キルシュ・トルテとは、ツーク特産品のさくらんぼの蒸留酒、キルシュをたっぷりと使ったケーキ。1915年に誕生し、そのオリジナルの味は、ツークの中心地にある「TREICHLER(トライシュラー)」というケーキショップにいまでも引き継がれています。
定期的にオードリーが訪れたお店
キルシュ・トルテの歴史が紹介された店内
1954年から1968年の間、ツークから車で40分ほどのビュアゲンストックというリゾート地に、オードリーは年に3~5ヶ月間滞在していました。そんなおり「ティファニーで朝食を」の出演に際して、監督からの要請で前歯のすき間を矯正することに。紹介されたツークの歯科医に通いはじめたオードリーは、トライシュラーでキルシュ・トルテに出会います。それ以来、定期的に店を訪れ、ひとりカフェでキルシュ・トルテを楽しんだり、友達にプレゼントするために買って帰ったり。お店の「もっともチャーミングなお客様」になったそう。
一度食べると忘れられない味
セロファンをとると、ふわっとキルシュの香りが広がります
かるいスポンジケーキにキルシュシロップを、しみこませると言うよりも「飲ませる」と言った方がぴったりするくらいたっぷりと含ませ、上下を「ジャポネー ズ」と呼ばれるナッツのメレンゲ生地ではさみ、キルシュのバタークリームを塗ったもの。甘すぎず、シンプルで素材の良さを楽しむケーキは、いかにもオードリーらしさを感じる味わいです。
歯の治療には、歯科医のご子息がグリーンのミニ・クーパーを運転して、オードリーを送り迎えしたそう。車からケーキショップに降りたつオードリー。映画のワンシーンのように、目に浮かびます。
実際にオードリーが着ていたドレスが目の前に
いま、トライシュラーの店内には、オードリーのプライベートドレスが2016年末までの期間限定で展示されています。