■ 提供元サイトで全文を読む ■

私のまぶたは分厚い一重です。

自分の目が細く小さいことは幼い頃から認識していましたが、もちろん当時は

「一重まぶたがイヤ!」

などといった思いは全くありませんでした。

自分で言うのもおこがましいですが、子供の頃は一重まぶたでもそこそこ可愛い顔をしていたと思うし、人からもよく可愛いと言われていました。

ところが、中学校に入学した頃から、周りの人に私の目についていろいろと言われることが増えてきたのです。

一重にコンプレックスを持ち始めた中学時代

自分の目のことが気になり始めた最初のきっかけは、中学校の音楽の先生からの指摘でした。

その先生から私の母に、

「A子さん(私)はいつも無表情で目に覇気がない。何か悩みを抱えているのではないか。」

と話があったらしいのです。

当時の私は何か特別に思い悩んでいることもなく、楽しい中学生活を送っていたごく普通の女の子でした。

その音楽の先生だけではなく、別の先生たちにもいろいろな事を言われました。

普段と変わらず真面目に授業を受けていたにもかかわらず、

「A子!寝てるのか?」

と言われ、クラスメイトに笑われたり、ちゃんと先生の顔を見ていたのに

「どこを見ているんだ!」

と怒られたこともありました。

なんでそんなふうに思われてしまうのか?

その原因が私の一重で小さい目であることはすぐにわかりました。

まぶたの肉が多くいつも腫れているような目をしていたので、遠くから見ると寝ているように見えたかもしれません。

目が細く小さいので眼球はほとんど見えません。

どこを見ているかわからないと言われたり、目つきが悪く覇気のない表情に見えてしまったのも納得です。

自分の何気ない目つきや表情が、他人にそのような印象を与えていることを知り、ひどく傷つき落ち込んでしまいました。

それ以来、異常なまでに自分の目を気にするようになってしまいました。

中学生の身分でアイメイクや整形などすることはできません。

それまで悩みなんてほとんどなかった私でしたが、どうしようもない現実に、以前のように自由に自分をさらけ出すことができなくなりました。

小学生の頃は天真爛漫でクラスのリーダー的存在だった私が、だんだん暗くて目立たない地味な人間に変わっていきました。

高校入学後

高校に入ると、先生からの指摘はなくなったものの、今度はクラスメイトの男子に陰でいろいろ言われるようになりました。

当時ちょっと気になっていた男子から

「あいつは死んだ魚みたいな目をしている」

と言われたのを聞いたときは、高校を中退したいほどショックを受けました。

私は完全に「ブスな女子」のカテゴリーにいました。

私の性格にも原因があったのはわかっています。

しかし、当時の私はウジウジと悩んでばかりで、自分の性格を変えることができませんでした。

そのうち、女子の友達以外とは話をするのが怖くなり、男子とは目を合わせることも躊躇してしまうほどでした。

私が通っていた高校は男子生徒が多い学校で、私のクラスも40人中たった10人しか女子がいませんでした。

高校を卒業するまでに、私以外の女子9人全員は男子から告白されたり、彼氏ができていましたが、私1人だけ彼氏どころか誰にも告白されず、恋愛に無縁の高校生活を送りました。

次第に学校に行くことが辛くなり、精神的ストレスによる体調不良で欠席することが多くなりました。

自分に少しだけ自信が持てたアメリカ留学

-- 続きを読む --