デンデレデレデレデンデラリー(テーマソング)。

インターネットの妖精ことぱぷりこです。連載「でも、結婚したい」のスピンオフ! 恋愛・キャリア・明日の天気を質問する「ぱぷりこに質問!」コーナー。

今回のテーマは「結婚したいときに現れた元彼と復縁した方がいい?」です!

ぱぷりこに質問!

2〜3年前、学生時代に付き合って別れた元彼から、結婚前提の復縁をもちかけられています。彼は2年以内に結婚したいとのこと。交際前の友人期間は長かったですが、交際期間は2か月です。別れた後はSNSブロックし、年に一度、酒を飲みながら現状報告する程度の関係でした。

学生時代は自分からアプローチしましたが、彼が「初カノを忘れられない」という理由で真剣でなく、早々にLINE未読無視既読無視の嵐を起こし、私にとって初カレだったために(都合の)いい女になろうとしつつ、ネトストに足を踏み入れて不安爆発で空回ったのが原因で、自分から別れました。

その後は喪女生活を謳歌していましたが、結婚願望が芽生えて婚活パーティに参加して数人とデートしました。しかし交際したいという相手にまだ出会えず悩んでいたところで、元カレからのアプローチがありました。私と別れた後に「忘れられない初カノとよりを戻してうまくいかなかった」ことも彼から聞きました。

3年以内に結婚したいと考えており、条件はいままで会った人たちのなかでは一番クリアしています。前回のことは謝った上での申し出で、結婚前提で提案してきた点は前向きに考えられます。

しかし、彼は4〜5人と交際したことがあり、私は彼だけ...というコンプレックスがあります。また過去の不誠実な行いも忘れられないし、周囲の友人たちが復縁反対派なのでお断りした方がいいようにも思えます。

失敗を改めてやり直してみるか、復縁はせず新しい出会いを求めるかが決まりません。答えを出すためのヒント、助言をいただければと思います。妖怪と交際したくはないですし、自身の妖怪化を避けて生きていきたいです。

(さちさん/20代前半)

答えはすでにはっきり書いてある

ほうほう、というか答えはすでにもうご自分で書いていませんかね?「妖怪と交際したくはないですし、自身の妖怪化を避けて生きていきたい」なら「彼とは復縁しない」でファイナルアンサーでは?

いつもどおり構造解体いってみましょう。

さちさんの望み

・3年以内に結婚したい
・妖怪とは付き合いたくない
・自分も妖怪になりたくない

望みの障害

・数人とデートし、彼以上に条件に合う人がいない
・過去の彼の不誠実な行いを忘れられない
・周囲の友人たちが復縁反対派

最初にお伝えしたいのは、復縁は「ゼロからではなくマイナスからのスタート」だということです。

過去に別れたのは、合わない部分があったからです。それを埋めるだけの能力と信頼があるかどうかが、復縁の鍵となります。で、その点でいうと、さちさんと彼の関係は突っ込みどころが満載です。

え、彼が本当に要件に合ってるの?

まず「2か月の交際で破綻」という時点で、私なら「元彼」カウントはしません。「お試し期間」と呼びます。2か月は、相手がパートナーとして相性がいいかを理解するには圧倒的に短く、ほぼ何もわからないと言ってもいい期間です。

にもかかわらずその時点で不安爆発で破綻しているなら、それはもうはっきりと「合わない」相手です。なのにさちさんは「彼以上に条件に合う人がいない」と言っています。

その条件がどういうものかは書いてないので不明ですが、「過去にされた行いが忘れられない」男が一番いいとなってしまうその条件、大変に不安です。もしかして、その条件とは年収や顔、知識や職業などの表面的なもので、共に生活する人間としての内面の能力は入っていないのではないですか?

結婚生活は、信頼関係が基本中の基本です。過去の行いが忘れられないなら信用できないということであり、信用できないなら結婚は無理です。そして、付き合っていたわずか2か月で信頼関係を構築できなかったなら、今回もできないでしょう。なぜなら人間の根本は変わらないからです。

相手が変わったかも...って期待してませんか?

さちさん、「謝ってきたし彼は変わったかも」って期待していませんか。もしそう思っていて「復縁できるかも」と期待してるなら、その期待をいますぐ火にくべましょう。あのね、ないから。人間は基本的に変わりません。他人に変わることを期待するのはやめろと、お釈迦様も言っています。

人間が変わるのは、とても大変なことで、相当な覚悟と努力と哲学が必要です。ツルツルがフサフサになっているぐらい、見た瞬間に「あ、変わったなこの人」と確認できないなら、変わっていないし今後も変わらない、と判断すべきです。

彼は「元カノが忘れられないにもかかわらず、さちさんと付き合って、さちさんと向き合わなかった」自己中心的な人間ですよね。で、いまもやっぱり自己中心的だと思います。なぜなら「元カノとうまくいかなくなって、彼が結婚したくて復縁を持ちかけてきた」から。この理由だと、私なら「ああ、ほかの元カノ勢に声をかけて振られたからこっちに来たんだな」と思います。

さちさんは「なんで私なの?」と聞きましたか? ほかの元カノにも声をかけているかどうか、確認しましたか?

謝ってきたことを評価しているようですが、心がこもってない謝罪なんていくらでもできます。詐欺師やDV男は皆「もうしない」と1,000回謝りますが、行動も態度も変えません。

大事なのは「今後、同じことを繰り返さないかどうか」の行動です。彼は信用を獲得する努力と結果を見せていますか?

何も確認せずに「相手も変わったかも」という期待値のみで物事を決めると、後々で地獄を見ます。

彼はさちさんを妖怪にした

以上だけでだいぶ危うい感じなんですが、決定打は「彼は過去、さちさんをネトスト妖怪にした」男であるということです。過去、彼は二番手であるさちさんと付き合い、まともに向き合わず、不安にさせて何もケアしませんでした。

「自身の妖怪化を避けて生きていきたい」なら、過去に自分を妖怪化させた男を選ぶ理由がありません。「妖怪になってもいいから3年以内に結婚したい」というなら彼と復縁してもいいでしょうが、「妖怪化=不安になって爆発することを避ける」なら、過去に前科がある男を再起用するより、新しい人を選ぶ方がずっとリスクが減ります。

その相手が自分にとってよいか? 悪いか? の判断のひとつに「その人と一緒にいるときの自分が好きか?」という判断基準を持つとぶれません。相手のことを好きだと勘違いしてつっぱしるのは恋の醍醐味ですが、ネトストしたり、ヒステリックグラマーになったりする自分をつくる相手は端的に言って「よい相手」とは言えません。自分の妖怪化を促進する相手、どう思いますか?

結論。条件の見直しと優先順位づけ

というわけで、結婚相手への条件の見直しと、望みの優先順位づけをしましょう。まず、自分を傷つけたことを忘れられない相手ですら「ぴったり合う」という条件の見直しです。

結婚にはさまざまな形がありますが、相手を信用・信頼できない結婚は長続きしません。そのため、条件は「どういう結婚生活をしたいのか」を前提に考えていただきたいです。結婚しました! というステータスを得るのは一瞬ですが、パートナーとの生活はずっと続きます。毎日続く生活ベースで条件を考えていないから、不安にさせる行いをして2か月で別れた男が候補になるのではないでしょうか。

そして、望みの優先付けをしましょう。「3年以内に結婚できるなら妖怪になるリスクを負う」のか「3年以内に結婚するよりも妖怪化しない結婚生活をしたい」のか、どちらを選んでもさちさんの自由ですが、まずはどちらが大事なのか決めましょう。

あと、そもそもデートした人数が少なすぎます。数人とデートしただけで「元彼が一番」というのは、あまりに早計です。婚活が大変ストレスがかかるし不安なのはわかりますが、易きに流れると後でリカバリが10,000倍大変になります。

復縁は楽なように見えて茨の道です。その茨ロードを一緒に歩めるほど相手を信頼し助けることができるか。これを基準に考えてみてください。婚活は誘惑と妖怪を退魔する信念の旅と心得よ!

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撮影/出川光



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