宮がすぐ近くにあり、夏は涼しいその土地が、本格的な外国人向けの避暑地となることを見込んだからでした。その後、明治26年に、現在ホテルが建つ場所で、ホテルは正式に開業を迎えます。
私と日光金谷ホテルとのつながりは、13年前に通信販売会社の企画で「乙女の部屋」という期間限定の宿泊プランを監修したことに始まります。それから著書『クラシックホテル案内』や雑誌の取材、プライベートの旅行でも、ことあるごと足を運ぶように。宿泊できる美術館のような館内の、摩訶不思議で絢爛豪華な彫刻や装飾と向き合うと、日々の様々な気がかりを忘れることができるのです。
先日、「『クラシックホテル案内』を読んで以来、憧れていた日光金谷ホテルへ、やっと旅することができました」とおっしゃる方から、嬉しいお土産をいただきました。それは、ホテルのパン部門「金谷ホテルベーカリー」のクッキー。バニラ・コーヒー・紅茶味のクッキーが、金谷家の家紋「笹竜胆(ササリンドウ)」の缶に入っています。
また近々、日光金谷ホテルのラウンジや部屋の窓辺で、お茶の時間を過ごせるときを夢に見ながら、クッキーを口に運びました。
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