2015年9月11日から2016年1月25日までのあいだに感染が報告されたのは237人。214人はハワイ島居住者で、23人は観光でハワイ島を訪れていた人でした。
再度確認したい「デング熱」の知識
デング熱は、デング熱ウィルスを持った蚊(おもにネッタイシマカとヒトスジシマカ)に刺されることで感染する伝染病です。人から人に感染することはありません。
2~14日ほどの潜伏期間の後、発症すると高熱や頭痛、関節痛、筋肉痛、嘔吐、眼窩痛などが現れます。まれに重症化する場合がありますが、インフルエンザと比べて致死率はかなり低い病気です。
できるだけ蚊の多い場所は避ける
デング熱には有効な治療法がないので、蚊に刺されないようにするのが一番の予防法です。ハワイ厚生省は観光客にも以下のように注意を呼びかけています。
・ディートを含んだ虫よけスプレーを使用する。虫よけスプレーは売り切れとなっていることがあるので、持参することを推奨。(※子供や乳幼児への虫よけスプレーの使用については、ラベルの指示に従うこと)
・日中、とくに早朝(夜明けから数時間)、夕方(日没前数時間)の蚊の活動が活発になる時間帯には、長袖・長ズボンを着用する。
・網戸のついていない窓やドアを開けっ放しにしない。
感染はハワイ島各地から報告されていますが、とくに感染者が多いのは、島の西側、サウス・コナ・エリアです。
この影響で、現在、ホオケナやミロリイなど、一部のビーチパークが閉鎖されています。また、ワイピオ渓谷も閉鎖されており、住民以外の出入りは禁止となっています。
グローバルスタンダードに比べると、ハワイでの感染状況は小規模なもの。とはいえ感染を防ぐには、とにかく蚊の多い場所には行かないことが重要です。
デング熱はハワイの風土病ではないのですが、ときどきデング熱に感染している旅行者によってウィルスが運ばれてきます。前回、デング熱が流行したのは2011年で、このときはオアフ島で188人の感染が報告されました。
デング熱から身を守るためにも、いま一度、予防法などをおさらいしておきたいですね。
[ハワイ厚生省]
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