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私は子供の時から、自分が女性であることに対して違和感があり、
男性に生まれてくればどんなによかったか
と常に思い続けていて、女性であることを心の中で常に否定し続けてきました。
学生時代の私
私は中学生のころから女性であることに違和感がありました。
まず得意科目は数学、化学といった理数系で、国語や歴史、倫理などの文系は苦手でした。
女性にしては珍しいと自分でも思っていることに加えて、周りの人たちからも同じように思われていました。
よく分析してみると、周りの友達も得意科目が国語、英語、歴史といった文系科目がほとんどです。
理数系が得意な女子は私の周りにはほとんどいませんでした。
特に国語と倫理に関しては、男子よりも女子の方が圧倒的に点数がよかったです。
それだけでなく、当時女子にとって一番大切だった家庭科は苦手中の苦手で、調理実習のときはなぜ女性に生まれてきたのだろうと思っていました。
大学は、男女共学の学校に進学しました。
その大学では学生の数は男性の方が圧倒的に多く、サークル活動では男友達に囲まれるので非常に幸せなひとときを過ごすことができました。
社会人になってから
メイクに無関心
大学を卒業して社会人になりました。
女性であることに違和感があることは変わらず、服装やメイクに関してまったく興味をもつことができないので、周りの女性たちと会話がかみ合いませんでした。
特にメイクに関しては無頓着で、いろいろな人たちからメイクをしないことを指摘されました。
それに対しては「お化粧をするのはめんどくさいし、お金もかかって肌が荒れるのであまりする気はなれない」と返答していましたが、その言葉にはいいわけも含まれていました。
私はその頃モダンダンス(バレエ)を習っていて、発表会に出演するにはお化粧をしなければなりません。
そこで仲間が無頓着な私を見兼ねて、
「化粧が上手な人に頼んで手伝ってもらうなりして、きちんとした方がいいよ」
と指摘されました。
そのとき私は、バレエの化粧と普段の化粧はまた違うと思っていたので、
「初舞台の人たちも、化粧は手伝ってもらわずに自分でしているよ」
と言うと、
「他の人たちは普段から化粧をして慣れているからあなたとは全然違う」
と言われました。
先生方からも化粧はお手伝いするからね、と気遣いの言葉をかけられました。
それから、毎年の発表会では化粧を手伝ってもらって何とか無難に終わりましたが、どうしても化粧を覚える気にはなれませんでした。
周りの友達からは女性ならば化粧は覚えた方がいいし、練習はした方がいいよ。でもそれなのにバレエを習うのも珍しいね、と言われました。
このようにバレエの発表会の度に化粧のことで面倒な思いをして、ほんとに性転換をしたいとさえ頻繁に思うようになりましたが、実際問題としてそこまで踏み切る勇気はありませんでした。
行動パターンや考え方
女性は全体的に単独ではなく、仲間と一緒に行動することを好む傾向があると思います。
でも私は仲間と群れるよりも単独で行動する方が好きです。 好きな時に食事をしたりして、終始自分のペースで行動をする方が性に合っています。
ある日、職場のパートの人が
「仕事の友達ができないのは情けない、男性ならば孤独でも、仕事さえこなせればそれでいいという考えも通用するが、女性はそうはいかない」
という発言をしていました。
その人はともかく、母親や友人も女性が単独で行動することに対して否定的な言葉を発するときがあります。
中学時代には担任の先生にもそのことを指摘されました。
男性ならばまだそのような傾向があるのはわかるが、女性に関しては問題があるとのことでした。
私の弟は海外旅行に頻繁に行きますが常にひとりで行きます。
そのことに対して母親は
「ひとりの方が気楽でいいかもしれないし、それに男性ならそういう人も結構いるかもしれない」
と、私に対する言動とまったく違っていて矛盾を感じました。
そこで私は「男性なら」という言葉にとても引っかかり、私の行動を否定されないためには男性になればすべて解決すると考えました。
友人からも、私の性格はさっぱりしていて男性的なので、男性との会話の方がかみ合うのではないかと言います。
メイクやファッションよりもプロ野球が好きで、シーズンが始まると12球団の戦力分析には余念がなく、上位チームと下位チームの戦力の差が戦前の予想と大きく外れているときは、なぜそうなったのかなどの分析も念入りに行います。
そしてキャンプが始まると、その年の各チームの戦いの状況や選手の働き具合に対してのチェックも欠かさず、掲示板にもいろいろ投稿してネット上での会話もとても楽しんでいます。
思い返してみれば、会社勤めをしていたときも休憩時間は周りの女性との会話よりも、野球が好きな人との話が特に盛り上がりました。好みの球団に臨機応変に話を合わせて本当に楽しいひとときを過ごしました。