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体重が増えやすい人向き? 「高たんぱく食」が向いているのはこんな人
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体重が増えやすい人向き? 「高たんぱく食」が向いているのはこんな人

2018-08-02 16:30
    最初は「アトキンス・ダイエット」でした。それから「パレオ・ダイエット」。そして今は「ケト(ジェニック)・ダイエット」が大人気。簡単に言うと、すべてが低炭水化物(糖質)かつ高たんぱくの「高たんぱく食(ハイ・プロテイン・ダイエット)」で、減量のために長い間にわたって流行しています。

    そのせいなのか、調査会社のNPDグループが調べたところでは、アメリカ人の半数以上が、高たんぱくの食べ物をもっと多く取ろうとしているそう。ヨーグルトやオートミール、スムージーに粉末たんぱく質を入れたり、スナック・バーやパスタまでたんぱく質を強化したりしています。

    でも、本当にそんなにたんぱく質を取る必要があるのでしょうか?

    ほとんどの人が十分にたんぱく質を取れている

    ほとんどの人にとって、その答えは「いいえ」。イエール大学グリフィン予防研究センター所長の博士、デビッド・カッツさんは、1980年代に流行った低脂肪や2000年代初めの低炭水化物と同じで、高たんぱく食もだいたいはただの流行(長く続いてはいますが)に過ぎないと考えています。「三大栄養素(炭水化物、脂肪、たんぱく質)に重点を置くのは巨大なムダです。脂肪をカットしても、炭水化物をカットしても、よけいに太り、病気になりました。三大栄養素ではなく、健康によい食べ物とヘルシーな組み合わせに重点を置いて、あとは栄養素に任せる必要があります」

    それに、私たちはもう十分にたんぱく質を取っています。アメリカの保健福祉省(HHS)と農務省(USDA)が5年ごとに発表している「アメリカ人のための食生活指針」では、1日の摂取カロリーの10〜35%をたんぱく質から取るよう推奨。たった10%でも(女性では1日当たりおよそ46グラムのたんぱく質に相当)、推奨量(RDA)を十分に満たし、不足を防ぐことができます。それに、アメリカ疾病対策センター(CDC)のデータによると、実際に取っている量は16%に近いそう。

    それでも、一部の人には高たんぱく食が理想的

    とはいえ、たんぱく質を多く取ると有益な人もいることは、カッツさんも認めています。ひとりひとり身体が違えば、必要な栄養も違いますから、万人向けのたんぱく質の取り方というものはないのです。

    カッツさんによると、いちばんよいたんぱく質源は、卵、魚、家禽類(鶏など)、それに草を飼料とした動物からの少量の赤身肉(約110グラムを週に数回)、そして大豆やヒラマメなどの豆類(大豆、を含む)、ナッツやシード(種子)類またはお米や穀物を組み合わせた植物性たんぱく質。

    つまり、ベーコンをたっぷり取ろうとは考えないようにすること。肉類は確かに質のよいたんぱく源ですが(私たちの身体が必要なアミノ酸類を適切な配分で含むという意味)、ほかの有害な「成分」、すなわち飽和脂肪酸、多くの全脂肪、コレステロールも含み、さらに料理の仕方によっては、発がん性の物質も含まれる可能性があるのです。

    次に、カッツさんが高たんぱくの食事が有益になるかもしれないという「4タイプ」をご紹介します。でも、普段の食事にもっとたんぱく質を加えるということではありません。1日に取るカロリーは変えず、たんぱく質から取る割合を増やします。

    ボディビルダー

    レジスタンス・トレーニングや耐久運動をたくさんやっている人は、筋肉組織が壊れますから、修復・再建する必要があります。「たんぱく質は、身体自身がたんぱく質を合成する元になる『必須アミノ酸』の供給元。身体はこの『必須アミノ酸』を作れないので、食べ物から取らなければならないのです。筋肉の細胞を再建しようとしても、必須アミノ酸がなくてはできません」と、カッツさん。

    例えて言えば、レンガは十分にあっても柱になる木材がないまま家を建てようとするようなもの、あるいは木材は十分でもレンガが少ない状態なのだそう。「建てられないということです。明らかにまずいですね」

    体重が増えやすい人

    「どのような食品から取るかにもよりますが、たんぱく質を多く取ると満腹感を得やすいので、カロリー制限に役立つという証拠がかなりあります」と、デトロイトの医療機関、ヘンリー・フォード・ヘルス・システムで代謝と体重管理の地域医長を務める医師、トム・リファイさん。

    たんぱく質は消化に時間がかかり、満腹感が続くためです。食欲を抑えると証明されている血糖値の安定にも効果がありますから、体重を落としたい人には有益。「減量中は、たんぱく質が欲しくなります。ある程度の身体活動をしている限り、空腹感を予防し、満腹感を強め、筋肉の損失を最小限にするために必要なのです」。

    豆類は特に素晴らしいたんぱく源。肥満の専門誌『オビーシティ』で報告された2014年の研究によると、毎日1回、豆類(ヒヨコマメ、ヒラマメ、エンドウマメを含む)を取ると、満腹感が強くなって、体重の管理と減量に効果があるかもしれないそう。

    砂糖や炭水化物の多い、質の悪い食事を取っている人

    典型的なアメリカ人の食事(パン、パスタ、袋入りスナック)を取っている人はどんな人でも、「卵白」「魚」「赤身肉」などのもっと質の良いたんぱく質を取るようにすると有益。「たんぱく質で取るカロリーの分量を増やせば、砂糖を添加した食品や炭水化物などを取る割合が少なくなります」と、カッツさん。言い換えると、「もっとツナを食べて、ドーナツを減らします」

    「OmniHeart試験」(「心臓病予防のための最適主要栄養素摂取量試験」)として知られる、3種類の食事を比較した試験では、炭水化物の一部をヘルシーなたんぱく質(またはヘルシーな脂肪)で置き換えたグループは、炭水化物が多いだけの違いなのに、ほかの点では健康的な食事を取っていたグループよりも、血圧が下がり、有害なLDLコレステロールも少なくなりました。

    中年の人

    50歳より上の人は、年を取るとどうしても避けられない筋肉の減少に対抗するために、少し多めにたんぱく質を取るとよいかもしれません。「年配の人は、骨格筋の量がしだいに減少する『サルコペニア(骨格筋減少症)』になる危険がありますから、食事で質のよいたんぱく質を多く取ると有益でしょう」と、カッツさん。

    2015年にアーカンソー医科大学が行った研究によると、推奨摂取量の2倍のたんぱく質を取った52〜75歳の人たちは、たった4日後でも、筋肉を作る量が増えたり減りにくくなったりしたそう。この年齢層の人は、コレステロールが高いといった心臓と血管の病気になりやすい要素を持っている場合もあるので、飽和脂肪酸が多い赤身肉や乳製品、卵などの動物性たんぱく源ではなく、たんぱく質のほかに有益な栄養素を含む豆類、種子類、全粒穀物、ナッツ、魚などから、たんぱく質を多く取るとよいようです。

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    訳/STELLA MEDIX Ltd.

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