そう考えるとき、どんな環境にいるのかも同時にイメージしているはず。
どこに住んで、誰といて、あるいはひとりで、何をして、何を着て、何を食べて...。自分自身以外のことが自分を形作っていることがわかります。
だったら未来のライフスタイルって? そのヒントを教えてくれたのがスタバ。
アトラクションのようなコーヒー体験ができる場所2018年。新しいコンセプトのスターバックスが中目黒にオープンすると、CEOのハワード・シュルツさんが発表しました。
「スターバックス リザーブ ロースタリー」という名前のスタバは、世界中から調達した個性的なコーヒーの焙煎と抽出を五感で感じられる場所。
コーヒーの生豆が運ばれてきて、焙煎されて、液体になる――。そのすべてを体感できるのがスタバのロースタリーです。
シュルツさんは、
「シアトルにあるロースタリー1号店は、朝オープンしてから夜ドアが閉まるまで、多くのひとが来てくれている。家族連れから学生、もちろん大人たちも。とにかく大切にしているのは、スターバックスでの体験です。どんな風にスターバックスのコーヒーができているのかを体験していただき、世界中の他のどの場所でも味わえない希少で感動的なコーヒー体験をしてもらいたい、と思っています」
と話していました。シュルツさんはシアトルにいるときは、毎日ロースタリーを訪れているそう。そしてその度に「自分のなかの子どもの頃の気持ちがよみがえってきて、いつもワクワクしている」とも。
ロースタリーという新コンセプトは、シュルツさんのコーヒーに対する熱意から生まれました。
「10年前に会社の成長について考えていた頃のこと。"いつの日か、夢のようなコーヒーの工場をやってみたい。コーヒーの最高の体験ができる場所をつくりたい"って日記に書いたんです。そして、その日記を実現したのが、2年前。シアトルのロースタリーのオープンだった」
いまや世界中にひろがっているスタバ。でも、やはり新しいことを始めるのはいつも誰かの熱意なんだな、と初心を思い出しました。
中目黒は新しいライフスタイルを予感させてくれる場所スタバのロースタリーは、2014年にシアトルがオープンし、2017年に上海、2018年にニューヨーク、そして東京・中目黒がオープン予定。
魅力的な街がたくさんある東京で中目黒を選んだ理由について、スターバックス コーヒー ジャパンのCEOである水口貴文さんは
「中目黒は単なる住宅エリアでもない、商業エリアでもない、工業エリアでもない新しい時代のライフスタイルを予感させてくれる場所だと感じたのが率直な理由です。そして、中目黒は立派な桜の木やきれいな水が流れている川があって、東京のなかなのに自然を感じさせてくれる場所だと思っています。新しいライフスタイルを予感させてくれる場所とロースタリーが一緒になることにとてもワクワクしています」
とのこと。
たしかに、中目黒は、山手通りから脇道に一本入るだけで、とても静か。
さらに、インディペンデントなショップがたくさんあって、新しい何かが生まれるような、いろいろなものが動いてくような感覚にさせてくれる場所でもあります。
人間が自然の大切さを本気で考える時代がやってきたコーヒーが豆から液体になるまでを体験できるスタバのロースタリー。シュルツさんは、
「遊園地のアトラクションだったり、映画館だったり、ロマンスを感じたり、エキサイティングな場所になる」
とも話していました。
ワクワクするコーヒー体験ができる場所にするために大切にしているのがデザイン。中目黒のロースタリーの店舗デザインを担当するのは、世界的建築家である隈研吾さんです。
「福岡の太宰府天満宮表参道店では木を使いました。そして、中目黒のロースタリーでも木を主役にすることは決めています。いまはまだ設計段階で詳細までお話しできないのですが」
目黒川沿いに木を配す予定のロースタリー。「これからの建築は、常に自然素材をどうやって大切に使っていくかを考えている」とも隈研吾さんは語ってくれました。
さらに、
「自然素材の木を使って、日本の技を世界にアピールできるようなデザインにしたいと考えています。自然素材をピュアに見せること。それがいま自分がいつも考えていることですね。21世紀は、いよいよ人間が自然の大切さを本気で考える時代になると思っています」
都会に住みながら自然を意識して生きていくこが当然になるこれからのライフスタイル。
2018年にオープンする中目黒のロースタリーは、自分の未来をイメージがふくらむ場所になりそうです。
撮影・取材・文/グリッティ編集部
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