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毎日の生活のなかで、ふとしたきっかけから湧き上がる怒りの気持ち。怒っても時間の無駄とわかっていながら、なかなか気持ちが落ち着かないことがあります。そんな日常的なイライラから解放されるヒントが、枡野俊明さんの著書『怒らない禅の作法』(河出書房新社・刊)のなかにありました。
人間に与えられた能力が、怒りを生み出す原因にも
怒りが生まれる状況は、ゆとりのない生活や必要以上の人間関係があるから、と考えられがちですが、枡野さんによると、怒りが生まれる意外な仕組みがあるのだそう。
怒りは、わたしたちが「考える」から生まれるのです。
(中略)
私たち人間は、自分が受けた行為や言葉をいったん体で受け止めた後、頭へ持っていきます。いわゆる「頭に来る」という状態です。
「こいつ、何と言ってやり込めようか」「目に物を見せてやる」。頭に血が上って、そう考えてしまうのです。
(『怒らない禅の作法』p21より引用)
そこで、怒りを鎮めるには「考えない」ことが一つの解決法と提案しています。
自分の生活環境に「結界」を作る方法とはいえ、考えないで生活するのは難しいことです。枡野さんが提案しているのは、気持ちを切り替える習慣。「ここからは考えるのをやめよう」と気持ちを切り替えるヒントとして、お寺の参道を引き合いに出しています。山門があるのは、本堂に行くまでに気持ちを切り替えるため。山門は「俗世」から「聖域」へと切り替わる「結界」なのだそうです。
それを応用して、ふだんの生活のなかでイライラから解放されるために、場所を移動する際に「結界」を作る方法を提案しています。
勤めているなら、最寄りの駅やバス停。自動車通勤なら職場の駐車場を、結界にするといいでしょう。結界を過ぎたら仕事のことはスッパリ忘れる。そういうルールを決めてください。
(『怒らない禅の作法』p113より引用)
仕事でイライラした気持ちを家庭でも引きずってしまっては、オフの時間もリラックスできません。自分なりの「結界」を決める方法、実践してみたいと思います。
[怒らない禅の作法]
image via Shutterstock
RSSブログ情報:http://www.mylohas.net/2015/08/047982anger.html