お弁当生活の悩みのひとつは、おかずがマンネリ化してしまうこと。そんなときは「スープジャー」を利用して、温かいスープや冷たいデザートをレパートリーに加えてみてはいかがでしょう。管理栄養士の高橋みゆきさんが、スープジャーの活用方法や失敗しない選び方、中身を入れるときの注意点を教えてくれました。

サイズと保温・保冷機能は要チェック

保温・保冷機能に優れたステンレス製のスープジャーは、外出先でも温かいスープや冷たいデザートを楽しめる優れものです。このメリットを最大限生かすためには、選び方に2つのポイントがあると高橋さんは語ります。

1つめのポイントは、スープジャーのサイズです。容器の大きさに対して内容量が少ないと、保温・保冷機能を発揮しにくくなるのだそう。

みそ汁やスープ、ゼリーなどは「300ml」、リゾットや食べるスープなどは「400ml」、牛丼大盛やカレー大盛、肉じゃがやおでんなどのメイン料理は「500ml」を目安にサイズを選ぶと◎。

(「Diet Plus」より引用)

2つめのポイントは、スープジャーの保温・保冷効力です。室温20度前後の部屋でスープジャーに熱湯または冷水を入れて蓋をして、6時間放置した後の水の温度が指標となります。

食中毒の原因ともなる細菌は、特に30~40度で繁殖しやすく、さらに低温で増殖できる菌もあるとされています。持ち運ぶ環境や天候なども温度変化に関係してくるため、保温効力が50度以上のもの、保冷効力が15度以下のものがおすすめです。

(「Diet Plus」より引用)

お弁当はおいしさだけでなく、衛生管理にも気を遣う必要があります。細菌が増えにくい温度を保てるスープジャーを選んで、安心・安全に味わいたいですね。

スープジャーを上手に使う4つのポイント

スープジャーを上手に使う、4つのポイントについても見ていきましょう。

1.予熱・予冷で保温効果UP

スープジャーに料理を入れる前に熱湯を注ぎ、1分ほど放置し、お湯を捨てて中の水分を拭いてから料理を入れましょう。(中略)予冷は氷を入れて冷やしたり、前日から蓋を開けた状態で冷蔵庫に入れてスープジャーの中を冷やしておきましょう。

(「Diet Plus」より引用)

スープジャーに保温ポーチがついているときは、こちらもぜひ活用を。保温・保冷効果アップが期待できます。

2.スープジャーへの入れ方

多くのスープジャーには「容量の線」が記載されています。中身を入れるときには、保温の場合はアツアツで、保冷の場合はなるべく冷たい状態で、「容量の線」ぴったりまで入れることが大切だそう。量が少なすぎると保温・保冷機能が最大限発揮できず、細菌が繁殖しやすくなるといいます。

3.保温調理を活用

スープジャーの保温機能を使えば、キッチンでの加熱時間を短くすることも可能です。ハムなどの加工食品や柔らかい野菜、冷凍野菜のストックなどは、サッと火を通してからスープジャーに入れれば、味がしみこんでよりおいしくなります。肉や魚などの生もの、乳製品、根菜などは保温調理ができないため、しっかり火を通してからスープジャーに入れてください。

4.6時間以内に食べる

6時間以上経過すると細菌の繁殖しやすい温度に近づいていくため、6時間以内に食べましょう。また、一度箸をつけたものは細菌が繁殖しやすくなるため、一度に食べ切るようにしましょう。

(「Diet Plus」より引用)

上手に使えば、衛生管理をしつつお弁当のバリエーションが増やせるスープジャー。高橋さんによると、実は自宅でのランチや、家族に食事の用意をしておく際にも役立つとのこと。ぜひ活用してみてください。

高橋みゆき(たかはし・みゆき)さん
管理栄養士。大学で栄養学を学び、パーソナルトレーニングジムでトレーニング・食事指導、ダイエットアプリでの食事アドバイス業務に携わり、現在は「食・栄養」をテーマにしたコラムも執筆。25㎏のダイエット経験があり、一人ひとりの性格や生活習慣に合わせ、継続しやすい減量方法・生活習慣改善方法を提案している。

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Diet Plus

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