2016年の寒の内は1月6日から2月3日、うち大寒は1月21日になります。寒さがことのほか厳しいとされる時期ですが、日本には古くからこの時期ならではの楽しみ方があります。

寒の水は薬になる?

たとえば大寒の日に朝起きてすぐお水をいただくという所作もそのひとつ。「大寒の水はおなかを強くする」という言い伝えもあるため、朝起きたら白湯ではなくあえてお水でいただくのですね。なかでも寒の入りから9日目の寒九の水は薬になるとも言われているとか。

小林一茶の「見てさへや惣身にひびく寒の水」という句にもあるように、大寒を含む寒の内の間にくんだ水は「寒の水」と呼ばれ、雑菌が少なく長期保存に向いているとされています。そこで寒の水を使って味噌を仕込むのが毎年の楽しみだという人も。

大寒は縁起の良い日

大寒の楽しみは水だけではありません。この日に産まれた卵は「大寒たまご」と呼ばれ、食べると「健康に暮らせる」「金運アップ」など福を招く縁起物としてあつかわれています。この大寒たまご、すぐ生でいただくのもいいのですが、取っておいて節分の恵方巻の具につかう場合もあります。

また寒の水でついた餅は「寒餅」、また寒の内に仕込んだ日本酒は「寒造り新酒」と呼ばれ、こちらもそれぞれ縁起物として親しまれています。

「寒い」というとついネガティブにとらえがちですが、このように縁起物のあふれる日なのだと知ると、なんだか待ち遠しくなります。

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