しかし、贅沢などすることなく、不必要なお金に執着しない。少ないもので満足することで、どんどん心はすっきりとしてくるものです。これが禅でいうこところの「知足」です。「足るを知ること」。今あるものに心から満足すること。それこそが幸せに生きる最高の術。
身に余るお金をもてば、心の欲望は大きくなるばかりです。
お金さえあれば幸せになれる。そんな幻想は、早く捨ててしまうといいでしょう。お金は生きていくための手段であって、幸福を運ぶための手段ではないのです。
曹洞宗 徳雄山 建功寺の住職・枡野俊明さんによる著書「人生でいちばん大切なこと」。読むと心がすっと軽くなる、そして気持ちがきゅっと引き締まるこの本から、一日一言をお届けします。
【出典】
「人生でいちばん大切なこと 死ぬとき後悔しないために」
枡野俊明
(廣済堂出版)