「フィトテラピーで、ちょっとした不調は自分で治せる人になる」vol.4のテーマは、食について。食事は楽しくおいしくいただくのがいちばん。でも、ときにハメを外して後悔することも......。そんなとき、備えておくと気持ちもおなかも軽くなるフィトテラピーをご紹介します。 3つの植物で糖質・揚げ物・お酒を気楽に楽しむ

フィトテラピーは、植物が作り出す生理活性成分を活用した伝承療法。症状をやわらげるだけでなく、その原因にまで働きかけてくれるのが特徴です。体全体を奥深くから整え、心と体両方に作用することから予防医療や緩和医療の一環として、また『今の時代にこそ必要なセルフメディケーション術』として、世界的に最注目されている療法です。そんなフィトテラピーの中で、食欲の秋に備えておくとよいのはこの3つ。

1. マルベリー

2. ペパーミント

3. レモン

マルベリーは和名で桑の葉。食後の血糖値を調整する作用があり、新米やおいも類など、炭水化物系の食材がおいしくてついつい食べすぎてしまうこの時季、食事の直前に濃いめに浸出させたお茶を一杯飲んでおくと安心です。

ペパーミントは、食べ過ぎによる胃もたれや吐き気に効果てきめん。食物が詰まって機能低下に陥ってしまった胃の緊張を、すーっとした爽快感で速やかに解き、不快感をやわらげつつ消化をスムーズにしてくれます。食後に7〜8分じっくり浸出したお茶を飲むか、ピュアな植物オイル少量を手のひらに取り、精油1滴を垂らし混ぜたものを、胃のあたりにさするように塗布する方法もおすすめ。

レモンには脂質の分解促進やアルコールの解毒作用があり、揚げ物やお酒が多かったとき、レモン1/2個を絞った白湯を食後に1杯飲んでおくと、翌朝すっきりと目覚められます。フレッシュなレモンを使うのがベストですが、オーガニックの果汁でもOK。

体の声を聞きながら、植物の力も上手に借りて

今日はお酒をたくさん飲みそう、という日はアルコールの分解をサポートしてくれるウコンを、ドリンク剤やサプリメントで事前に摂っておくと体がほんとうに楽ですし、また大根おろしやフェンネルなど、薬味やスパイスにはたいてい消化促進作用が備わっているので、家で手作りするときはそういったものを積極的に取り入れていくのもひとつの手です。

食事は本来、体の声に耳を傾け、メニューやボリュームをコントロールするのが理想だけれど、なかなか理想どおりにはいかないもの。だから植物の力を上手に借りて、健やかさも食事の楽しみも無理なくキープしていきましょう。

image via shutterstock

RSS情報:https://www.mylohas.net/2017/10/065315Phytotherapy_vol4.html