ドイツ出身、横浜・日吉在住の編み物アーティスト、ベルンド・ケスラー氏。
東北を、そして東北の人たちを元気づけたい。温かい毛糸で編んだブランケットをぬくもりとともにプレゼントしたいという彼の願いからはじまったのが、「Knit for Japan(日本にブランケットを)」というプロジェクトです。大勢の人を包むような、大きなブランケットをつくろうというこの企画。たくさんの人のサポートでブランケットは完成し、ギネス記録を更新しました。
世界中から寄せられたブランケットのピースまずは、かぎ編みで20cm × 20cmのちいさなピースをつくり、それをつなげていくことからはじまったブランケットづくり。
プロジェクトに共感した人が世界中から次つぎと参加し、各自編みあげた「小さな」ミニ・ブランケットが送られてきました。それをひとつひとつ丁寧に縫いあわせ、共同作業で1枚の巨大なブランケットに仕上げたのでした。
この巨大なブランケットはギネス記録達成後、ふたたび225の小さなピースの毛布にほどかれて、東北地震・津波の被害者の方に手渡されました。
心と手で支援したい
プロジェクトの成功に寄せ、ケスラー氏はこうコメントをしています。
ちいさなブランケットを送ってきてくれた世界中の人びと、そしてサポートしてくれた人、たくさんの人びとに感謝したい。みながつくってくれたブランケットは、ひとつひとつがまるでアートのように美しかった。
「心と手で助けよう」という思いでつくられたブランケット。温かさは、市販のものとは格別にちがうのかもしれません。色もそしてモチーフも個性豊かで、ブランケットの大きさだけでなく、ひとりひとりの描く想いの深さに心をうたれます。
秋の夜長に編み物をしたくなった方。ケスラー氏は自身でもワークショップをしているようなので、足を運んでみてはいかがでしょうか。きっとプロジェクトに関して、たくさんの裏話なども聞けることでしょう。
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