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「痩せてさえいれば何もかもうまくいく」そう勘違いした私がとった行動は…… [体験談]
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「痩せてさえいれば何もかもうまくいく」そう勘違いした私がとった行動は…… [体験談]

2016-03-23 22:00

    ■ 画像付きの提供元サイトで全文を読む ■

    わたしは、小さなころから自分の体型にずっと悩み続けてきました。

    母からはぶたちゃんと呼ばれ、弟や兄からもデブと言われる毎日……。

    しかし今考えてみれば、母はわたしを可愛がってくれて、ぶたちゃん、と愛情を込めて呼んでくれていたのだし、弟や兄も、わたしが嫌がる反応が面白くてそう呼んでいただけにすぎません。

    実際、そのころのわたしの写真を見返しても、少しぽっちゃりとしているだけでそれほどデブではありません

    洋服だってサイズ問題なく入るし、二十顎にだってなっていないのです。

    それでも当時のわたしはとにかく、自分がデブなのだと思い込んでいました。

    女子校での6年間

    自分がデブだと思っていた小学生時代でしたが、中学にあがり、私立の女子校に進んでからはそれほど悩まなくなりました。

    女子校という特殊な環境だったからだと思います。

    周りに男子学生がおらず、女子学生だけ。

    それだけ女子が集まれば、太っている子、痩せている子、大人っぽい子、子供っぽい子……様々な女子が集まります。

    その中でわたしは、自分より太っている子はそれなりにいる現実を目の当たりにして、体型がそれほど大切ではない、それよりも勉強ができるかどうか、何か他の人よりも誇れるものがあるか、が大切だと思うようになったんです。

    このころはかなり精神的にまっすぐに育ったと今でも思います。

    学校の先生方には感謝しかありません。

    無事、六年間を女子校で過ごし、大学は第一志望のW大学に合格しました。

    しかし、再び男子がいる共学へと進むことで、わたしはまた自分の体型について深く苦しむことになるのです。

    大学生活のスタート

    希望の大学に進み、わたしは自信と希望がいっぱいで大学生活をスタートさせました。

    大学では久しぶりの男性との接触もあります。

    わたしは男性のイメージが小学校のころのままだったので、男性が急に優しくなったり、紳士的になったりしているのにかなり驚きました。

    はじめは緊張しましたが、すぐにほかの女の子たちと同じように気軽に会話できるようになりました。

    そしてなんと、わたしのことを好きだと告白してきてくれる男性もいたのです。

    ゼミやサークルの先輩、あるいはバイト先の先輩……。

    今なら、大学に入ってみんな必死で彼女を作ろうとしているから、わたしにも声をかけてきてくれたのだとわかるのですが、そのときは、急にきたモテ期?に驚いて、とにかく断ってしまいました。

    実際告白してくれたことはありがたいけれど、どう考えてもわたしが好きになれそうな男性ではなかったんです。

    それに、周りにはわたしよりも細くてきれいな女の子がたくさんいます。

    わたしなんて、デブなのに、どうして……という気持ちばかりが先行して、結局すべての告白を断っていました。

    体型のせいで、ものすごく自信がなかったんです。

    大学生活を過ごすうちに、もちろん、いいなあ、と思う男の子はできたのですが、そういう男の子に限ってもう彼女がいたり、ほかに好きな女の子がいたりしていました。

    好きになってくれる人と好きになる人が被ることって、なかなかないんだなあ、難しいな、と感じたのを覚えています。

    片思い

    そんなふうに、告白され、断る……ということを続けていた日々だったのですが、ある日わたしにもついに、どうしても諦めたくない大好きな人ができました。

    それが、カフェでアルバイトをしている時に知り合ったバイト先の先輩でした。

    そのカフェは、小学校のころからの友人に紹介してもらって入ったバイト先でした。

    カフェで働いてみたかったわたしは、毎日素敵な制服を着て、素敵な空間で働くことができて、楽しくて仕方ありませんでした。

    店長も優しく、怖い先輩もおらず、友人もいる、いうことなしでした。

    そして、先輩の中で唯一男の先輩だったTさんのことが、気がつけば好きになっていたのです。

    Tさんは、周りの人みんなに、

    「俺、彼女募集中なんです!」

    と公言しているほど、あっけらかんとしていて、優しい人でした。

    わたしとTさんと、友人の三人でシフトを組むことが多かったのですが、わたしは友人にいつもTさんがいかにかっこいいか話していました。

    Tさんがこんなことをしてくれた、こんな言葉をわたしにかけてくれた……など。

    些細なことも友人に報告して、片思いを存分に楽しんでいました。

    友人は、そんなわたしの話をいつも笑顔で聞いてくれていました。

    友人の裏切り

    ある日、友人とバイト上がりに一緒に帰宅していると、友人が思いつめた表情で、

    「ごめん、隠してたことがある」

    と言いました。

    わたしが

    「どうしたの?」

    と尋ねると、友人は、

    実は一か月くらい前からTさんと付き合っていること、わたしとはずっと仲良くしていたから言い出せなかったことを話し出したんです。

    わたしはびっくりして何も言えませんでした。

    とりあえず友人に、

    「Tさんに告白されたの?」

    と聞くと、友人は首を横に振りました。

    自分から告白したのだと、白状しました。

    わたしが友人にTさんの素敵なところをたくさん話すうちに、どうやら友人もTさんのことが好きになってしまったようでした。

    わたしはそのまま友人と別れ帰宅し、Tさんに電話をしました。

    真偽を確かめたかったのです。

    Tさんは本当に友人と付き合っていました。

    しかも、友人はわたしのことを本当に大事な人としてとらえているから、できればこれまで通り友人と仲良くしてほしい、とまで言われました。

    思春期になって、初めて本気で好きになった人を友人にとられて、好きな人からはその友人と仲良くしろと言われる……毎日バイトへ行くのが辛くて仕方ありませんでした。

    そのうち、大学の授業の関係でカフェのバイトを続けることが難しくなり、2人とは離れることができました。

    バイトをやめてから、わたしはしばらく考え込みました。

    今思えば、精神的ショックが大きすぎてまともに物を考えれない状態だったと分かるのですが、そのときは大真面目に、

    Tさんを友人にとられたのは、わたしが太っているからだ

    と、結論付けました。


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