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業界最安値で提供しているナッシュ音楽チャンネルの空間演出BGMサービスについて、以下のようなお問い合わせをいただくことがあります。

「素人が作った音楽が入っているから安いのですか?」
「売れなかった楽曲が入っているから安いのですか?」

これだけ安い(月額350円)理由は一体何だろう…
そんな風に思っている方が結構いらっしゃるようです。

料金設定にあたり、月額1,000円くらいが妥当であるという社内意見が結構ありました。他社のサービスやBGM業界の市場を見渡した結果、それくらいの価格感ではないかと。しかしそれで本当にいいのか...という疑問を感じていました。


BGMユーザーは店舗が中心で、総ユーザー数に限りがある。

従来型の店舗向けBGMサービスでは大きなユーザー増を見込めない。

一定数のユーザーを「取り合う」業者が一つ増えるだけ、という事になるのではないか。

ともすれば価格競争を加速させ、BGM業者同士で互いを苦しめる結果になるのではないか。


業界が疲弊すれば、アーティストの仕事が減る、なくなる。最後に困るのは、私たち、音楽を作る側の人間です。自分たち、アーティストたちの首を絞めるような事は、決してしたくありません。やはり、ただ単に参入するのではなく、何か新しい事、新しい提案をできないか…


BGM業界が活性化したら、もっともっとアーティスト・音楽家たちが活躍できる世の中につながるかもしれない。

試行錯誤しました。


「なぜそんなに安いのか?」へ回答します。
価格競争で勝つためではありません。

BGMを利用する新しいユーザーの層を開拓するため、できるだけ安価にしたのです。

BGMを必要とする人々はこの社会にもっといるはず。店舗だけでなく、各地域のイベント事、SNSでライブ配信をする人、ショーや演劇をする人、お家で外食しているような雰囲気を味わいたい人、ゲームをして遊ぶときに演出したい人。そんな方々にもBGMを使っていただきたい。

また、音楽の著作権や法律の問題が気になり、公共でBGMを流すことをためらっている方々もいらっしゃる。予算的に導入を見送っているお店もあるかもしれない。市販CDや一般の音楽配信サービスを公共で流すには、楽曲の権利者に相応の対価を支払う必要がある事も知られるようになってきています。


もっと気軽に、いろんな方にBGMを使ってもらいたい。そこで、月額1,000円は高すぎると考えました。

幸い、私たちのメインビジネスは、放送・映像・動画制作向けの音源使用許諾サービスである「ナッシュミュージックライブラリー」の制作・運営です。こちらは、おかげさまで35年以上クリエイターの皆様にご愛顧いただいており、ナッシュ音楽チャンネルの提供価格を下げても、会社自体が経営的に立ち行かないという事にはなりません。


より幅広い層のユーザーにBGMを提供する事。それも私たちの使命ではないか。
というわけで、専用アプリの開発も含め、月額350円のサービスを作りました。

BGMをもっと気軽に、気分や用途で使い分ける、持って歩ける。そんな面白い使い方があってもいいのではないでしょうか?...という提案をさせていただいております。ナッシュ音楽チャンネルの立ち上げには、そんな思いが込められています。

今後ともナッシュ音楽チャンネルを宜しくお願い申し上げます。 

近藤 学 (ナッシュ音楽チャンネル 開発プロデューサー/取締役制作部長)