ミライ: ゼロから学ぶロングテール(その4)です! フツクロウさん、今回は、「ロングテールの本質」ですか?
フツクロウ: ホウじゃ。ロングテールは、小さいものが無数にあると言われているが、どれくらい無数にあるかという点について、きちんと説明されていることはほとんどない。今回は、他ではほとんど見られないグラフを使って、小さいものがどのくらい無数になるのか分かりやすく説明するぞ!
ミライ: 他では見られないグラフなんて難しくないですか?
フツクロウ: ホッホッホッ。とっつきにくいかもしれないが、実体験を現していると分かれば、後は楽じゃぞ!
ミライ: それは楽しみです。それでは始めます!
ロングテールの本質=規模別合計
前回このグラフで読み取った数の答え合わせをしましょう。このグラフで、再生数1000万回を超えているのはつまり再生数が8ケタの動画は10本以下です。では再生数が8ケタの動画すべてを合わせると何回再生されているでしょうか。仮に再生数1000万回が10本あったとすると、その合計は1億回となります。
再生数が7ケタの動画については、100万回を超えるのは1000本くらいですから、100万回再生が1000本あるとすると、10億回です。8ケタ動画の10倍です。
さらに再生数が5ケタの動画については、1万回再生を超えるのは、100万本近いですから、それをかけると合計100億回つまりさらに10倍です。
答え合わせをしましょう。800万本の動画動画から、上記の合計を計算してグラフにしたものが次です。 再生数が8ケタ(1000万回以上)はグラフでは線にもなっていませんが、5000万回程度です。再生数7ケタ(100万回から1000万回)は19億回、再生数5ケタ(1万回から10万回)は130億回で、オーダーとしては先ほどの10倍で増えていく見積であっています。(このグラフの数学的な解説はここにあります)
そして、このグラフこそがロングテール分布のもっとも本質的な性質を示しています。ロングテールのもともとのグラフは次のようなものでした。 ごく一部の動画が圧倒的な再生数を誇り、その他ほとんど全ての動画はグラフでは0と区別がつきません。しかし、動画再生数のケタに注目して、再生数を合計すると、超有名動画群に負けない数どころか、それは圧倒する数となるのです。これは、実体験とよく合うと思います。先ほどのグラフを割合に変えたものが次です。 これの意味するところは、ニコニコ動画でいろんな動画を100本楽しんだとすると、