「パーマカルチャー」はひとことで言うと、「自分のニーズに合った小さなエコシステムを作るための環境デザイン」。それを誰もが身近に取り入れられる「パーマカルチャー・ライフ・デザイン」として提案しているのが、パーマカルチャー・デザイナーのセシリア・マッコーリーです。ワークショップ開催のために来日中のセシリアにお話を伺いました。
部屋のインテリアを考えることも、環境デザイン彼女いわく、「パーマカルチャー・ライフ・デザイン」とは「頑張らなくていいように、自分の生活をデザインする」ことなのだとか。「物ごとがうまくいかないのは自分の努力が足りないのでもなく、誰かのせいでもなく、デザインが悪い」と考え、「自分はデザイナーである」という視点を持つことが「パーマカルチャー」を生活に取り入れる第一歩だとセシリアは言っています。
「忙しい人が植物を育てようとしても『気がつくと枯れていた......』ということが多いのでは? 解決するためには『水をあげることを習慣にするために、毎日自分が植物のところへ行かないといけないように物を配置する』というのもひとつの方法。
たとえば『植物の隣に、毎日餌をやらないといけない金魚を飼う』『毎日洗濯物を干す場所に植物を置く』など。これなら手軽にできるでしょ!」
「え? そんなこと?」と思うかもしれませんが、これこそが「小さなエコシステムを作る環境デザイン」なのです。また、人間関係に「パーマカルチャー」の考えを応用することもできるそうです。
鎌倉の古民家で開かれるワークショップ「『Go with nature, not against(自然に寄り添う。逆らわない)』という考えがありますが、この『nature』には『自然』だけでなく、『human nature(人間)』も含みます。
たとえば、職場に苦手な人や意見が合わない人がいた場合、『農薬・肥料と植物の関係』をあてはめてみましょう。『怒る』『罰する』などの攻撃的な感情や態度は虫を殺す農薬と同じ。
一瞬は効果があったように見えても、農薬への耐性が強くなって使い続けることになったり、その植物自体(自分)にも土(自分がいる職場)にもダメージを与えます。『まず、観察』。そして攻撃ではなく『軽く』できれば『笑える』解決策を考えられたらいいですね」
4月末から5月初旬にかけて、彼女のワークショップがいくつか開催されます。5月6日には鎌倉の古民家で「A Day in Kamakura Vol.1 セシリアと過ごすパーマカルチャーな1日」を開催。
Virginグループ会長・Sir.リチャード・ブランソンのカリブ海のプライベート・アイランドのために友人のパーマカルチャー・デザイナーと共同でデザインし、セシリアが描いた「パーマカルチャー・トロピカル・ガーデン」のイラスト。
GWの休日の1日は自然の中でゆったり過ごしながら、自分の生活をどうデザインすべきか考える時間に当ててみてはどうでしょう。より充実した人生へと変わる転機になるかもしれません。
「A Day in Kamakura Vol.1 セシリアと過ごすパーマカルチャーな1日」
日時:2015年5月6日(水・祝)10:00~16:30
開催場所:「蕾の家」(神奈川県鎌倉市長谷2ー4ー2)
参加費:9000円(鎌倉プチウォーキングツアー、セシリアのレクチャー、ガーデニング体験、ランチ、お茶代含む)
[セシリア・マッコーリー(Cecilia Macaulay)]