しかし、現実でもこのようなことは確かに起きていて、すばやく対応しないと命取りに。どうすればよいか知っていれば、誰かの命を救えるかもしれません。ただ問題は、倒れた人が「心臓発作」を起こしているのか、あるいは突然の「心停止」なのかで、状況が一変すること。この2つを見分けられる人は多くありません。
「いわゆる心臓発作(heart attack)と心停止(cardiac arrest)は、よく同じ意味で使われますが、全く別の症状です」とニューヨーク・プレスビテリアン病院の心臓専門指導医でロナルド・O・ペレルマン心臓研究所の教育・アウトリーチ主任を務めるホリー・アンダーセンさん。そこで、次に見分け方をご紹介します。
心停止と心臓発作の違いは?
2つの症状を区別するいちばん簡単な方法は、心臓発作を「循環器の問題」(動脈が塞がれて、心臓に血液が流れなくなる)と考え、心停止を「電気的な問題」(心臓の鼓動を作り出している電気刺激に障害が起きて、心拍が完全に止まる)と考えること。
「心停止の場合、92%が病院に着く前に亡くなります」
心臓発作の場合、心臓に血液を送っている動脈が、喫煙や高血圧、高コレステロール、肥満、運動不足、よくない食事などさまざまな要素の結果としてふさがってしまいます。「そして突然、心臓に十分な酸素が送られなくなり、心臓の一部が死滅し始めます」(アンダーセンさん)。心臓の鼓動は完全には止まりませんが、処置が遅れるほど、大きなダメージに。
一方、心停止は、心臓の電気刺激システムが故障した場合に起こり、「不整脈」と呼ばれる不規則な心拍が現れます。心臓が脳や肺などの重要な器官に血液を突然送らなくなりますから、すぐに助けないと生き延びる確率はとてもわずか。
「心停止の場合、92%が病院に着く前に亡くなります。病院以外の場所で心停止になると、生き延びるのはわずか6%と考えられており、その6%の中でも、心停止以前の状態まで回復する人が果たしてどれくらいいるか、わからないという状況です」(アンダーセンさん)
でも、症状に違いはあるの?
これで心停止と心臓発作が違うことはわかりましたが、目の前で起こっているときにどうやって見分ければよいのでしょう? まず、心臓発作では、心停止とはかなり違う症状が現れます。胸の痛み、上半身の心臓以外の部分の不快感、息苦しさ、冷や汗、嘔吐など。アメリカ心臓協会(AHA)によると、これらの症状が急に現れる場合もありますが、一般的にはだんだん強く感じるようになり、実際に心臓発作が起こる前の数日間や数週間続くことさえあるそう。
「やはり胸の痛みがいちばん多い症状ですが、女性は腕や首、背中など別の部分の痛みや、圧倒的な疲労感、頭がクラクラする(めまいがする)といった症状で受診するケースが多く見られます」(アンダーセンさん)
でも心停止の場合、実際に起こるまでなんの症状も現れないかもしれません。「心停止では、血液の循環が止まるため、一見ごく普通に見える人が突然倒れこんだり、息が止まったり、動かなくなったりします。全く症状がないか、起こる直前の数秒間に気分が悪くなるくらいですから、警戒するべき突然の出来事です」(アンダーセンさん)
では、気を失っただけではないと、どうしてわかるのでしょうか? 例えば、頭がクラクラして気絶した場合はゆっくり倒れることが多く、まだ息をしていて、肌の色も正常でしょう。「でも、心停止で倒れるときは急激に倒れ、息をしていないし全く動かず、とても急速に肌の色が青ざめてきます」とアンダーセンさん。
心停止の人を見たらどうすればいい?
心停止で倒れこんだ人を見たら、すぐに救急に通報して、心肺蘇生法(CPR)を始めます。迅速な対応が不可欠。アンダーセンさんによると、CPRを行うのが1分遅れるごとに、生き延びる確率が10%低くなります。
次の3つの手順を覚えておきます。
息をしているか、動いているか、調べながら、肩をたたいて反応するかどうか見ます。 反応しないとわかったらすぐに救急に通報します。 手だけで胸を押します。腕をまっすぐに伸ばし、手の平を広げた両手を重ね合わせて(上に重ねた手の指を、下の手の指の間に入れて曲げ、下の手を掴むように組み合わせます)、両手の平の付け根部分で胸の中心部を速く、強く押します。約5cmの深さで1秒に2回押すように。Alisa Hrustic/What Is Cardiac Arrest—and How Is It Different From a Heart Attack?
コメント
コメントを書く心臓発作と心停止の部分を、それぞれ、
「心筋梗塞」と「心房細動」に脳内変換して読んだほうが良いと思う。
ステイン・アライブのリズムだ
日本はひとまずハンズオンリーCPRを推奨してるから、やばそうなら遠慮なく胸骨圧迫、いわゆる心臓マッサージをしたらいい。
生きてる人間に胸骨圧迫したらごくごくごく稀に死ぬときはあるけど、それ以上に益がある場合が多いから。
近頃はAEDがどこにでも置いてあるから助かる確率も高くなってるはずなんだけどなぁ
AEDの使い方を知ってる人がいるのが大前提だけどね
するーしとけ
胸触ったとか訴えられて、司法に負けて金払う人生
実際に司法に負けて金払わされた事件を一つぐらい上げてみろや
>>1
心房細動(af)じゃなくて心室細動(VF)ですよね?心房細動なら心停止じゃないので。
心停止でもVFやPulseless VTならAEDが除細動してくれますが、PEAやasystoleだと除細動の適応なしなので除細動してくれません。そういう時は心臓マッサージを続けましょう。
一部心臓奇形系の病人はAED使って心臓を「止めて」しまうと動かなくなるので要注意
心臓マッサージが医療関係者も一番進めてるby心臓難病もち
だから持ち歩いてる紙には「心停止した場合蘇生は不要です」ってかいてある
大規模災害の時は助かる命を優先させるようにしないといけないしね
電車に終点から乗った時真っ青なお爺さんが座っていて
その時はよくわからずに,なんだろうと数10秒。
まさかと思って心臓に耳当てたら脈がなくて
げ,どどどどどどうしようと数10秒,
赤の他人なので練習と割り切り(ここでできないようでは身内には失敗が怖くてもっとできない),
心臓マッサージするまでに1分くらいかかってしまった。
結局消防が到着するまでずっと一人でしていた。
いったん心マ始めると色々考えだす。何分前から止まってるのか,
ああ尿失禁してる,口の中唾液だらけだとか。
果ては次の電車ポイント変えて別のホームに入れないとまずいなとか(車掌に伝えた)。
心マはいいのか疑問に思いつつやっていたので,
消防が到着早々「続けて」と言われたのは人生で最高にホッとした。
そしてほどなく消防に交代。消防がつけた心電図はフラット!
心静止の状態でこれはアカンと思っていたがその後蘇生したと連絡が..
ヲタな性格もあり,その時の経験がもとで色々調べてし年1以上の講習は欠かせない。
今だったら呼吸確認して即心マするし,たとえ静かなイベント中でも「アレスト!」
ぐらいは叫ぶと思う(詳しい人が来る確率がうp)
それと自分がリーダーになって周りの他人の手も借りる。
講習ではあんな血色のいい人形ばかり使わずに
心停止にふさわしい真っ青な人形も混ぜてほしい。
そうじゃないと初めて見たとき気が付けない。