こんにちは、スタイリストの植村美智子です。
コーディネートサービスにお申し込みのお客様といろいろお話をすると、「自分の中でNGとしているアイテムがあって、ちゃんと自分に似合う、流れに沿ったファッションでおしゃれを楽しめない...」というお悩みをシーズン問わずよく耳にします。

今回は、寒い季節に向かう時期によく聞く、ファッションに関する苦手やお悩みを解決する方法を考えてみました。

トップスインが苦手なら、裾リブゆったりニットを

今では当たり前のこととなった、トップスの裾を全部インしたり、前だけ少しインしたりしてバランスを取る着こなしをどうしても苦手......と敬遠している人は、まだまだ多いようです。着慣れていくうちにコツを掴んでいくものではありますが、そこにたどり着くまでにくじけてしまう人も。とはいえ、トップスをバランス良くまとめられないからボリュームのあるボトムスは穿かない! と言うのは、もったいない話です。

そんな方におすすめなのは、裾のリブがしっかりしていて、きゅっと上げれば、着丈の調整ができるタイプのゆったりニット。リブを内側に折り込むのではなく、まっすぐそのまま引き上げ、身頃をふんわりかぶせて着こなします。そうすることで、インした時と同じようなバランスを作ってくれます。引き上げ方を調整することで、ボリュームのあるボトムスだけではなく、細身のパンツとも合わせられる優秀なアイテムなので、持っておくと重宝するはず。

寒くてVネックが着られないなら、ふんわりボートネックを

顔まわりをスッキリ見せたいけど、大きく開いたネックラインは寒くて苦手。だから、最近似合わなくなってきた気がしながらも、ついつい、首の詰まったトップスを着てしまう。と言う話もよく耳にします。おしゃれは我慢と言いますが、どこまで我慢すればいいのか......首の詰まったトップスがいけないわけではありません。素敵に着こなせるならもちろんOKです。でも、防寒を優先し、おしゃれ度が激減してしまうのはもったいない。

そんな方におすすめなのは、少し丸みのあるふんわりボートネック。適度なカジュアルさと適度なエレガントさを出してくれる上に、暖かさと今の空気感を取り入れられる、優秀なネックラインです。今年多く見られるのは、クルーネックとも呼べそうな幅が狭めのボートネック。幅が狭いので、下着の肩紐や、インナーのネックラインを気にせず着こなせるのも嬉しいポイント。大振りなピアスやイヤリングを合わせ、首周りスッキリ着こなしてください。

細身のパンツには、足首にフィットするショートブーツを

そして、寒い季節になると、パンツを穿いた時の足元がわからない。ストッキングでは寒いし......という、コンサバな着こなしを好む人の永遠の課題。だからもう、寒い季節は細身のパンツは穿かない! という方も少なくありません。

ここしばらく、くるぶし丈のブーティをみなさん履き続けてきたと思いますが、今年は、足首にフィットするショートブーツを多く見かけます。足首ぴったり沿うので、細身のパンツの裾にも、問題なく収まります。ただし、肌が出ていた部分もレザーで覆われるため、パンプスよりハードな印象になるのは否めません。そのハードさに違和感を感じたら、スウェード素材を選んだり、黒ではなく、ブラウンやグレーを選んだりして、柔らかい印象に持っていくことを意識してみてください。ブーツを履いたら首から上と首から下がチグハグにならないよう、ちゃんと鏡の前で確認しましょう。ショートブーツは、ミモレ丈のスカートや、ワイドボトムスとも相性バッチリ。これからの季節、オールマイティに活躍してくれるはずです。

イヤイヤばかりでは、ファッションを楽しむことは出来ませんが、無理をしても気分は上がりません。自分なりの着地点を見付けて、自分らしく寒い季節を楽しみたいですね。

イラスト・米山夏子

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