YNA#133「1エーカー3,000円」（2021年10月1日）

YNA#133「1エーカー3,000円」

所有権ってなんなんだろ？ってことを半年前くらいからけっこう考えてて。

どの段階で主張できる？

財布に入ってる紙幣は自分の物でいいか。

じゃあ、それを落としてしまったら？

落とした瞬間、誰かに拾われて

「あんたの名前でも書いてんの？」って言われたら。

これ、ほかに証人がいるとか監視カメラとかなかったらツラいよなー。

手に持ったファミチキをさ、自分の物だと思ってるかもしれないけど、トンビには通用しないよね。

胃の中に入ったらさすがにいいか。

でも、熊に襲われたら、たぶん胃の中身ごと喰われるよな？

熊が「この消化しかけのチキンはコイツの物だから遠慮しなきゃ」って思わないもんね。

でも、飼ってる犬は人間の食べ物と自分の分けて考えてるっぽいし、お気に入りのおもちゃは自分の物って概念がありそう。

そして、ベッドにあるお気に入りのタオルは人間と共有してるってわかってそう。

土地の権利書ってなんなんだろう？

1坪いくらで買ったとか先祖から受け継いだとか、けっこう眉唾だなーって。

だってさ、家に住み着いてるゴキブリが突然人間語を獲得して、

「この土地は私の祖先が5億年前に取得した物だ」なんて言ってきたら。

「いやいや、ここに権利書があるんで」つっても人間同士の書類だもんね。

「うるせー、虫風情が！」って叩き殺すのかな。

じゃあ、宇宙人がやってきて、

「この土地は私が1億年前に自分の物とした。その時代の地層に権利書を埋めてある。ちなみに我々の寿命は5億年だ」つってビームで殺されても文句は言えないよね。

なんて考えていくと人間やべーなって。

地球は人間だけの物じゃないのに、てめーらだけで通用する概念で所有を主張して。