ロングセラーコスメの実力を支えているのは、効果的な成分と技術にあります。今回は崇拝する人が現れるほど多くの人に愛されている化粧品ブランド「ドゥ・ラ・メール」を訪問。ブランドの中核を担っている独自の保湿成分「ミラクル ブロス™」の秘密に迫ります。

実験中のアクシデントがきっかけで誕生した驚きの成分

「今から約50年以上前、物理学者のマックス・ヒューバー博士は実験中のアクシデントをきっかけに自らの肌を健やかに導く研究に取り組み始めました」

そう話してくれたのは、「ドゥ・ラ・メール」のコミュニケーション マネージャー、亀田ひとみさん。研究は12年という長い歳月に及び、約6,000回の実験を経て完成したのが、ブランドの真髄でもある独自の保湿成分「ミラクル ブロス™」です。

「この成分を生み出すにあたり博士が着目したのは、1日に約60cmも成長する力を持っている『ジャイアントシーケルプ』という海藻です。自宅付近の海岸を散歩していたときに遭遇した、日焼けした漁師さんの手の甲が綺麗であることに博士は気づきました。その美しさの理由について、網を引くときに手を保護するように巻きつけていた海藻に秘密があると考えたそうです」(亀田さん)

独自の研究で編み出した「ミラクル ブロス™」

栄養成分を豊富に含むこの海藻『ジャイアントシーケルプ』に加え、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル、さらにビタミンC、Eなど天然由来の原料を組み合わせます。

それを3〜4カ月もの時間をかけて、低温低圧でじっくりバイオ発酵する技術を編み出しました。

「博士は50年以上も前に発酵というプロセスに着目しました。この発酵技術を駆使し、天然由来のピュアな成分を『ミラクル ブロス™』という成分として開発することに成功したのです」(亀田さん)

この「ミラクル ブロス™」を配合したクリームが、博士の肌を潤したのです。クリームの存在は口コミで周囲に広まりました。これがブランドのアイコンでもある「クレーム ドゥメール」の原点だそうです。

海の恵みと先端技術により誕生した「ドゥメール」の独自成分

海藻は根こそぎ取ってしまうと生態系に影響を与えてしまうので、現在は新芽のみを年に2回採取。しかも毎回丁寧に手摘みされています。

「採取後24時間以内にニュージャージーにある研究所にフレッシュな状態で運び込まれ、『ミラクル ブロス™』の生成が始まります。ここで作られている『ミラクル ブロス™』はドゥ・ラ・メールの製品に配合されている重要な成分。処方や作られるまでの全工程を知っている人は研究所でも数人しか存在しておらず、最も厳重に守られている秘密になっている」(亀田さん)

今もなお「ミラクル ブロス™」は、マックス・ヒューバー博士の職人技と緻密な製法を守り、受け継がれています。

海にインスパイアされ再現された、音と光のエネルギーをシーケルプに与える独自の過程を経て「ミラクル ブロス™」が完成するのです。

海の恵みから誕生したブランドの真髄「ミラクル ブロス™」は、肌本来が持つ天然のバッテリーをチャージするかのように、肌に潤いを与え肌を自己ベストの状態に導くというアプローチでした。このテクロノジーは時を超えて受け継がれていますが、そのさらなるパワーについてはすべてが解明されておらず、今なお探究され続けています。

お話を伺ったのは、亀田ひとみさん

ELGC株式会社 「ドゥ・ラ・メール」コミュニケーション マネージャー。ドゥ・ラ・メールのPRとして携わって8年。社外に向けた広報活動のリーダーとして従事。

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(イラスト・小鳥遊しほ

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