「もう二度と映画はやらない!」
 一九九一年春、映画「波の数だけ抱きしめて」の撮影を終えた二十一歳の中山美穂は、映画のプロデューサーでフジテレビ社員(当時)の河井真也氏にこう言い放った。
 今年十二月六日、中山は渋谷区の自宅で入浴中の事故で帰らぬ人となった。
 トップアイドルから大人の女優へシフトする二十代前半、中山の二本の映画をプロデュースした河井氏が小誌に思い出を語った。 
週刊文春デジタル