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PLANETSチャンネルでできること

宇野常寛が主宰するPLANETSのウェブマガジンです。政治からサブカルチャーまで独自の角度と既存のメディアにはできない深度で情報発信しています。
▶メールマガジン(Daily PLANETS)
毎週火曜の朝7時に新規記事を配信しています。さらに、これまで配信した1900本以上の記事もすべて読み放題です。
▶動画配信
いま、世の中で起きていることについて議論する番組「遅いインターネットニュース」をはじめ、漫画・アニメ・映画等の話題作を取りあげた座談会など、幅広いジャンルの番組を(ほぼ)毎週お届けしています。さらに、これまでに放送した1500本以上の動画も見放題です。

  • 4日後

    放送予定 06/12 21:00 - 

    タイムシフト予約 51

    毎月話題作を取り上げて語り合う「PLANETS批評座談会」。今回扱う作品は、『スキップとローファー』です。 「月刊アフタヌーン」で好評連載中、2020年の「マンガ大賞」では3位を受賞している大人気スクールコメディ。高校生男女のリアルな心情描写が話題を呼び、4...

  • 2週間後

    放送予定 06/20 20:00 - 

    タイムシフト予約 6

    毎月話題作を取り上げて語り合う「PLANETS批評座談会」。今回扱う作品は、『大奥』です。 2021年まで16年にわたる連載が完結したあとも、今年2023年にはNHKのドラマ化、Netflixによるアニメ化などまだまだ人気の衰えない、時代物の代表的作品です。改めて注目が集...

  • 3週間後

    放送予定 06/28 20:00 - 

    タイムシフト予約 22

    毎月話題作を取り上げて語り合う「PLANETS批評座談会」。今回扱う作品は、映画『怪物』です。 是枝裕和が監督、脚本を坂元裕二が務めたことで注目の劇場作品。現代日本を代表するクリエイターたちが手がける本作を通じて、実写邦画の現在地について議論します。 ...

メルマガ

  • 第三章 他者を探し求めるヨーロッパ小説――初期グローバリゼーション再考(前編)|福嶋亮大

    本日のメルマガは、批評家・福嶋亮大さんの連載「 世界文学のアーキテクチャ 」をお届けします。小説史を研究するうえで暗黙の前提となっていたヨーロッパ中心主義を批判すべく、アジアやイスラムがヨーロッパ文学に与えた影響について解説します。 福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 1、ヨーロッパ中心主義をいかに解体するか  世界文学=世界市場の成立は、文芸の諸ジャンルのなかで小説が覇権を握ったことと不可分である。小説は文学史上の新参者であるにもかかわらず、詩や演劇を凌駕し、世界規模の市場を生み出した。いわば小説のパンデミックこそが、近代文学史における最大の出来事なのである。 序章 で述べたように、それは商品としての小説が勝利したということと等しい。  ただし、このように考えるとき、小説がヨーロッパの固有種であることがしばしば暗黙の前提となっている。世界文学を推進せよというフリーメイソン的な命令を発したゲーテですら、ヨーロッパ文明の源流である古代ギリシアに特権性を与えていた。ゲーテがエッカーマンに対して、来るべき世界文学は何でもありではなく、あくまで「古代ギリシア人の作品には、つねに美しい...

    1日前

  • 「ショートムービー以降」のインターネット(後編)|天野彬

    本日のメルマガは、マーケターの天野彬さんと宇野常寛との対談をお届けします。 TikTok特有のサービスとしての特徴を分析しながら、「ショートムービー」がコンテンツ業界や言論空間にどのような影響を与えるか議論します。 前編は こちら 。 (構成:徳田要太、初出:2022年5月24日(火)放送「遅いインターネット会議」) 情報との出会い方 宇野 「タグる」というキーワードが昔からありますが、この本でもすごく重視されていますよね。最初にこの言葉が定着したのはたぶんインスタだと思うんですが、インスタの「タグる」からTikTokの「タグる」への変化について聞いてみたいと思います。 天野 僕が「タグる」を提唱するようになったのは2016年頃で、リサーチを通じて多くのユーザーがインスタで情報を探すようになっているとわかったんです。それがまず一つ面白いところだなと思ったんですよね。流行りのお店を探すのもGoogleで検索して探すのではなく、インスタで ハッシュタグを使って、パンケーキならパンケーキのお店を「#」を使って探していくと。ハッシュタグを使って自分で情報を手繰り寄せるように探すので、その掛け言葉として「タグる」とい...

    2023-05-30

  • 【トークイベント】2020年代の日本文化の世界発信|石岡良治×草野絵美×増田セバスチャン×吉田尚記×宇野常寛(渋谷セカンドステージ vol.27)

    PLANETSよりトークイベント開催のお知らせです! 「渋谷セカンドステージ」では、渋谷ヒカリエ 8/COURTを舞台に、PLANETSと東急株式会社が共同で、渋谷から新しい文化を発信することをテーマに様々なトークショーを開催しています。今回は2020年代の日本文化の世界発信について議論します。 ゲストは、批評家の石岡良治さん。 アーティストの草野絵美さん。 アートディレクターの増田セバスチャンさん。 にニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さんをお迎えします。 参加チケットのお申し込みは こちら から。 ▼イベント概要 「クールジャパン」という言葉がまったく意味をなさなくなった平成を経て、2020年代の日本文化はどうやって国際競争力を発揮すべきか。アートからアニメ、ファッションや特撮、音楽、あらゆる分野のスペシャリストとともに議論します。 ▼出演者 石岡良治(批評家) 1972年東京生まれ。批評家・表象文化論(芸術理論・視覚文化)・ポピュラー文化研究。 東京大学大学院総合文化研究科(表象文化論)博士後期課程単位取得満期退学。 早稲田大学文学学術院(文化構想学部)准教授。 著書に『視覚文化「超」講義』(フィルムア...

    2023-05-26

  • 「ショートムービー以降」のインターネット(前編)|天野彬

    本日のメルマガは、マーケターの天野彬さんと宇野常寛との対談をお届けします。 TikTokに代表される「ショートムービー」はインターネットをどう変えたのか。TikTokとそれ以前のSNSとの違いを比較しながら議論します。 (構成:徳田要太、初出:2022年5月24日(火)放送「遅いインターネット会議」) 宇野 本日は「ショートムービー」をテーマに対談を企画しました。10代を中心に若い世代の消費行動に圧倒的な影響力を持っていると言われる、TikTokをはじめとしたショートムービーですが、僕たちの世代からすると別世界にも思えるこの新世代の利用スタイルをどう受け止めるべきなのか。近刊『新世代のビジネスはスマホのなかから生まれる』で注目の、天野彬さんと議論していこうと思います。天野さん、よろしくお願いします。 天野 よろしくお願いします。 宇野 早速ですが天野さんには自己紹介を兼ねて、『新世代のビジネスはスマホのなかから生まれる』の内容を簡単にご紹介いただければと思います。 天野 はい。それでは本の内容をかいつまんでお話しさせていただいて、この後のディスカッションの材料を提供させていただこうかなと思っております。...

    2023-05-23

  • 第二章 小説の古層――ゴシップ・ガリレイ的言語意識・百科全書|福嶋亮大

    本日のメルマガは、批評家・福嶋亮大さんの連載「 世界文学のアーキテクチャ 」をお届けします。小説の「起源」を探るべく、人類が言語以前から持ち続けていたコミュニケーション様式を振り返りつつ、言語と小説の進化史について考察します。 福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 1、ゴシップの人類学的意味  小説の起源をいつ、どこに求めるかは難題である。ただ、人類史的な視点から言えば、ストーリーを語ろうとするコミュニケーションの意欲が人類に備わっていることが、あらゆる小説の必要条件であることは確かに思える。もし人間が「語る動物」でなければ、小説が生まれることもなかっただろう。 その一方、語る動物であるからといって必ず小説を生み出すわけでもない。どんな共同体にも物語はあるが、それが小説という形態をとるようになったのは、比較的最近の現象にすぎない。小説とは語りのコミュニケーションの大海に浮かぶ島嶼のようなものであり、ゆえに≪世界文学≫の進化を考えるには、まずは語りの条件を明らかにする必要がある。この点については、文学研究の外部に手がかりを求めるのがよい。  例えば、人類学者のロビン・ダンバーは、人...

    2023-05-16

  • なぜ人は映画を早送りで観るようになったのか(後編)|稲田豊史

    本日のメルマガは、ライターの稲田豊史さんと宇野常寛との対談をお届けします。 稲田さんの著書『映画を早送りで観る人たち』を引き合いに、「コミュニケーション消費」が前面化している現代のクリエイティビティと作品の鑑賞態度はどうあるべきか議論します。 前編は こちら 。 (構成:佐藤賢二・徳田要太、初出:2022年5月10日(火)放送「 遅いインターネット会議 」) ■4.20世紀の映像文化の方が特例だった 宇野 僕が何を言いたいかというと、映像作品に対して「コミュニケーション」が優位になっている状況は、制作者側が賢くなるとか供給側の人間が何かもっとクレバーにやっていくだけでは覆らないと思うんです。これは残酷な話だと思うけど、そもそも20世紀後半のように多様なポップカルチャーがマスメディアに流通していたのは、けっこう奇跡的な状況だったんじゃないか。それは、まだコンテンツ消費に対してコミュニケーション消費が優勢になってない時期だから成り立ったといえます。しかも、映像系のポップカルチャーが生まれて100年ぐらいの若い時代だからこそ成り立ったわけです(映画の発明は1895年、TV放送の普及は第2次世界大戦後)。なおかつ...

    2023-05-09

  • なぜ人は映画を早送りで観るようになったのか(前編)|稲田豊史

    本日のメルマガは、ライターの稲田豊史さんと宇野常寛との対談をお届けします。 稲田さんの著書『映画を早送りで観る人たち』を引き合いに、映像作品をめぐる「消費」の現状について議論します。 (構成:佐藤賢二・徳田要太、初出:2022年5月10日(火)放送「 遅いインターネット会議 」) ■1.「ファスト視聴」蔓延の理由 宇野 今日の対談のテーマは「映画を早送りで観る人たち」です。YouTubeによく上がっている、「ファスト映画」と呼ばれる動画をご存知の方も多いと思います。商業的な映画作品をダイジェストにして、5分か10分で結末までわかる、予告編のちょっと長くなったバージョンみたいなものです。著作権的には完全にアウトなんですけど、こういうものが今、けっこうはびこっている。そして実際、「映画はもうそれでいいじゃん」と考えるタイプの視聴者が、特に若者層に広がっている。そういったことが2022年に入る前後から話題になりはじめています。その現象について、実際に映画業界にいたり、映像関係の業界誌の編集をしていた稲田豊史さんがいろいろな角度から切り込んだのが『映画を早送りで観る人たち』です。 『 映画を早送りで観る人たち...

    2023-05-02

  • 第一章 世界文学の建築者ゲーテ――翻訳・レディメイド・ホムンクルス(後編)|福嶋亮大

    本日のメルマガは、批評家・福嶋亮大さんの連載「 世界文学のアーキテクチャ 」をお届けします。 郵便システムができあがり、書物として「思想」までもが商品として扱われるようになった近代に、文学作品はどのようなかたちでコミュニケーションの対象となったのか、その歴史を振り返ります。 福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 4、《ゲーテ》の制作――郵便局と事務局   このように 、ゲーテの言説を読み解いていくと、各国の作品が相互に翻訳=批評される世界文学の時代が、一種のコミュニケーション革命の時代でもあったことが浮かび上がってくる。なかでも、ゲーテとカーライルの往復書簡は、コミュニケーション史やメディア論の文脈においても特別な位置を占めている。なぜなら、彼らはともに当時の郵便システムに依拠していたからである。  精神=商品の交易を成り立たせるのに、郵便というインフラは欠かせなかった。例えば、カーライルに対して「現在のように本や雑誌がいわば速達便で諸国民を連絡する時には、聡明な旅行者などはこの点ではほとんど役に立ちません」と書き記したゲーテは、思想が対面的コミュニケーションなしに、郵便物として高...

    2023-04-25

  • 第一章 世界文学の建築者ゲーテ――翻訳・レディメイド・ホムンクルス(前編)|福嶋亮大

    本日のメルマガは、批評家・福嶋亮大さんの連載「 世界文学のアーキテクチャ 」をお届けします。 19世紀の出版革命以後、文学作品の急激な民主化が起こった時代に「世界文学」はどのような概念として持ち出されたのか、その歴史を辿ります。 福嶋亮大 世界文学のアーキテクチャ 1、ヴァイマルの文芸ネットワーク  序章で述べたように《世界文学》という概念の発明はもっぱら、一七四九年に生まれて一八三二年に亡くなったヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテに帰せられる。つまり、一八世紀ヨーロッパの文化的財産の継承者であり、かつ一九世紀前半にますます世界化してゆくヨーロッパの資本主義社会を生き抜いたドイツの哲人文学者が、《世界文学》に新たな生命を吹き込んだのである。  二つの世紀にまたがるゲーテの長い人生は、ヨーロッパの大変貌の時代と重なりあっている。近年のグローバル・ヒストリーを牽引する経済史家ケネス・ポメランツは主著『大分岐』のなかで、《一七五〇年》を世界史的な分水嶺と見なした。一八世紀半ばまではヨーロッパも東アジアも、経済成長に関しては並行的な進化を遂げてきた。ポメランツによれば、中国、日本、...

    2023-04-19

  • DE CLINAMEN (逸脱について)|髙木陽之介

    本日のメルマガは、髙木陽之介さんによる『一四一七年、その一冊がすべてを変えた』評をお届けします。 紀元前の哲学者・ルクレティウスによる『物の本性について』が描いたエピクロスの唯物論と、それがルネサンス期に発見されたことの衝撃を解説します。 DE CLINAMEN (逸脱について)|髙木陽之介 『 一四一七年、その一冊がすべてを変えた 』スティーヴン・グリーンブラット著、河野純治訳 柏書房 2 4 2 0 円 2 0 1 2 年 15 世紀のイタリアのブックハンター、ポッジョ・ブラッチョリーニの、一冊の本をめぐる旅の物語。あるとき、彼は南ドイツの修道院でルクレティウスの『物の本質について』を発見する。紀元前50 年頃、エピクロス派の思想を元に編まれたこの詩集には世界の真理が書かれており、やがてヨーロッパにルネサンスを巻き起こしていく。  快楽主義の哲学者として知られるエピクロス(BC341 年 ‒ BC270 年)だが、彼自身の作品は今ではほとんど残っておらず、その哲学を研究する上で最も重要な作品は、彼の信奉者であったローマの詩人が詠んだ哲学詩であったことはあまり知られていない。  詩人の名はティトゥス・ルクレティ...

    2023-04-14