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Maetoroです。
全10回のリレー小説2話目を書かせてもらいました!
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リレー小説「勇者の冒険」第2回/全10回
窓から日差しが差し込み、鳥の声が目覚ましの如く、うるさく鳴いている。
ユーシャ「・・・朝か」
寝床から立ち上がり、眠気を飛ばすため俺は窓を開いた。
ユーシャ「うっ、まぶし」
強い朝日しが差し込み一瞬、目の前がクラッとするが、それもすぐに治った。
今日は勇者になるために長から「証」のため試験を受けに行くのだ。
ユーシャ「よし!」
支度を済ませ、村長の居る屋敷へと向かう。
勇者になるには条件があり、その村や町の長に「証」を貰わなければいけない。
これは魔物と戦うための「リプル」という力を使うためだ。
リプルというのは武具を媒体とし使用者に様々な恩恵を与える魔法のようなものだ。
これは武具をもっていれば誰でも簡単に出来てしまう。
しかし、興味や好奇心だけで剣を振るえば瞬く間に命を落としてしまうだろう。
それを阻止するために武具には勇者の証と共鳴する事で、初めてリプルの使用が出来るよう細工がされているのだ。
そしてもう一つ。
リプルの恩恵というのは武具を使うまで特性が分からない事にある。
これは、武具を精錬する際に使った魔物の特性が反映されるため、ある程度の
予測しか出来ないという事からだ。
そもそもこのリプルという力の源は魔物から研究されたもので、強力な魔物からは強力な恩恵を受けることが出来ると言われている。
ユーシャ「ここか」
村の一番奥にある屋敷で試験は行われる事になる。
内容はランダムに渡された武具で試験用の魔物を狩る事だ。
証なしでもリプルを使えるように設計された訓練用の装備で、恩恵も単純なものしかない。
村長「ようこそ、ユーシャ君」
ユーシャ「今日はよろしくお願いします」
軽く挨拶を交わし、村長は試験が行われる場所に俺を連れて行った。
村長「試験の前に、一つ聞いておきたいことがある」
ユーシャ「なんですか村長」
村長「君はなぜ勇者を目指すのじゃ?」
村長「君のような若者には勇者に憧れを抱く者も多いが・・・」
村長「その殆どは好奇心や憧れだけで勇者を目指す者だ。そんな一時の決意だけで命を粗末にしてはいけない、他に仕事が無いわけではないからのぉ」
村長「もし、君もそういった理由なら・・・」
ユーシャ「僕は確かに勇者に憧れています。でもそれは決してカッコいいとか、楽しそうとか、そんな曖昧な理由じゃない」
村長「・・・」
ユーシャ「僕が勇者を目指すのは現実を変えるため、そして現実を受け止める為です」
村長「そうか・・・」
村長「君には試験を受ける資格がありそうじゃの、あとは君の腕次第だ」
ユーシャ「はい、がんばります!」
試験の内容は、渡された武具で山の魔物1匹を狩り、証拠を持ってくることだ。
そして渡されたのは・・・。
ユーシャ「いや、いくらなんでもこれは・・・」
鍔の無い直刀でかなり年季が入っている。
ユーシャ「刃もガタガタだし、これじゃ切るって言うより叩くって感じだよな・・・」
村長「すまん、今使えるのがそれしかなくての」
村長「まぁこの辺りの魔物なら武器がどんなものでも腕でカバー出来るじゃろ」
ユーシャ「難易度ハードとかではじめたっけな俺」
さきが思いやられる。
そして俺は不安のまま森へと足を踏み入れた。
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第3回へ続く。
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