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「顔は親からもらった大切なもの」とはよく聞きますが、何をどう言われても小さいころからだんご鼻がずっと気になっていました。
だんこ鼻とは、鼻筋がほとんどなく、鼻の頭だけが丸くて大きい鼻のことです。
小さい頃はそれをかわいいと言ってくれる人もいましたが、大きくなるにつれ顔を褒められることはなくなり、ただただ、だんご鼻が気になっていく日々でした。
遺伝のもとである親の横顔を見ていたら、笑っている時に頬の筋肉が伸びてさらにだんご鼻が強調されていて、私も笑った時はさらにはっきりとしただんこ鼻になってしまうのかと愕然としました。
親は鼻の形に対して「遺伝だから仕方がない」と言いましたが、私は認めたくない気持ちの方が強かったです。
思えば小学生くらいの頃から鼻の形が気になっていて、親に「鼻を高くしたい。」と言ってみたこともありました。
親は「鼻を高くしたところでそんなにかわいくはないわよ。まぁ、好きにしていいけど。そんなお金があればの話だけどね。」と鼻で笑われました。
赤ちゃんの頃の写真をみるとだんご鼻どころかそれこそぺっちゃんこの鼻で、子供ながらに「私の子供も、その子供たちもみんなこんな鼻になっていくのか。」と恐怖しました。
まずは自力で工夫を
ずっと気になっていただんこ鼻ですが、思春期の頃、どうにかならないものかと指で毎日鼻筋をつまんでみたり、洗濯ばさみで鼻筋を挟んでみたり、鼻のマッサージを試みました。
トントンと指で鼻の軟骨を叩くと高くなることがあると聞いたのですが、何日か続けてみたもののはっきりとした効果はなく、あっても一時的なもので、なかなか持続性のある方法は見つかりませんでした。
この頃から写真に写ることが嫌になってきて、顔を隠したり、人のうしろに隠れたり、隠れられない時はわざと変な顔で写ったりと必死に誤魔化していました。
鼻筋が通っていて横顔が綺麗な友人を見る度に羨ましく思いました。
「どうやったらそんなに鼻が高くなるの?」と聞いてみたこともあります。
友人は「生まれ持ったものだから、どうもしていないよ」と言いました。ますます羨ましくなりました。
美容整形を意識しだした頃
社会人になってもだんご鼻を気にする毎日でした。
一時期は開き直ってみたりもしましたが、やはり一人になるとふと気になっては鏡をみて、なんとか高く見える角度はないか研究したり、メイクで工夫はできないかと調べてみたり色々と模索してみましたが、結局は誤魔化すしかないのだなと思うと落ち込みました。
そんなある日、ポストに入っていたチラシで美容整形を取り扱っている内容がありました。
その中に、鼻を手術で高くする方法が載っていました。
料金を見た時はうなりましたが、写真だけを見ると綺麗に高くなっていて、その写真が脳裏に焼き付いて離れなくなりました。
鼻を切って中にシリコンのようなものを入れて高くする方法と書いてあり、想像するとちょっと痛々しくて怖くなりました。
他にも、切らずに注射で液剤を入れて高くする方法もありました。
注射どころか病院そのものが苦手なので抵抗はかなり強かったのですが、美容整形を意識しだしたことに変わりはありませんでした。